【2月10日】は、ロバータ・フラックの誕生日-『やさしく歌って』を紹介!

今日は、ロバータ・フラック(Roberta Flack)の誕生日です。

今日(2025.2.10日)は1937年生まれのロバータ・フラック(Roberta Flack)の88才の誕生日です。
おめでとうございます。

アメリカ合衆国ノース・カロライナ州出身の歌手。「やさしく歌って」、「愛は面影の中に」などのヒットで知られています。

今日の紹介曲:『やさしく歌って(Killing Me Softly With His Song)』

この曲を知らなくても、次のCMを覚えている方も多いのではないでしょうか?
ネスカフェ (1972年)のCMです。

僕がこの曲を初めて聴いたのは・・・♫

My age小学校中学校高校大学20代30代40代50代60~
曲のリリース1973
僕が聴いた時期

この曲を初めて聴いたのは、中学3年生の時です。
1973(昭和48年)年5月第4週のオールジャパンポップ20で最高5位にランクしていました。

動画を2本紹介していますが、最初のスローテンポな方が心地良いです。
素直にとてもきれいな曲で大好きでしたね。

ロバータ・フラックと『やさしく歌って』—— 優しさに秘められた強さ

ロバータ・フラックは、その繊細で温かみのある歌声で世界中の人々を魅了し続けるアーティストです。彼女の音楽には、優しさと力強さが共存しており、聴く者の心に深く響きます。とりわけ、『やさしく歌って』(原題: Killing Me Softly with His Song)は、彼女の代表曲として広く知られ、日本でも愛され続けてきました。本記事では、ロバータ・フラックの誕生日とその楽曲が持つ意味について、多角的に考察していきます。


ロバータ・フラックの誕生日とその背景

ロバータ・フラックは、1939年2月10日、アメリカ南部のノースカロライナ州ブラックマウンテンに生まれました。彼女が生まれ育った時代は、第二次世界大戦前夜の不安定な社会情勢の中にあり、さらにアメリカ国内では人種差別が根強く残る時代でした。黒人女性として音楽の道を歩むことは決して容易ではなく、彼女の成功は、多くの苦難を乗り越えた末に手にしたものでした。

幼少期から音楽の才能を示していたロバータは、ピアノを学び、クラシック音楽にも深く親しみました。15歳でハワード大学に入学し、クラシックピアノを専攻するという異例の才能の持ち主でしたが、後にジャズやソウルへと転向し、自身の感情をより自由に表現できる音楽の世界へと進んでいきます。この転換がなければ、『やさしく歌って』のような名曲は生まれなかったかもしれません。


『やさしく歌って』に込められたメッセージ

『やさしく歌って』は、1973年に発表され、大ヒットを記録しました。この曲は、あるシンガーの演奏を聴いた女性が、その音楽に深く心を揺さぶられるという内容の歌詞を持っています。原曲は、1972年にリーバ・マッキンタイア(Lori Lieberman)がレコーディングしたものでしたが、ロバータ・フラックのカバーによって世界的に知られるようになりました。

彼女の歌い方は、タイトル通り「やさしく」、しかし芯のある深い響きを持っています。まるで、聴く者一人ひとりの心にそっと寄り添い、共感し、慰めるような歌声です。この「優しさ」は単なる技巧ではなく、彼女自身の人生経験や感受性から生まれたものなのでしょう。

音楽評論家の中には、「ロバータ・フラックの歌声には、静かに語りかけるような力強さがある」と評する者もいます。彼女の音楽には、派手な装飾はないものの、一音一音が深い感情を宿しており、聴く者の心に自然と染み込んでいくのです。


隠されたエピソード:ロバータ・フラックの音楽へのこだわり

ロバータ・フラックは、音楽に対する非常に厳しい姿勢で知られていました。彼女の録音セッションは、一音たりとも妥協しないほど緻密で、スタジオでは「完璧主義者」としての一面を見せていました。1970年代初頭のあるレコーディングでは、たった一つのフレーズを納得がいくまで何時間も歌い直したと伝えられています。彼女のこだわりがあったからこそ、シンプルながらも奥深い表現が生まれたのです。

また、彼女はクラシック音楽の素養を持っており、それが彼女の音楽に独特の静謐さと洗練をもたらしました。『やさしく歌って』のアレンジにも、その影響が表れており、ジャズやR&Bの要素と融合しながらも、どこかクラシカルな雰囲気を感じさせます。


音響工学と心理学から見る『やさしく歌って』

近年、音響工学や心理学の視点からも、ロバータ・フラックの音楽が研究されています。彼女の声の特徴の一つは、非常に滑らかで、聴く者の心を落ち着かせる「低周波成分」を多く含んでいることです。この効果は、「リラックス音楽」や「ヒーリングミュージック」としての側面を持つ要因となっています。

心理学的な観点からも、彼女の歌声は「共感性の高い音楽」として評価されています。人間の脳は、共感性の高い音楽を聴くとオキシトシン(通称「愛情ホルモン」)の分泌が促されることが分かっています。つまり、『やさしく歌って』は、単に美しいメロディを持つ楽曲というだけではなく、科学的にも人の心を癒す力を持っているのです。


日本におけるロバータ・フラックの受容

ロバータ・フラックの音楽は、日本でも長く愛され続けています。彼女の穏やかで情感豊かな歌声は、日本の文化に根付く「侘び寂び」の精神とどこか共鳴するものがあります。また、日本人特有の「静かに心を寄せる」という感性が、彼女の楽曲に対する深い共感を生んでいるのでしょう。

特に『やさしく歌って』は、日本のラジオやテレビ番組のBGMとしてもよく使用されており、多くの日本人にとって「どこかで聞いたことがある」馴染み深いメロディとなっています。


まとめ:ロバータ・フラックの音楽が残すもの

ロバータ・フラックの音楽は、単なる娯楽ではなく、心にそっと寄り添う「癒し」としての側面を持っています。『やさしく歌って』が長年にわたり愛され続けている理由は、その楽曲が持つ普遍的な優しさと、聴く者の心を包み込むような温かさにあります。



『やさしく歌って(Killing Me Softly With His Song)』

Strumming my pain with his fingers,
Singing my life with his words,
Killing me softly with his song,
Killing me softly with his song,
Telling my whole life with his words,
Killing me softly with his song …

ギターの音が私の痛みをかき鳴らす
彼の言葉は私の人生を歌ってる
私はしばし自分を忘れてしまったの
彼の歌にうっとりしてしまったの
私の人生のすべてを歌ってほしい
やさしい歌で忘れさせてほしい…

I heard he sang a good song,
I heard he had a style.
And so I came to see him
to listen for a while.
And there he was this young boy,
a stranger to my eyes.

彼がいい歌い手だって耳にしてた
独特の歌い方だって言われてた
そこで立ち寄ってみたのよ
少しだけ彼の歌を聴きに
そこには若い男の子がいた
初めて見た男の子だったわ

Strumming my pain with his fingers,
Singing my life with his words,
Killing me softly with his song,
Killing me softly with his song,
Telling my whole life with his words,
Killing me softly with his song …

彼のギターが私の痛みをかき鳴らす
彼の言葉が私の人生を歌ってる
しばし自分を忘れてしまったの
彼の歌に私はうっとりしてしまったの
私の人生のすべてを歌ってほしい
やさしい歌で忘れさせてほしい

I felt all flushed with fever,
embarrassed by the crowd,
I felt he found my letters
and read each one out loud.
I prayed that he would finish
but he just kept right on …

私ぽっと赤くなってしまった
観客のなかで恥ずかしかったわ
彼に想いを書いた手紙を
大きな声で読まれたような気持ち
もう終わってほしいと願ったけど
彼の演奏はそのまま続いたの…

Strumming my pain with his fingers,
Singing my life with his words,
Killing me softly with his song,
Killing me softly with his song,
Telling my whole life with his words,
Killing me softly with his song …

He sang as if he knew me
in all my dark despair.
And then he looked right through me
as if I wasn’t there.
And he just kept on singing,
singing clear and strong.

彼は私を知っているかのように歌った
私の暗い絶望も歌にして
彼の視線は私を通り抜けて
私がまるでそこにいないかのよう
彼は歌い続けたの
澄んでいて力強い声で

Strumming my pain with his fingers,
Singing my life with his words,
Killing me softly with his song,
Killing me softly with his song,
Telling my whole life with his words,
Killing me softly with his song …

彼のギターが私の痛みをかき鳴らす
彼の言葉が私の人生を歌ってる
しばし自分を忘れてしまったの
彼の歌に私はうっとりしてしまったの
私の人生のすべてを歌ってほしい
やさしい歌で忘れさせてほしい

He was strumming my pain,
yeah, he was singing my life.
Killing me softly with his song,
Killing me softly with his song,
Telling my whole life with his words,
Killing me softly with his song …
With his song …

彼はどうして私の人生を歌えるの?
彼はどうして私の絶望を知ってるの?

彼の歌声とギターの音色に
私は思わずうっとりしてしまったの…

引用:ブログ~日本語訳 by 音時 より

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