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➡🌈 優しさで世界を変えた兄妹 ― カーペンターズという奇跡💛
🎸【カーペンターズ編】第19位『Those Good Old Dreams』です。
『Those Good Old Dreams』は、1981年発表のアルバム『Made in America』の冒頭を飾る楽曲です。アルバムは同年6月16日に発売され、カレン存命中に完成した最後のスタジオ盤でもあります。
最期期の楽曲ですが、僕の中では新しく、そして懐かしい一曲です。
超約
かつて心に描いた夢が、時を越えて再び息づき始める。
失われたと思っていた温もりが、あなたの存在で現実へと変わる。
過去は終わりではなく、今を導く灯り。
新しい朝は、あの頃の夢の続きとしてここに訪れた――すべてはあなたのおかげで。
🎥まずはいつものように、Youtubeの公式動画をご覧ください。
🎬 公式動画クレジット(公式音源) 『Those Good Old Dreams』(カーペンターズ) 収録アルバム:Made in America リリース:1981年(A&M Records) 作詞・作曲:ジョン・ベティス/リチャード・カーペンター © 1981 A&M Records / Provided to YouTube by Universal Music Group 💬 2行解説 リチャードとジョン・ベティスの名コンビによる、原点回帰を感じさせる心温まるナンバー。 80年代初期のカーペンターズが再び輝きを取り戻した、清らかな再出発の歌です。
作品データと位置づけ
『Made in America』の一曲として

シングルとしての歩み
同曲は同年12月にシングル化。全米Hot 100では63位を記録し、A面は「Those Good Old Dreams」、B面は「When It’s Gone (It’s Just Gone)」。成人向け各チャートやカナダのACでも堅調でした。派手さより“後期の佳曲”としての評価が現在まで続いています。
歌詞が描く「再起動」のロジック
子どもの空想が現在に接続される
“As a child I was known for make-believing / All alone I created fantasies”
(子どもの頃 私はごっこ遊びばかりしてたみたい/ひとりきりで おとぎ話を作ってたのね)

幼い想像は逃避ではなく、のちに人生を支える“筋力”として作用します。ここで語られる空想は、現実と断絶した幻ではなく、成熟した現在に合流するための回路です。
具体化する瞬間の比喩
“Like a child’s eyes on a Christmas night”
(まるでクリスマスの夜の子どもの瞳のように)
期待が“今ここ”に定着する瞬間を、広く共有できる感覚で言い換えています。特定の物語を持ち出さず、普遍的な光景に開くことで、聴き手は自分の経験へと投影できます。
サビに埋め込まれた意思表明
“It’s a new day for those good old dreams / One by one it seems they’re comin’ true”
ここで“new day”は単なる「新しい日」ではありません。古い夢を捨てるのではなく、古い夢を“新しい日”に持ち込むという態度の宣言です。過去と現在を衝突させず、重ね合わせることで再起動が起きる——この曲の思想の要はここにあります。

音の手触りは「軽やかな前進」
配置された要素の役割
アコースティック・ギターと控えめなストリングス、リチャードの多層コーラスが、声の前景を曇らせずに支える設計です。テンポは重く沈まず、言葉の運びを前へ押し出します。“悲しみを克服した明るさ”ではなく、“明るさの中に痛みの記憶が溶けている”——そのバランスが聴後感を決めています。
テーマの核――「過去を携えた希望」
比喩が示す“持続”
“You’re a spark of a long forgotten fire”
(あなたは忘れてた炎に点火する火花)
火花・風・季節といった自然イメージで、関係性がゆっくり強度を増していくさまを描きます。ここにあるのは瞬間的な昂揚ではなく、持続する変化です。

最小限の引用で読むメッセージ
“No more dark horizons, only blue”
(暗い地平線は消えて 澄んだ青い空が見える)
視界の更新は、出来事の劇的転換ではなく、見え方の変化として語られます。だからこそ、聴き手各自の“青”に接続しやすい。曲が長く愛される理由は、この解像度にあります。
タイトルに込められた「good old dreams」の意味
英語表現としての独特なニュアンス
「good old dreams」という言い回しは、直訳すれば「古き良き夢」ですが、単なる懐古ではありません。
“good old”には、過去を懐かしみながらも、今もなお愛着を持っているニュアンスがあります。
つまり、「色あせない記憶」を示す言葉です。

このタイトルには、過去への感傷よりも、“再び歩き出すための記憶”という積極的な意味が込められています。
彼女たちが過ごした1970年代の成功の日々を否定せず、そこからまた新しい夢を生み出そうとする姿勢――それこそが、この曲の核心です。
歌詞における時間の重なり方
この曲の中で語られる「夢」は、時系列の中にあるものではなく、今も生き続ける感情の記憶として描かれます。
“Same old stage but what a change of scene(同じ場面なのに 何もかも違う)”という一節が象徴的で、
人生の舞台そのものは変わらなくても、心の持ち方次第で景色はまったく異なることを伝えています。

『Made in America』における配置と意図
アルバムの1曲目としての意味
『Those Good Old Dreams』はアルバムのオープニングを飾る曲です。
リチャード・カーペンターは曲順にこだわるタイプのプロデューサーであり、ここに配置されたことは偶然ではありません。
「再出発の幕開け」という象徴を担う役割を、この曲が果たしています。
続く『Strength of a Woman』や『When You’ve Got What It Takes』など、全体として「再生」や「支え合う愛」をテーマにした構成になっており、アルバム全体のトーンを決定づける起点がこの曲でした。
1981年当時の空気感とのシンクロ
1981年といえば、アメリカン・ポップスが大きく変化した時代です。
シンセサイザーが主流になり、音の“厚み”よりも“即効性”が求められ始めていました。
その中でカーペンターズは、流行に乗ることよりも、人間の心に寄り添うメロディを選びました。
だからこそ、『Those Good Old Dreams』は時代を越えて聴かれる普遍性を保っています。

ファンが感じた“再会”のような感覚
音楽を通じて蘇った「彼ららしさ」
1981年のリリース当時、ファンたちはこの曲を聴いて「戻ってきた」と感じました。
『Made in America』には、かつての名曲『Top of the World』『Rainy Days and Mondays』のような温かさが戻っており、
この曲のイントロを聴いた瞬間に、“あの声”が帰ってきたと胸を熱くした人も多かったといいます。
カレンの歌声がもたらす安心感
カレンの声には、不思議な“呼吸の温度”があります。
低音のやわらかさ、母音の残響、息づかいの自然さ。
この曲では特に「明るさの中に静かな決意」が込められており、
聴く人に“人生をやり直せる”という希望を感じさせます。

歌詞の終盤に宿る「感謝」の哲学
“It’s a new day for those good old dreams
And it’s all because of you”
(あの頃見てた 楽しい夢が始まるの
みんな あなたのおかげなの)
最後の一節で「you」と呼びかけられる存在は、恋人とも、リチャードとも、
あるいはファンそのものとも解釈できます。
“あなたがいるから夢は再び動き出す”というこの締めくくりは、単なるラブソングではなく、感謝の歌として響きます。
人生のどこかで立ち止まったとき、過去の夢が再び前に進むための力になる――
そのことを、彼女はこの曲で確かに伝えています。
現在に受け継がれる「再生のメッセージ」
リチャードの再構成と長い余韻
カレンの死後、リチャードはこの曲を再びライブや特集で取り上げることを避けませんでした。
それは、悲しみの象徴ではなく、“夢を信じた彼女の証”として残したかったからです。
『Those Good Old Dreams』というタイトル自体が、“終わりではなく、次の始まりを意味する言葉”だったことを、彼は知っていたのでしょう。

ファンにとっての永遠の朝
時を経た今でも、この曲は多くのファンにとって「再会の象徴」です。
CDやストリーミングで聴くたびに、懐かしさよりも前向きな力を感じるのは、この曲が「懐古」ではなく「再生」をテーマにしているからです。
まとめ ― 「夢」を失わないことが人生を照らす
『Those Good Old Dreams』は、カーペンターズが残した最後期のメッセージソングであり、同時に“カレンの心の軌跡”そのものでもあります。
幼い頃の幻想を、現実のなかで再び輝かせる。
そのためには、信じることをやめない勇気が必要だと彼女は歌いました。
「古き良き夢」とは、懐かしさではなく“もう一度信じたい明日”のこと。
どんなに時代が変わっても、この曲を聴くと、静かに背中を押されるような感覚を覚えます。
そして私たちは気づくのです――
夢は過去のものではなく、今も私たちの中で生き続けているのだと。


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