僕の勝手なBest10【コブクロ編】第3位『ここにしか咲かない花』―涙を星へ変える歌

🌐 日本語 | 🌐 English

【コブクロ の歴史】は・・・こちらから!

スポンサーリンク

🎧 この記事を音声で楽しむ

この記事の要点を、日本語と英語のナレーションで手軽に確認できます。

本文を読む前に、『ここにしか咲かない花』が描く故郷、別れ、再出発の物語と、記事全体の流れをつかみたい方におすすめです。

🎵 日本語ナレーション

この記事の内容を日本語で紹介する音声です。

🎶 英語ナレーション

この記事の内容を英語で紹介する音声です。

音声を先に聴くことで、『ここにしか咲かない花』に込められた記憶、悲しみ、再び歩き始める意志と、記事の要点をつかみやすくなります。

第3位は『ここにしか咲かない花』です

コブクロBest10も、いよいよ第3位まで来ました。ここから先の3曲は、コブクロをよく知る人なら、多くが上位に予想する楽曲だと思います。

第3位に選んだのは、2005年5月11日に発売された『ここにしか咲かない花』です。小渕健太郎が作詞・作曲を手がけ、日本テレビ系ドラマ『瑠璃の島』の主題歌として書き下ろされました。同年12月発売のアルバム『NAMELESS WORLD』にも収録されています。

この曲は、懐かしい土地への思いを入口にしながら、別れの痛みと、そこから再び歩き始める意志を描いています。海、風、雨、花、虹、星が一つの流れをつくり、個人の記憶を広い風景へ変えていきます。

僕が第3位に選んだ理由は、故郷の歌、別れの歌、再出発の歌という複数の受け止め方が、無理なく同居しているからです。聴く人が自分の経験を重ねられる広さを、この曲は持っています。

超訳

遠く離れても、心には忘れられない場所と人がいる。
別れの涙も、歩いてきた道に残る傷も、生きてきた確かな証になる。
雨上がりのぬかるみを越えた先で、失ったものは新しい光へ姿を変えていく。
いつか涙さえ星になる日を信じて、僕はもう一度、自分の足で歩き出す。

💡あわせて読みたい:公式の原曲歌詞はこちら(歌ネットへ移動します)

まずはYouTube動画でお聴きください

共通クレジット
タイトル:ここにしか咲かない花
アーティスト:コブクロ
作詞・作曲:小渕健太郎
編曲:コブクロ
レーベル:ワーナーミュージック・ジャパン
発売日:2005年5月11日
収録アルバム:『NAMELESS WORLD』
タイアップ:日本テレビ系ドラマ『瑠璃の島』主題歌


『ここにしか咲かない花』は、コブクロの11枚目のシングルとして発表されました。ドラマの舞台を思わせる瑠璃色の海や海風を通して、離れた土地への思いと、別れを越えて進もうとする意志を描いています。

① コブクロ「ここにしか咲かない花」

個別クレジット
映像形式:公式映像
公開日:2021年3月22日


2行解説
瑠璃色の海を思わせる映像と二人の歌声が、遠く離れた場所への思いを映し出します。
静かな始まりから大きく展開し、別れを越えて歩こうとする意志を伝える公式映像です。

② 「Kokonishika Sakanaihana(Live)」

個別クレジット
映像形式:ライブ音源動画
収録公演:KOBUKURO LIVE TOUR ’09 “CALLING” FINAL


2行解説
抑えた歌い出しから終盤へ向けて、会場を包む声の厚みが増していきます。
個人の記憶から始まる物語が、多くの聴き手に共有されていく過程を味わえるライブ音源です。

故郷という言葉だけでは収まらない

「ここ」とは、どこなのか

題名にある「ここ」から、多くの人は故郷や思い出の土地を思い浮かべるでしょう。海が見える島、懐かしい家、かつて大切な人と過ごした場所。歌詞に現れる景色も、その読み方へ自然に導きます。

ただし、この曲の「ここ」は、地図上の一地点だけを示しているとは限りません。心に抱えた荷物を静かに降ろせる場所であり、離れてから初めて価値に気づく記憶でもあります。

海を望む静かな場所で心の荷物を降ろす人物

誰にでも、戻りたいのに簡単には戻れない場所があります。町並みが変わっていなくても、そこで過ごした人がいなくなり、自分も別の道を歩いている。帰郷できたとしても、過去と同じ時間には戻れません。

帰りたい場所があることと、
本当にそこへ帰れることは同じではない。

『ここにしか咲かない花』は、その隔たりを知っています。懐かしい土地を美しく描きながら、過去へ戻ることだけを願う歌にはしていません。

遠ざかる姿を見送る痛み

歌の中では、最後まで笑顔を見せ、何度もこちらを振り返る人が遠ざかっていきます。見送る側は言葉にできない思いを抱えたまま、その姿を目で追います。

笑顔で何度も振り返りながら遠ざかる人物

別れは、その瞬間だけで終わる出来事ではありません。あとになって笑い声を思い出し、聞き慣れた声が波の音の向こうから届くように感じる。記憶は、本人の意思とは関係なく戻ってきます。

ここで示されるのは、激しく泣き叫ぶ姿ではありません。涙をこらえ、遠ざかる背中を見つめながら、唇をかみ締める。抑えた描写だからこそ、言えなかった言葉の重さが残ります。

影の向こうにある光

顔を上げて初めて見えるもの

物語の向きが変わるのは、影の捉え方が変化する場面です。影は暗さの存在を知らせますが、光がなければ影そのものも生まれません。

うつむいているあいだ、人の視線は足元にとどまります。けれども、顔を上げて振り返れば、自分が歩いてきた道の向こうに、それまで見落としていた明るさがあるかもしれません。

これは、何でも前向きに考えようという安易な励ましではありません。失った人は戻らず、痛みも消えない。それでも、暗さだけが世界のすべてではないと気づく瞬間はあるということです。

うつむいた顔を上げて遠くの光に気づく人物

涙が残す、生きてきた証

雨が上がっても、道はすぐには歩きやすくなりません。空が晴れたあとも地面はぬかるみ、足を取られます。苦しい出来事が過ぎても、暮らしが直ちに元へ戻るわけではない。その現実を、この曲は見落としていません。

それでも、泥に足跡を残しながら進むことはできます。整った道ではなく、何度もよろめいた道だからこそ、そこには自分が確かに生きていた痕跡が刻まれます。

涙は弱さの証明ではありません。大切な人や場所を失っても、なお生きようとした人の記録です。

雨上がりのぬかるんだ道に残る足跡

その涙が、しおれかけた花をもう一度咲かせるものとして描かれます。つらい経験は人を傷つけますが、自分が何を大切にしてきたのかを教えることもあります。

自然の景色が物語を運ぶ

海、風、花、虹、星

『ここにしか咲かない花』には、自然を表す言葉が数多く登場します。それぞれは飾りではなく、感情の変化を運ぶ役割を担っています。

  • 海――離れていても消えない記憶
  • 風――遠くへ運ばれていく願い
  • 花――その場所と心にだけ生まれるもの
  • 虹――苦しみを越えた先に現れる兆し
  • 星――涙や古い傷跡が変わった光
海と風と花と虹と星が一つにつながる風景

視線は海辺から雨上がりの道へ進み、虹を経て、最後には星へ届きます。この移動によって、島の記憶は一人の胸に閉じたままでは終わりません。ドラマを知らない人でも、自分の故郷や家族、別れた人を重ねられる物語になります。

「あけもどろ」が告げる朝

曲の終盤に登場する「あけもどろ」は、沖縄・奄美に伝わる古代歌謡『おもろさうし』で使われた古い言葉です。南国の太陽が昇るとき、東の空に鮮やかな光が広がる光景を指します。

夜が突然消えるのではなく、暗い空に朝の色が現れる。その景色は、立ち止まっていた人が再び前を向くまでの変化と重なります。終盤にこの言葉が置かれることで、曲は過去を振り返るだけでなく、これから始まる時間へ進んでいきます。

沖縄の海の向こうから昇る朝日と鮮やかに染まる空

歌声とともに視界が開いていく

前半にとどまる、声にならない思い

曲の前半では、歌声が遠くへ飛んでいくというより、胸の内側へ沈んでいくように聞こえます。懐かしい場所と人を思い出しながら、失ったものの形を確かめるような歌い方です。

名前を呼んでも、すぐに返事が届くわけではない。その距離を知っているからこそ、声は大きく感情を押し出しません。聞き慣れた笑い声や、遠ざかった姿を、記憶の中から一つずつ拾い上げていきます。

後半で広がる歌の視界

曲が進むにつれて、視線は足元から海へ、海から空へ、さらに虹や星へ移ります。歌声も同じ動きをたどり、一人の胸に収まっていた思いが、土地に生きた人々や、忘れ去られそうな時代の傷まで含む大きさへ変わります。

海辺から空を見上げる人物と夜明けの光

コブクロの二人は、別々の感情を交互に説明しているのではありません。一人では抱え切れないほど大きくなった思いを、二つの声で支えています。

終盤で前へ出るのは、すべてを乗り越えた晴れやかさではありません。消えないものを抱えたまま、それでも次の一歩を選ぶ人間の重さです。個人的な別れから始まった歌が、聴く人それぞれの場所へ持ち帰れる作品へ変わっていきます。

僕が『ここにしか咲かない花』を第3位に選んだ理由

第3位から上は、多くの人が予想する順位と大きく違わないと思います。『ここにしか咲かない花』は、知名度、歌詞の深さ、二人の歌唱、楽曲全体の完成度を考えれば、コブクロの代表曲として上位に置かれる一曲です。

この曲では、故郷、別れ、孤独、再出発という題材が、一つの風景の中で結ばれています。聴く人の経験によって、懐かしい土地を思う歌にも、大切な人を見送る歌にも、もう一度歩き始める歌にも聞こえます。

僕は、受け止め方の広さと、痛みを生きる力へ変えていく楽曲の強さを評価して、第3位に選びました。

終わりに

失った場所や人を、以前と同じ形で取り戻すことはできません。それでも、涙や寂しさを、自分が歩いてきた道の一部として受け止めることはできます。

『ここにしか咲かない花』は、痛みを忘れるための歌ではありません。泥に足を取られながらも、新しい足跡を刻もうとする人の歌です。

暗い空に朝の色が現れるように、人の心にも再び前を向ける時が来る。その希望を、この曲は伝えています。

にほんブログ村 音楽ブログ 音楽評論へ 1クリックで応援完了 / One Click to Support

ハートボタンはこの記事への「いいね」、「音楽評論」バナーはブログランキングへの応援です。

「音楽評論」バナーは1回クリックするだけで応援ポイントが反映されます。 ランキングページが新しいタブで開きますが、追加の操作は必要ありません。開いたタブはそのまま閉じていただいて大丈夫です。

The heart button is a like for this article, while the “Music Review” banner supports this blog in the ranking.

One click on the “Music Review” banner records your support point. The ranking page opens in a new tab, but no further action is required. You may close the new tab immediately.

コブクロ(Kobukuro)Best10僕の勝手なランキングランキング(邦楽)フォーク・ニューミュージック邦楽
スポンサーリンク
シェアする

音楽ファン同士の交流・リクエストはこちら / Connect & Request Songs Here

タイトルとURLをコピーしました