【4月13日】はジミー・デストリの誕生日:『ハート・オブ・グラス』-(ブロンディー)—パンクが踊り出した瞬間!を紹介!

🎹 4月13日はジミー・デストリ(Jimmy Destri)の誕生日です

1954年4月13日、ニューヨーク・ブルックリン生まれ! ブロンディのキーボーディストとして活躍し、「Atomic」「Maria」などのヒット曲を作曲。煌びやかなシンセサウンドでバンドのニューウェーブ色を強調し、独自の世界観を築いた立役者の一人です。

【名曲解剖】ブロンディーの『ハート・オブ・グラス( Heart Of Glass)』

まずはYoutube公式動画でご紹介!

デボラ・ハリーのクールな魅力が光る、1979年の公式MV。パンクとディスコを融合させた革新的なスタイルが映像にも表れています。

クレジット
Blondie - Heart Of Glass (Official Music Video)
© Blondie / BlondieMusicOfficial, Remastered in HD

2行解説
1979年の名曲「Heart Of Glass」の公式リマスタード版MV。
ディスコとロックを融合させた斬新なサウンドで、世界的ヒットを記録しました。

僕がこの曲を初めて聴いたのは・・・・

My Age 小学校中学校高校大学20代30代40代50代60才~
曲のリリース年1979
僕が聴いた時期

僕がこの曲を初めて聴いたのは、リリースと同じ1979年、大学3年生の時ですね、多分。
毎日食費を中心に500円ずつ切り詰め、週末に2,500のレコードを買いに行くという生活をしていた頃です。(はい、当時消費税はございませんでした。)
僕のブログ読んでくださっている方はご存じだと思いますが、そうして買ったレコードをいつもの世田谷区東松原の古いアパートの一室で聴いていたのだと思います。

音楽中心の学生生活、まさにラストリゾートだった時代。生き急ぐように音楽もまた聴き急いてましたね。そんな中で出会ったのが、デボラ・ハリーが歌うこの曲。カッコよかったですねぇ!悩殺的でしたし!(;”∀”)

この記事を書いていて、この曲が「パンク」ジャンルにあることが何となく不思議な気がしてます。僕にとっては、この曲はポップスのロック寄りってな感じでしたね。

でも、このメロディ、頭の中でずっとリフレインします。気を付けてください。


はじめに:時代を超えて踊り続ける革新的ロック

1979年にリリースされたブロンディーの代表曲「ハート・オブ・グラス(Heart of Glass)」は、パンク、ディスコ、エレクトロといった一見相容れない要素を融合させ、音楽の可能性を広げた革新的な楽曲です。
この曲は、単なる流行ではなく「時代そのものを象徴するサウンド」であり、今なお色褪せることなく、多くの音楽ファンの心を掴み続けています。


背景:パンクから生まれたディスコ革命

1979年、音楽が混沌と輝きを帯びていた時代

1970年代後半、アメリカの音楽シーンはディスコ全盛期。Bee Geesやドナ・サマーがチャートを賑わせる一方で、ラモーンズやセックス・ピストルズなどのパンクバンドが反体制的な音楽で若者の支持を集めていました。
そんな中、ニューヨークのアンダーグラウンドから登場したブロンディーは、「どちらでもない存在」として独自の立ち位置を築いていきました。

ブロンディーの挑戦:パンクとディスコの架け橋

ブロンディーは当初、CBGBなどのライブハウスで活動する正統派パンクバンドでした。しかし、フロントマンであるデボラ・ハリーの感性は、それだけにとどまらず、よりポップで洗練された方向性を模索していきます。
そうして生まれたのが、「ハート・オブ・グラス」。これは元々「Once I Had a Love」というレゲエ調のバラードでしたが、プロデューサーのマイク・チャップマンの提案により、ディスコ調へと大胆にアレンジされました。


楽曲構成と魅力:音と感情の緻密な共演

シンセとギターが絡む中毒性のあるグルーヴ

イントロから鳴り響くシンセとエレクトロニックなビートは、当時のパンクファンには賛否を呼びましたが、リスナーの耳を捉えて離さないリズムが展開されます。中でも、クリス・シュタインのギターとジミー・デストリのキーボードが絡み合う構成は、ダンサブルでありながらも知的な緊張感をはらんでいます。

歌詞の深層:華やかさの裏にある虚無感

歌詞には一見ポップな恋愛ソングのような軽やかさがありますが、よく読むと「裏切り」や「愛の消滅」といった虚しさが滲んでいます。

Once I had a love and it was a gas
Soon turned out had a heart of glass

“かつては恋だった、でもそれはガラスの心だった”という一節は、愛に見せかけた脆い幻想を見事に描いています。ディスコのキラキラした世界と、愛に翻弄される個人の感情とのギャップが、この曲に強烈な印象を与えているのです。


ブロンディーという存在の革新性

デボラ・ハリーのカリスマ

デボラ・ハリーは、1970年代後半において最もアイコン的な女性ロックスターのひとりでした。金髪に革ジャンというビジュアルは、「ブロンドのバービー人形」と呼ばれながらも、芯の強さと表現力で、フェミニズムとも結びついた新しい女性像を打ち出していました。

彼女の無機質とも取れるボーカルスタイルは、楽曲にクールさとミステリアスな魅力を加え、「ハート・オブ・グラス」を単なるディスコソングに終わらせない存在感を与えています。

ニューウェーブの先駆者として

ブロンディーはこの一曲で、ディスコとパンクという極端に異なるジャンルを結びつけただけでなく、のちのニューウェーブの台頭に決定的な影響を与えました。
「ハート・オブ・グラス」の成功がなければ、トーキング・ヘッズやヒューマン・リーグといったバンドの登場も違ったものになっていたかもしれません


日本での受容と文化的影響

1979年、日本にもディスコの波

日本では1979年頃、東京・大阪を中心にディスコブームが巻き起こっていました。「マハラジャ」「ジュリアナ東京」以前の黎明期にあたります。
そんな中、「ハート・オブ・グラス」はFMラジオや音楽番組で盛んに紹介され、若者のあいだで“ちょっと背伸びした音楽”として支持を得ました。

ブロンディーの影響が垣間見える日本のアーティスト

1980年代の日本のニューウェーブ系バンド——プラスチックス、ジューシィ・フルーツ、ピチカート・ファイヴなど——のビジュアルやサウンドには、ブロンディーの影響が随所に見られます。
特に女性ボーカルが前面に出るスタイルや、ファッションと音楽が不可分な演出は、デボラ・ハリーの存在なくして語れません。


「ハート・オブ・グラス」はなぜ今も輝くのか?

音楽ジャンルの“ハイブリッド”の先駆け

現代ではジャンルの壁を越えることが当たり前になっていますが、その原点にあたるのがこの曲です。テクノでもハウスでもロックでもない、それらを織り交ぜた唯一無二のサウンドは、音楽の未来を先取りしていました。

普遍性をもったテーマ

愛の脆さ、幻滅、そして再生――それは今も変わらぬテーマであり、時代や文化を超えてリスナーの心に響きます。
きらびやかなサウンドに隠された孤独や不安が、現代の混沌とした社会ともシンクロしているからこそ、「ハート・オブ・グラス」は今なお新鮮に聴こえるのです。


終わりに:ガラスのような輝きは今もなお

「ハート・オブ・グラス」は、単なるヒット曲ではなく、時代の転換点を象徴する文化的な金字塔です。ブロンディーというバンド、そしてデボラ・ハリーという存在が成し得た偉業は、いま改めて見直されるべきでしょう。
音楽がジャンルを飛び越え、アイデンティティや文化を越えて届くものであることを、この一曲が証明しています。


この曲を初めて聴いたのは・・・♫

コメント

タイトルとURLをコピーしました