【5月22日】のデス・ダイヤー(Des Dyer)の誕生日!
【5月22日】は、イギリスのミュージシャン、デス・ダイヤー(Des Dyer)の誕生日です。ポップバンド Jigsaw(ジグソー)のボーカリストとして知られ、1975年に世界的ヒットとなった今日紹介する『Sky High』では、伸びやかなファルセットで楽曲を印象づけました。現在もソロで音楽活動を続けており、時代を超えて愛されるポップ・アイコンのひとりです。
『スカイ・ハイ( Sky High)』-(Jigsaw)-とは!
まずはYoutubeの公式動画をご覧ください。
【クレジット】
曲名:スカイ・ハイ(Sky High)
アーティスト:ジグソー(Jigsaw)
作詞:Des Dyer / Clive Scott
作曲:Des Dyer / Clive Scott
配信元:CRIMSON TECHNOLOGY, Inc.(YouTube自動生成)
配信日:2019年1月25日(原曲リリース:1975年)
著作権:© シンコーミュージック・エンタテイメント
【2行解説】
1975年に世界的ヒットを記録したジグソーの代表曲。ドラマチックなメロディと疾走感あふれるサウンドが、今なお高揚感を呼び起こすディスコ・クラシックです。
僕がこの曲を初めて聴いたのは
My Age | 小学校 | 中学校 | 高校 | 大学 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60才~ |
曲のリリース年 | 1971 | ||||||||
僕が聴いた時期 | ● |
僕がこの曲を初めて聴いたのは、リリース辻ですね。中学校一年生でしたが、解説にあるように、当時の人気覆面レスラー、ミル・マスカラスの入場曲として「Sky High」が使用されたことで知ったんだと思います。
僕は特別プロレスには興味はなかったのですが、1970年代当時はテレビはあっても一家に一台。
そんな中、実権を持っていたのは親父とばあちゃんでした。事プロレスに関しては、ばあちゃんが大好きで、他の番組は見れずじまい。仕方なしに見てたんだと思います。
楽曲として意識したのは、高校生あたりからですかね!
空を飛舞台と思うのは男のロマンなので、大人になってパラグライダーの講習会に行ったことがあり、まだ免許も取れないうちからチーム名は「スカイハイ」って決めてたくらいです。
結局あっさりパラも諦め、その名前を冠ものは何もなかったという落ちです。( ;∀;)
ジェットストリームに乗った奇跡のポップヒット
1975年11月、イギリスのポップバンドJigsawが世に放った「Sky High」は、ブラスとストリングスが開放的に響き渡る冒頭から一気に聴き手を魅了します。まるで飛行機が離陸するかのような加速感。そこに重なるのは、デス・ダイヤーの清涼感あふれるファルセット。楽曲全体が空へ向かって飛翔するような構成です。

この曲は、香港とオーストラリアの合作映画『The Man from Hong Kong』(邦題『ドラゴン特攻隊』)の主題歌として制作されました。映画公開に合わせてプロモーションされたこの楽曲は、ラジオ・ルクセンブルクを皮切りに爆発的な人気を得て、全英シングルチャートで9位、全米ビルボードでは最高3位という快挙を達成します。
英国発、Jigsawという名の音楽パズル
バンドのルーツと名前の由来
Jigsaw(ジグソー)は1966年、イングランド中部の都市コヴェントリーとラグビーにまたがって結成されました。当初はブルースロックを基調とした演奏スタイルでしたが、1970年代初頭からソフトロック志向に転じ、メロディー重視のポップバンドへと進化していきます。
その名の由来は、バンド初期に拠点としたマンチェスターのナイトクラブ「Jigsaw Club」に因んでいます。まるでパズルのピースのように、多彩な要素を組み合わせて音楽を構築するという姿勢が、バンド名にも表れていました。

メンバー構成と音楽的成長
オリジナルメンバーには以下の6人が名を連ねます:
デイヴ・“ビフォ”・ビーチ(ボーカル・ドラム)
クリーヴ・スコット(キーボード・ボーカル)
バリー・バーナード(ベース)
トニー・キャンベル(ギター)
トニー・ブリトネル(ギター)
ケヴィン・マホン(ドラム)
1974年には、彼らが提供した楽曲「Who Do You Think You Are」がヒットを記録し、クリーヴとデスの作曲コンビは音楽業界で注目を集める存在となります。そして1975年、独自レーベル「Splash Records」から「Sky High」をリリースし、一躍世界的なポップバンドへと駆け上がりました。
1975年、日本と世界が揺れていた時代
日本の社会と文化:高度成長から安定期へ
1975年の日本は、第一次オイルショックの影響が残るものの、自動車産業を中心に回復基調へ向かっていました。トヨタや日産が海外進出を強め、東京では地下鉄網の拡張が進行。4月には日比谷線と東武伊勢崎線の直通運転が開始され、都市生活の利便性が格段に向上しました。
音楽やテレビでは『8時だョ!全員集合』が茶の間の中心を担い、天地真理や山口百恵が国民的アイドルとして君臨していた時代です。そんな中、1977年になって突如再評価された「Sky High」は、オリコン2位、推定57万枚の売上を記録。英語詞の洋楽としては異例の浸透率でした。

世界の音楽シーン:ジャンルの多様化
1975年の世界では、ディスコ・ブームが最高潮に達しつつあり、KC & The Sunshine Bandの「Get Down Tonight」や、ビージーズの「Jive Talkin’」がチャートを賑わせていました。
一方で、イーグルス「One of These Nights」やキャロル・キング「Jazzman」など、メロディアスなソフトロックやシンガーソングライターの作品も依然として強い人気を誇っていました。また、映画音楽ではジョン・ウィリアムズが『ジョーズ』で革新的なサウンドを提示し、サントラ音楽の可能性が広がっていった年でもあります。
『Sky High』が生まれた舞台裏
映画制作との偶然の邂逅
『Sky High』は、アクション映画『The Man from Hong Kong』の主題歌として依頼を受け、クリーヴ・スコットとデス・ダイヤーが書き下ろした楽曲です。主演は香港の人気俳優ジミー・ウォン。主にカンフーと刑事アクションを融合させた異色作で、日本では限定公開ながらも一部でカルト的な人気を得ました。
リチャード・ヒューソンによるアレンジは、映画のダイナミズムと呼応するような壮大な音作りで、シングルバージョンと映画使用版は微妙に構成が異なります。特に冒頭部分は、ストリングスの導入が印象的で、映画を引き立てる演出力が際立っています。

メロディと詩の融合──飛翔する感覚
ドラマチックな音の設計
「Sky High」のサウンドは、冒頭からブラス(管楽器)とストリングス(弦楽器)が明るく力強く響き、聴き手を一気に引き込んでいきます。華やかで勢いのあるアレンジが、まるで空へ舞い上がるような感覚を生み出し、曲全体に爽快で前向きな雰囲気を与えています。シンプルでわかりやすい展開ながら、耳に残る印象的な仕上がりになっています。
ボーカルと歌詞の連携
デス・ダイヤーのボーカルは、軽やかなファルセットと力強い高音を自在に操り、特にサビでは空を駆け上がるような爽快さを演出しています。「I gave you love」の一節では、言葉に切なさと情熱が同居し、聴く者の心をつかみます。
歌詞自体は非常にストレートで、「Blown round by the wind, thrown down in a spin」など、愛の不安定さや試練を風や空の比喩で描いています。シンプルながら、比喩の巧みさが際立ち、映画の物語とも自然にリンクします。

プロレスと洋楽──日本での拡散経路
1977年の日本再ブレイクの背景には、プロレスファンにはおなじみの意外な事実もあります。覆面レスラー、ミル・マスカラスの入場曲として「Sky High」が使用されたことで、テレビ視聴者の耳にも自然に浸透。音楽番組やスポーツ番組でも度々使用され、当時の若者文化に深く食い込みました。
空への旅は終わらない
「Sky High」は、1975年に生まれた映画主題歌という枠を大きく超えて、ジャンルを横断する“映像的ポップ”の代表作となりました。半世紀近くを経た今も、この楽曲は変わらぬ輝きを放っています。
日常に風を感じたいとき、思い切り開放されたいとき──耳元にこの曲を流せば、あなたの心もまた、空高く舞い上がることでしょう。

『スカイ・ハイ(Sky High)』ジグソー(Jigsaw)
信じていた。
君に愛を差し出し、心のすべてを預けて、ふたりで頂上まで辿り着いたと思っていた。もう迷いはない、そう確かに感じていたのに──すべては、たったひとつの嘘で崩れ去った。理由もなく、突然、夢は風に吹き飛ばされた。
その言葉は、愛という名の翼を折り、空へと続く希望の道を断ち切った。僕たちはもっと遠くへ行けたはずだ。雲を越え、誰も知らない空の高みへ──そのはずだったのに。それでも僕は、何度も飛ぼうとした。
君をもう一度、信じようとした。でもそのたびに、現実は容赦なく僕を地面へ引き戻した。君の笑顔も、君の声も、まだ胸の中に残っていて、それがいっそう苦しくさせる。愛はたしかに、そこにあった。
翼も、夢も、空も。けれど、それらすべてを壊したのは、ほかでもない君自身だった。あの一つの嘘が、未来も、信頼も、すべて──空高く吹き飛ばしてしまったんだ。
by ken
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