第4位:『悲しみのバラード(Sorry Seems To Be The Hardest Word)』
超約
愛されたいのに届かず、想いも伝えられないまま関係が壊れていく無力感を歌っています。
話し合うことさえできず、ただ「ごめん」と言う言葉がどうしても言えない——それが二人を引き裂いてしまう。
愛と後悔の狭間でもがく心情を描いた曲です。
まずは公式動画からご覧ください。
🎵 公式クレジット
Elton John - Sorry Seems To Be The Hardest Word
(1976年アルバム Blue Moves 収録/Elton John 公式チャンネルより)
💿 2行解説
静かなピアノと切実な歌声で「別れの痛み」と「謝罪の難しさ」を描いた名バラード。
全米アダルト・コンテンポラリー1位、全英11位など世界的ヒットを記録した代表曲です。
🎵 公式クレジット
Blue, Elton John - Sorry Seems To Be The Hardest Word (Radio Edit)
(2002年リリース/Blue公式チャンネルより/© 2002 Virgin Records Ltd.)
💿 解説(2行)
Elton Johnの名曲を、UKボーイズグループBlueが本人と共演してカバーしたバラード。
壮大なストリングスと4人のハーモニーが重なり、切ない別れをよりドラマティックに描いています。
エルトン・ジョンの「悲しみのバラード」:心に深く響く名曲の魅力
エルトン・ジョンの『僕の勝手なBest10』第4位は「悲しみのバラード(Sorry Seems to Be the Hardest Word)」です。
1976年にリリースされたアルバム『ブルー・ムーヴス(Blue Moves)』に収録された楽曲で、彼の音楽キャリアを代表する作品の一つです。この曲はエルトン・ジョンが作曲し、彼の長年のパートナーであるバーニー・トーピンが歌詞を担当しました。テーマは愛と喪失、そして人間関係における「コミュニケーションの難しさ」を描いており、その普遍的なメッセージは世代や文化を超えて多くの人々の心を捉えています。

思い出話
この曲は僕が高校3年の時にリリースされたもので好きだった曲です。
初めて聴いたときはやはりエルトン・ジョンの曲ということで無条件に好きでしたし、思春期の僕にはメロディーや歌唱がとても悲しく寂しく切ない曲として響いていましたね。
年が明けて、私大の受験で京都に行ったのですが、前夜に宿で一人で過ごしていた時にこの曲が流れてきて勉強が手につかなかったのを覚えています。振返っても、一人で外泊するのは人生で初めての経験でしたので、やたら寂しかったですね( *´艸`)
今なら、単語の一つでも覚えろ!って自分に渇!!いれるところです。

その時色々と世話をしてくれたのは、同じ高校の一学年上の女性の先輩。名前は忘れましたが、その節はほんとに色々とお世話になりました。優しい心遣いだけは今でも覚えています。
楽曲の背景と制作秘話

1970年代半ば、エルトン・ジョンは音楽的成功の絶頂期にありました。華やかなステージパフォーマンスと数々のヒット曲により、彼の名声は揺るぎないものでしたが、その裏では孤独や自己との葛藤を抱えていました。「悲しみのバラード」は、そんな彼の内面を映し出した作品と言えるでしょう。
バーニー・トーピンによる歌詞は、愛する人との別れや取り返しのつかない後悔、そして「ごめん」と伝えることの難しさを繊細に描いています。このテーマは、エルトン自身の人生とも重なる部分があり、彼の感情を強く反映した楽曲となっています。「言葉では簡単に表せない感情を音楽で表現したい」という彼の思いが、この曲には凝縮されています。
曲の特徴とエルトン・ジョンのボーカル
この楽曲はゆったりとしたバラード調で、エルトン・ジョンの繊細なピアノ演奏が物語の始まりを静かに導きます。その後、彼のボーカルが歌詞の持つ切なさや深い悲しみを鮮やかに浮き彫りにします。特にサビの部分では、感情が最高潮に達し、「ごめん」という言葉が持つ重みと、それを伝えることの難しさが強調されています。
エルトンの声は、単に音楽として楽しむ以上に、聴く人に感情の波を直接届ける力を持っています。聴いていると、彼が抱える内面的な痛みや苦悩に触れるかのようで、その表現力に心を奪われるのです。

歌詞の深い意味と共感性
この楽曲の歌詞には、普遍的なテーマが込められています。特に「What have I gotta do to make you love me?」というフレーズは、愛されたいという切実な願いと、その願いが叶わない苦しみを表現しています。(英語が聞き取れなくても伝わってくるから不思議です)
この言葉は、失恋を経験した人だけでなく、家族や友人、同僚との関係に悩む人々にも共感を呼び起こすものです。
「Sorry Seems to Be the Hardest Word(ごめんという言葉が一番難しい)」というタイトル自体が、この曲の核心を物語っています。この「ごめん」と言うことの難しさは、恋愛関係だけでなく、すべての人間関係において普遍的なテーマです。この曲を聴くことで、多くの人が自分の経験や感情を重ね合わせるでしょう。
楽曲の影響とカバー作品

「悲しみのバラード」はリリース後すぐに多くの人々の心を掴み、世界中で高い評価を受けました。そのメロディーラインと深い歌詞は、多くのアーティストに影響を与え、様々な形でカバーされています。特に2002年、イギリスのR&Bグループ「Blue」がエルトン・ジョンと共演し、この曲を新たなアレンジで発表しました。このバージョンは若い世代にも受け入れられ、名曲としての地位をさらに確立しました。(2番目に紹介している動画がそれです!)
エルトン・ジョンの人生との関わり

エルトン・ジョンは、その輝かしいキャリアの陰で、セクシュアリティの葛藤や依存症との戦いといった困難を経験してきました。「悲しみのバラード」は、そうした彼の内面が色濃く反映された楽曲です。この曲を通じて、彼は自分自身と向き合い、また聴く者に自己を見つめ直すきっかけを提供しています。(前にも述べましたが、映画「ロケット・マン」でも葛藤が如実に表現されています)
コミュニケーションの難しさを描く普遍的なテーマ
この曲が特に印象的なのは、コミュニケーションの難しさという普遍的なテーマに切り込んでいる点です。「ごめん」という一言は、たった3文字の言葉でありながら、時に非常に重く、伝えるのが難しいものです。この楽曲は、その感情の繊細さや、言葉を選ぶことの重みを静かに問いかけてきます。
また、「悲しみのバラード」が今日まで愛され続ける理由は、その普遍的なメッセージとエルトン・ジョンの音楽性にあります。この曲は、誰もが経験するであろう感情や葛藤を見事に表現しており、その美しいメロディーが人々の心に深く刻まれています。

また、エルトン・ジョンの人間性が楽曲に反映されていることも、この曲の特別な魅力です。彼の真摯な姿勢は、単なる音楽以上の感動を聴き手に届けています。
まとめ
エルトン・ジョンの「悲しみのバラード」は、愛や喪失、そしてコミュニケーションの難しさといったテーマを深く掘り下げた名曲です。彼の感情豊かなボーカルと美しいメロディーは、聴く者を静かに包み込み、多くの人々に共感と慰めを与え続けています。
もしまだこの曲を聴いたことがない方がいれば、ぜひ一度耳を傾けてみてください。エルトン・ジョンの音楽の持つ力とその深いメッセージに心を揺さぶられることでしょう。

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