今日は、パット・ベネターの誕生日です。
今日(2025.1.10)はパット・ベネターの72歳の誕生日(1953年1月10生まれ)です。おめでとうございます!!
今日の紹介曲:『 嵐が丘(Wuthering Heights)』 です。(公式動画)
✅ 公式動画クレジット
「Wuthering Heights」 · Pat Benatar
アルバム Crimes Of Passion より
© 1980 Capitol Records, LLC
2行解説
ケイト・ブッシュの名曲を、パット・ベネターが力強い歌声でカバー。
1980年のセカンドアルバムに収録され、彼女の表現力を示す一曲です。
次は、ケイト・ブッシュ版です。聴き比べてください。
✅ 公式動画クレジット
「Wuthering Heights」 · Kate Bush
デビュー・シングル(1978年1月リリース)
© 1978 EMI Records Ltd
2行解説
ケイト・ブッシュの鮮烈なデビュー曲で、全英1位を獲得した代表作。
赤いドレスで舞うこの映像は、アメリカ向けに制作されたバージョンです。
僕がこの曲を初めて聴いたのは・・・♫
My Age | 小学校 | 中学校 | 高校 | 大学 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60才~ |
曲のリリース年 | 1980 | ||||||||
僕が聴いた時期 | ● |
この曲は、1980年に彼女のセカンドアルバム『Crimes of Passion』に収録されている曲です。
この曲はこれより2年前の1978年1月20日にケイト・ブッシュのデビューシングルで発売されています。日本では、「恋のから騒ぎ」のオープニング曲として、ケイトブッシュの歌声の方がなじみの方も多いと思います。(2番目の動画ですね)
僕は、この「嵐が丘」という曲を最初に聴いたのはパット・ベネターの歌でしたし、何よりケイトブッシュに比べても声質が大好きでしたね!
ロック好きの僕なので、お勧めは当然パットベネターとなります。彼女は本物のロッカーです!!
同じ曲なのに、パットベネターの曲は何十年もリピートさせているので、やはり声質も重要な加点ポイントですね。( ;∀;)
ロッカーが歌う切ない歌って感じがとても気に入っています。歌唱力も断然パット・ベネターです。
歌詞の内容は、ハリウッド黄金期の巨匠ウィリアム・ワイラーが、エミリー・ブロンテの名作小説を1939年に映画化した文芸ドラマのそのままです。
この記事を書くために、Amazonプライムでこの作品を見ました。世の中にはよくある話ですが、キャシーとヒースクリフの”癖が強すぎ”ます。この作品をご覧になったことのある方は、是非感想を聞かせてください。正直、僕はよく理解できないまま見終えた気がしました。
『嵐が丘』とパット・ベネター:文学と音楽が交差する場所
エミリー・ブロンテの名作『嵐が丘』と、70年代から80年代にかけて音楽界を席巻したロックシンガー、パット・ベネター。この二つを結びつけることで、文学と音楽の新たな共鳴が生まれます。異なる時代に生まれながらも、両者が描く愛の情熱と葛藤は、驚くほど似通っているのです。
愛と破壊――『嵐が丘』の情熱

1847年に発表された『嵐が丘』は、愛と復讐、そして人間の本質を深く探る作品です。物語の中心にいるのは、孤児ヒースクリフとキャサリンの激しく、狂おしい愛。彼らの情熱は、ただのロマンスを超え、破壊的な影響を周囲に与えていきます。
ヒースクリフの愛は執着へと変わり、やがて復讐心へと姿を変えます。一方でキャサリンも、愛を選ぶのか、社会的地位を取るのかという運命に翻弄される――このような愛の矛盾と激しさは、私たちの心を揺さぶります。
パット・ベネターの「愛の戦場」
そんな『嵐が丘』の情熱と呼応するかのように、パット・ベネターの音楽もまた、愛の美しさとその裏に潜む痛みを歌っています。
「Love Is a Battlefield」――「愛は戦場」。ベネターのこの名曲は、恋愛の美しさの裏にある葛藤や苦しみを、力強いボーカルで表現しています。愛はただ甘いだけではなく、時に戦いのような試練を伴う。それはまさに、ヒースクリフとキャサリンの愛にも通じるものです。
例えば、キャサリンはヒースクリフを愛しながらも、地位と安定を求めエドガーとの結婚を選びます。しかしその選択は、彼女自身と周囲の人々をさらに苦しめる結果となりました。愛する人との対立、理解されない孤独――それは、ベネターの「愛の戦場」という歌詞が見事に描き出すテーマでもあります。
ヒースクリフと「Hit Me With Your Best Shot」
パット・ベネターのもう一つの代表曲、「Hit Me With Your Best Shot」は挑戦と逆境に立ち向かう力を歌っています。
この曲を聴いていると、まるでヒースクリフがキャサリンとの関係や、彼を虐げた社会に対して叫んでいるかのようです。愛する人を失った彼は、その痛みから復讐を誓いますが、その過程で彼自身も傷ついていきます。「何でもかかってこい」と強気な態度を見せながら、その内面には深い孤独と痛みが隠されている――そんな姿は、ベネターの力強い歌詞と絶妙に重なります。
荒れ狂う自然と音楽のドラマ
『嵐が丘』の舞台であるヨークシャーの荒涼とした自然は、登場人物たちの内面を映し出す鏡のようです。激しい風や孤立した環境は、ヒースクリフとキャサリンの愛が試される場でもあります。
このドラマティックな背景は、パット・ベネターの音楽スタイルにも通じるものです。彼女の楽曲はただ美しいメロディだけでなく、情熱的な歌詞と圧倒的なボーカルで聴く者の心を揺さぶります。まるで嵐のように感情をかき乱し、私たちを別の世界へと連れて行く――それは『嵐が丘』の物語が持つ力と同じです。
運命の愛とその破壊力
『嵐が丘』のテーマには、「運命」や「宿命」といった要素が深く根付いています。ヒースクリフとキャサリンは、強烈に引き寄せ合いながらも、その愛ゆえに破滅へと向かいます。彼らの愛は、美しく、同時に破壊的――それはまさに、ベネターの音楽が描く愛の姿と共鳴します。
「Love Is a Battlefield」にも、「Hit Me With Your Best Shot」にも、愛の裏に潜む痛みや強さが描かれています。愛は戦いであり、乗り越えるべき試練でもある――それを理解しながらも、私たちは愛という感情から逃れることはできないのです。
文学と音楽が織りなす新たな体験
『嵐が丘』とパット・ベネターの音楽は、異なる時代・ジャンルの作品でありながら、人間の感情を深く掘り下げている点で驚くほど共通しています。文学の持つ重厚な物語と、音楽の持つ情熱的な表現が交差することで、新たな視点が生まれるのです。
もし『嵐が丘』を読む際、パット・ベネターの楽曲をBGMにしてみてください。彼女の「愛は戦場」「最高の一撃を打ってみろ」といったメッセージが、ヒースクリフとキャサリンの情熱的で破滅的な愛を、より生々しく、鮮やかに浮かび上がらせてくれるでしょう。
文学と音楽――一見別々の世界に見えても、そこには共通の魂があります。『嵐が丘』とパット・ベネターの音楽は、そのことを教えてくれるのです。
文学と音楽が交差する場所で、私たちは新たな感動を見つけることができます。『嵐が丘』のページをめくり、パット・ベネターの歌声に耳を傾けながら、人間の愛と情熱の美しさ、そしてその破壊的な力を感じてみてはいかがでしょうか。
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