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第7位は、BOØWYの「オンリー・ユー(ONLY YOU)」です。
1986年11月8日発売の5枚目のアルバム『ビート・エモーション(BEAT EMOTION)』に収録され、翌1987年4月6日にBOØWYの5枚目のシングルとしてリリースされました。
アルバム発売から約5か月後のシングルカットでありながら、シングルチャートでは初登場4位。前作「ビー・ブルー(B・BLUE)」の最高7位を上回り、当時のBOØWY人気がさらに大きく広がっていたことを示す一曲となりました。

今回のminiBestを決めるために候補曲を聴き直していて、僕自身について一つ分かったことがあります。
氷室京介の曲では、ゆったりと聴かせるバラード以上に、ミディアムからアップテンポで、ボーカルが前へ出てくる曲に強く惹かれるらしい。「オンリー・ユー」は、その好みがよく表れた一曲でした。
ここから始まる7曲は、一般的な代表曲を順番に並べたランキングではありません。僕がBOØWYとソロを通して、どんな「氷室京介の歌」に反応するのかをたどる7曲でもあります。
超訳
傷ついた過去なんて、もう振り返らなくていい。
寒い夜も、僕がそばで抱きしめるから。
欲しいのは飾らない君、そのままの君だけ。
昨日の涙を置いて、二人で明日へ歩いていこう。
💡 あわせて読みたい: 公式の原曲歌詞はこちら(外部サイトへ移動します)
まずはYouTubeの公式配信音源をお聴きください。
クレジット
楽曲:「オンリー・ユー(ONLY YOU)」
アーティスト:BOØWY
作詞:氷室京介 作曲:布袋寅泰 編曲:布袋寅泰
音源提供:Universal Music Group
℗:1986 EMI Music Japan Inc.
YouTube配信上の収録:『SINGLES』
YouTube:BOØWY - Topic(YouTube自動生成・公式配信音源)
2行解説
疾走するビートと布袋寅泰のシャープなギターに、氷室京介の伸びやかなボーカルが重なるBOØWYを代表するラブソング。親しみやすいメロディーの中に切迫した感情が入り込み、バンドのポップな魅力と鋭さが同居しています。
アルバム曲からシングルへ――1987年春の「オンリー・ユー」
「オンリー・ユー」は、最初からシングルとして発表された曲ではありません。まず『ビート・エモーション』の2曲目として世に出て、その約5か月後にシングルカットされました。
その流れをたどると、BOØWYが大きく加速していた時期と重なります。
1986年9月29日に「ビー・ブルー」を先行シングルとして発売し、11月8日に『ビート・エモーション』を発表。翌1987年4月6日に「オンリー・ユー」、さらに7月22日には「マリオネット(MARIONETTE)」が続きました。
約5か月後のシングルカットで初登場4位
僕が興味深く感じるのは、すでにアルバムで聴けた曲を後からシングルとして発売し、それでも初登場4位を記録したことです。
前作「ビー・ブルー」はBOØWYにとって初のトップ10入りとなる最高7位。それを「オンリー・ユー」が上回りました。アルバム収録曲でありながら改めてシングルとして支持されたことに、この時期のBOØWYの勢いがよく表れています。

1986年から1987年――人気が一気に広がった時期
この時期を一曲ずつ切り離して見るより、「ビー・ブルー」から『ビート・エモーション』、「オンリー・ユー」、そして「マリオネット」へ続く流れとして見ると、BOØWYがどれほど短期間に存在感を強めていったのかが分かります。
しかも、その中心にある曲は同じタイプではありません。「ビー・ブルー」には一気に押し切るような推進力があり、「マリオネット」には張り詰めた緊張感がある。その間に位置する「オンリー・ユー」は、親しみやすいメロディーが際立っています。
ひとつの型だけで人気を得たのではなく、BOØWYらしいサウンドを保ちながら、曲ごとに違う表情を見せ、聴き手への入口を広げていった時期だったのだと思います。
ラブソングを前へ走らせるBOØWYのサウンド
歌われているのは、過去に傷ついた相手を受け止め、これからを二人で生きていこうとする恋です。内容だけを見れば、かなりまっすぐなラブソングと言っていいでしょう。
それでも僕には、甘さを前面に出した曲には聞こえません。大きな理由は、サウンドが終始前へ進んでいることです。リズムが流れを止めず、その上でギターとボーカルが互いに強い輪郭を保っています。

布袋寅泰のギターが作る推進力
作曲は布袋寅泰。ギターは単にコードでメロディーを支えるだけではなく、リズムと一体になって曲を前へ運んでいきます。
細かく刻まれるフレーズとバンド全体のビートが噛み合い、そこに覚えやすいメロディーが乗る。ポップなのに輪郭がぼやけない。このバランスには、当時のBOØWYならではの魅力があります。
松井常松と高橋まことが支える、ぶれない骨格
ここでギターだけを聴いてしまうと、この曲の勢いを半分しか捉えられない気がします。
松井常松のベースと高橋まことのドラムが安定した土台を作ることで、布袋のギターは細かく動くことができ、氷室のボーカルもその上で自由に強弱をつけられます。
4人が同じ方向へ力任せに突っ込むのではなく、それぞれの役割がかなり明確です。リズム隊は曲の芯を保ち、ギターは表情を変え、ボーカルが最前面で感情を担う。この分担があるから、音数以上に曲が大きく感じられるのでしょう。
氷室京介の声が、恋の言葉に切迫感を加える
そして最も惹かれるのは、やはり氷室京介のボーカルです。メロディーを整然と歌うだけではなく、アクセントの置き方や語尾に独特の強さがあり、ときには声そのものを前へ押し出すように聞こえます。
その歌い方によって、相手を思う言葉が単なる優しい告白ではなくなります。守りたい、そばにいてほしいという思いに切迫感が生まれ、曲の温度が一段上がる。僕にとって「オンリー・ユー」の核心は、このボーカルにあります。

メロディーは親しみやすいのに、歌は簡単には落ち着かない
この曲は、一度聴けば耳に残りやすいメロディーを持っています。そこだけを取り出せば、BOØWYの中でもかなりポップな側にある曲だと思います。
けれど氷室は、それを滑らかにまとめるだけではありません。フレーズの終わりで声に力を残し、次の言葉へ踏み込んでいくため、メロディーの美しさと歌の荒々しさが同時に存在します。この少しの不安定さが、曲をきれいに整いすぎたラブソングにしないのだと思います。
miniBestを作って初めて見えた、自分の好み
今回の7曲を決めるまでには、当初の候補だけでなく、氷室京介のバラードもかなり聴き直しました。そこで意外だったのは、一般的な評価の高いバラードを聴いても、僕の中ではなかなか上位に入ってこなかったことです。
もちろん、曲の完成度を評価しているわけではありません。ランキングはあくまで僕の好みです。そして候補を何度も入れ替えていくうちに、自分が氷室京介の何に惹かれているのかが少しずつ見えてきました。
テンポより大切なのは、声が前へ出る瞬間
最終的に残った曲を見渡すと、僕の選び方にはかなりはっきりした傾向がありました。ただし、それは単純に「速い曲が好き」という話ではありません。
僕が反応するのは、演奏が動き、その中で氷室の声に力が加わる瞬間です。穏やかに美しく聴かせるだけではなく、歌が途中から熱を帯び、声がスピーカーの手前まで迫ってくるように感じられる。その感触が、僕には重要なのだと思います。

僕が好きなのは、「バラードかロックか」という分類ではなく、氷室京介の声が曲の中で熱を持ち、前へ出てくる瞬間なのだと思う。
ランキングを作る前から、こう考えていたわけではありません。好きな曲を並べ、候補を加え、聴き直しながら順位を動かした。その結果を見て、後から自分の好みに気づきました。
「名曲かどうか」と「僕が何度も聴きたいか」は別の話
この作業をしていると、世間で評価されている曲と、自分が繰り返し再生したくなる曲は必ずしも一致しないことを改めて感じます。それは順位をつける面白さでもあります。
知名度や売上、ファン投票だけを基準にすれば、僕が並べる必要はありません。聴き直したときに心が動くか、次の日にもまた聴きたいと思うか。僕の「勝手なBest」で最後に残るのは、結局そこです。
第7位「オンリー・ユー」が示す、この7曲の入口
今回のminiBestでは、BOØWY時代と氷室京介のソロを分けていません。
もちろん、BOØWYは氷室一人の音楽ではなく、布袋寅泰、松井常松、高橋まことを含む4人によって作られたバンドです。
それでも、「僕が好きな氷室京介の歌」という基準なら、BOØWYとソロを同じランキングに置くことができます。
時代も演奏するメンバーもサウンドも変わりますが、その中で僕が惹かれるボーカルの瞬間には、一本のつながりがあるからです。

その入口に置いたのが「オンリー・ユー」です。第7位という出発点から、この先どんな曲が残っていくのか。その順番も含めて、僕自身が聴き直しながら決めたminiBestをたどっていきます。
終わりに――親しみやすさの中にある強さ
「オンリー・ユー」は、親しみやすいメロディーを持つラブソングです。しかし、布袋寅泰のギターとバンドのビートが曲を前へ運び、その上で氷室京介の声が強さを加えていくため、穏やかな恋の歌だけでは終わりません。
今回あらためて聴き直し、僕が氷室京介に求めているものを教えてくれた曲でもありました。声が熱を帯び、メロディーの中から一歩前へ出てくる。その感覚があるから、今でも僕はこの曲を聴きたくなるのだと思います。
僕の勝手なminiBest7【氷室京介編】は、ここから始まります。

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