■【レッド・チェッペリン】について、詳しくはこちら・・・・➡ 🎈(Zeppelin)
🎧 音声で聴く
この記事は、約3分の音声ナレーションでもお聴きいただけます。
文章の流れに沿って、第15位『The Ocean』が持つ、進行形の時間感覚と、音が鳴り続ける「場」の感触をたどります。
読む前に、または読み終えたあとに、音でもぜひお楽しみください。
🇯🇵 日本語ナレーション
🇺🇸 英語ナレーション
🎸【レッド・チェッペリン編】第15位は・・・・
第15位は『The Ocean』です。
この曲をBest25の中に入れるかどうかを考え始めたとき、順位以前に、少し扱いづらい存在だと感じていました。強く主張するわけでもなく、決定打になる場面を持っているわけでもない。
それでも、全体を並べ直していくと、どうしても外せない位置に残り続けた。
結果として、この曲は「選んだ」というより、「ここに残った」という感覚に近いです。
超約
この曲で描かれているのは、何かを成し遂げた瞬間ではありません。
音楽が鳴り続けている状況、その途中の視点が切り取られています。
確信と迷い、勢いと足踏みが同時に存在し、どれも整理されないまま進んでいく。
終点を示さず、続いていく状態そのものが提示されています。
🎥まずはいつものように、Youtubeの公式動画をご覧ください。
🎬 公式動画クレジット(公式音源)
曲名:The Ocean
アーティスト:Led Zeppelin
収録アルバム:『Houses of the Holy』
リリース年:1973年
形態:公式オーディオ(Official Audio)
公開元:Led Zeppelin 公式YouTubeチャンネル
権利表記:℗ Atlantic Recording Corporation
🎼 2行解説
アルバム終盤に配置され、演奏そのものが続いていく「場」の感覚を前面に出した楽曲。
力強さを保ちながらも結論を急がず、音楽が鳴り続ける状態そのものを提示している。
日本語クレジット(公式ライブ映像)
曲名:The Ocean
アーティスト:Led Zeppelin
収録映像:Madison Square Garden 公演(1973年7月)
原曲収録アルバム:『Houses of the Holy』
公開形態:公式ライヴ映像(Official Video / HD)
公開元:Led Zeppelin 公式YouTubeチャンネル
権利表記:℗ Atlantic Recording Corporation
🎼2行解説
1973年。巨大化しつつあった彼らのライヴ空間では、演奏そのものが前へ進み続ける様子を捉えた映像。
スタジオ版よりも粗さと勢いが前面に出ており、「場」が主役になるこの曲の性格がより明確に表れている。
対象曲について整理してみます
基本情報
- アーティスト名:Led Zeppelin
- 曲名:The Ocean
- 収録アルバム:Houses of the Holy
- リリース年:1973年
『The Ocean』は、アルバムの最後に配置されています。
この位置は、単なる締めくくりというより、ここまで流れてきた音をいったん広げて、そのまま次へ渡すための場所のように感じられます。

アルバムの中での役割
『Houses of the Holy』は、統一感を前面に押し出した作品ではありません。
むしろ、方向の違う曲が並び、それぞれが独立した表情を持っています。
その中で『The Ocean』は、全体をまとめ上げるというより、ばらけたままの状態を肯定する役割を担っているように見えます。
何かをまとめ上げようとするわけでもなく、はっきりした結論を示すわけでもない。
ただ、「ここまで鳴らしてきた」という事実を、そのまま置いていく。
そんな立ち位置です。

人物よりも「場」が前に出る曲
歌詞が人物像を固定しない理由
この曲を聴いていても、特定の人物像が浮かび上がってくることはありません。
誰かの感情や変化が語られているというより、音楽が鳴っている場所、その空気が前面に出てきます。
そのため、僕はこの曲を「理解する対象」としてではなく、「そこに居合わせるもの」として聴くことが多くなりました。
途中の状態を切り取った構成
曲の中で、何かが終わったと示される瞬間はありません。
盛り上がりはありますが、それが到達点として扱われることもない。
すべてが、まだ続いている途中として置かれています。

この未整理な状態こそが、『The Ocean』の核なのだと、今はそう受け取っています。
音としての手触り
強さが固定されていない
音は決して弱くありません。
ただ、その強さが一方向に固められていない。
前へ出る瞬間もあれば、少し引く余地も残されています。
だから、集中して聴いても息苦しくならないし、流れの中で鳴らしても浮いてこない。
この柔らかさが、曲を長く使える理由だと感じています。
アルバム終盤で音量を下げる役割
アルバムの最後に置かれていますが、この曲は音量や密度を一気に高める方向へは進みません。
そのため、聴き終えたときに「締めくくられた」という印象よりも、全体の音が自然に落ち着いた感触が残ります。

言葉が向かう先を決めない曲
感情を整理しないまま進む
『The Ocean』の歌詞を追っていても、感情が一つの方向へまとまっていく感触は、あまりありません。
楽しさや高揚は確かにありますが、それが肯定として固定されるわけでも、何かの答えとして示されるわけでもない。
むしろ、さまざまな断片が並び、それぞれが途中のまま置かれている。
そんな印象を受けます。

だから、この曲は「分かった」という感覚を残しません。
聴き終えても、何かが終わった感じがしない。
そこが、この曲の特徴だと思っています。
時間が流れている感覚だけが残る
歌詞が向かっているのは、感情の結論ではなく、時間が続いているという事実そのものです。
出来事が起き、音が鳴り、人がそこにいる。
それ以上でも、それ以下でもない。
僕はこの曲を聴くたびに、音楽が鳴っている時間の中に、少しだけ立ち戻るような気分になります。
何かを思い出すというより、「まだ続いているな」と確認する感覚に近いです。

僕自身の聴き方の変化
距離が縮まらないという安心感
長く聴いてきましたが、この曲との距離が大きく変わったことはありません。
近づいた感じもしなければ、遠ざかった感じもしない。
それは、曲が感情を強く揺さぶらないからではなく、最初から一定の位置に立っているからだと思います。
いつ聴いても、同じ距離感でそこにある。
その安定感が、この曲にはあります。
生活の中に置きやすい音
僕にとって『The Ocean』は、気持ちが大きく動いたときに選ぶ曲ではありません。
むしろ、何かが一区切りついたあとや、次へ進む前の空白に、自然と流れてくる音です。
集中して聴く必要もなく、かといって、無視できるほど背景にもならない。
その中間にある感じが、生活の中に置きやすい理由だと思っています。

なぜ第15位なのか
Best25の中での役割
この曲をBest25の中でどう扱うかを考えたとき、中心に据える存在ではない、という感覚が先にありました。
強く主張する曲や、流れを決定づける曲とは役割が違う。
ただ、抜いてしまうと、全体の並びがどこか落ち着かなくなる。
そんな位置に、この曲はあります。
前へ進む勢いを生む曲と、深く沈み込む曲の間に、時間をつなぐ役割として置く。
それが、第15位という場所でした。

この順番で紹介した理由
紹介順としても、この位置が自然でした。
ここから先、Best25は少しずつ性格が変わっていきます。
勢いだけで並べられた曲から、別の視点を持った曲が増えていく。
その切り替わりの手前に、『The Ocean』を置くことで、次の曲たちの輪郭が見えやすくなる。
そう考えて、この順番にしています。
この曲を第15位に置いた理由
第15位という位置は、Best25の中でも流れが切り替わる地点にあたります。
ここから先は、勢いだけで進む曲よりも、別の視点を持った曲が増えていく。
その手前に『The Ocean』を置くことで、次に続く曲たちの輪郭が見えやすくなると考えました。


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