僕の勝手なロッドスチュアートBest10の第2位は:『ピープル・ゲット・レディー(People Get Ready)』 です。
僕の勝手なBest10:『ロッド・スチュワート』編も残すところあと2曲。
第2位は:『ピープル・ゲット・レディー(People Get Ready)』です。
ロッドのハスキーボイスでの、バラードが・・・ジェフ・ベックのギターの音色が・・・表現できないほどの完成度と、感情の揺さぶりを起こさせます。
最初の動画は、プロモーションビデオでしょうか、何度見ても感動がこみ上げてきます。2人ともとてつもなく素晴らしい。
調べたところ、この動画の冒頭は、ベックがロッドが来ることを知らなかったようで、ロッドだと分かったときに両手で顔を覆っています。ロッドもワンフレーズ歌い終わった時にジェフに感謝の仕草をしていますね。
そして、ベックのギターですが、ペダルもエフェクトも無し、ピックさえも使わない。純粋な音だけという弾き方。目がついそこに行ってしまいます。勝手解釈ですが、この曲への思い入れと真摯な向き合う気持ちを表現しているように見えます。
ロッド・スチュワートと「ピープル・ゲット・レディ」
「ピープル・ゲット・レディ」(People Get Ready)は、1965年にインプレッションズによって発表された名曲です。作詞・作曲を手掛けたのは、ソウルミュージック界のレジェンド、カーティス・メイフィールド。この楽曲は、アメリカの公民権運動を象徴するアンセムとして広く知られ、当時の社会情勢や人々の心情に深く寄り添うものとなりました。
1985年には、ロッド・スチュワートとジェフ・ベックがこの曲をカバーし、彼らの音楽キャリアの中でも特筆すべき作品として評価されています。このバージョンは、オリジナルの力強いメッセージを新しい時代に響かせると同時に、独自のスタイルを融合させたもので、多くのリスナーの心を捉えました。
曲の背景と普遍的なメッセージ

「ピープル・ゲット・レディ」は、表面的には宗教的な賛美歌のように聞こえるものの、その核心には「救済」と「変化」という普遍的なメッセージが込められています。カーティス・メイフィールドはこの曲を通じて、人種差別や社会的不平等への抗議と、希望に満ちた未来への連帯を訴えました。
曲の中で繰り返される「人々が準備を整える時が来た」というフレーズは、ただ希望を語るだけでなく、行動を起こす勇気を奮い立たせるものです。特に1960年代のアメリカでは、公民権運動が盛り上がりを見せる中、この曲は運動の精神を象徴する存在となりました。
メイフィールドは「私の音楽は信仰と希望を反映するもの」と語り、この曲が社会的なメッセージを伝える重要な手段であることを認めています。ゴスペル音楽にインスパイアされたメロディと歌詞が融合し、リスナーに深い感動を与えました。
ロッド・スチュワートとジェフ・ベックによる新たな解釈
ロッド・スチュワートとジェフ・ベックによる「ピープル・ゲット・レディ」のカバーは、1985年リリースのアルバム『フラッシュ』に収録されました。このバージョンは、オリジナルのテーマを尊重しつつも、彼らならではの音楽的解釈を加えたものです。
ロッドのハスキーで感情豊かなボーカルと、ジェフ・ベックのギターソロが見事に調和し、楽曲に新たな命を吹き込みました。特に、ベックのギターが奏でるクライマックスは、聴く者の胸を熱くさせます。このカバーは、元の楽曲の持つ社会的なメッセージを新しい世代に伝える重要な架け橋となりました。
さらに、ロッドのボーカルは、オリジナルでは感じられなかった「切なさ」や「個人的な祈り」のニュアンスを加え、曲全体に深みを与えています。その結果、このバージョンは、希望や連帯といったテーマをさらに感情的に訴えかけるものとなっています。
音楽的特徴と多様なカバー

「ピープル・ゲット・レディ」は、そのシンプルで力強いメロディが特徴的です。アコースティックギターの静かなリフから始まり、徐々にバンド全体が加わることでダイナミクスを感じさせます。ロッドのボーカルは情感豊かで、聴く者をその世界に引き込みます。また、ジェフ・ベックのギターソロは、曲のクライマックスで特に印象的であり、彼の卓越した技術と感情表現が楽曲のメッセージ性を際立たせています。
この曲は多くのアーティストに影響を与え、ジャンルを超えて数多くのカバーが制作されました。例えば、ボブ・マーリーやアレサ・フランクリンといった伝説的なアーティストもこの曲を取り上げ、それぞれの解釈で新たな命を吹き込んでいます。これにより、カーティス・メイフィールドのメッセージは世代を超えて広がり続けています。
社会的影響と現代における意義
「ピープル・ゲット・レディ」は単なる音楽作品ではなく、社会運動の象徴としても評価されています。1960年代の公民権運動だけでなく、近年のブラック・ライヴズ・マター運動(現在のアメリカを理解するうえでもこのことは知っておく価値がありますぞ( ;∀;))の中でもこの曲のメッセージが再評価されていることは注目に値します。
「人々が準備を整える時が来た」というフレーズは、時代を超えた普遍的な呼びかけとして、多くの人々の心に響き続けています。現代社会においても、不平等や差別と闘う人々にとって、この曲は希望と連帯を象徴する存在です。
音楽の力とその普遍性

ロッド・スチュワートとジェフ・ベックによる「ピープル・ゲット・レディ」は、音楽が持つ力を再認識させてくれる作品です。オリジナルの持つ力強いメッセージを現代に蘇らせると同時に、聴く者に新たな感動を与えるこのカバーは、音楽が社会に与える影響の大きさを物語っています。
時代を超えて愛され続ける「ピープル・ゲット・レディ」。そのメッセージは、未来に向けた希望の灯火であり、私たちに行動を促す力を持っています。この曲を聴くことで、改めて音楽がもたらす感動と、社会におけるその意義を感じることができるでしょう。
People Get Ready
People get ready,
there’s a train a comin’
You don’t need no baggage,
You just get on boardみんな準備するんだ
列車が近づいてくる
荷物なんていらない
ただ乗り込めばいいんだAll you need is faith
to hear the diesels hummin’
Don’t need no ticket,
You just thank the Lord信じる心が大切さ
列車のハミングが聞こえるだろ
チケットもいらないんだ
神に感謝するだけでSo people get ready,
for the train to Jordan
Picking up passengers
coast to coastだからみんな用意はいいか
ヨルダン行きの列車に乗ろう
乗客を拾い上げていくんだ
あちこち 国中をまわってFaith is the key,
open the doors and board ‘em
There’s hope for all,
among those loved the most信じる心が鍵だ
ドアをあけてみんなを乗せよう
すべての者に希望がある
神に深く愛されている者ならばThere ain’t no room
for the hopeless sinner
Whom would hurt all mankind,
just to save his own,
believe me now部屋が用意されてないのは
悔い改める見込みのない罪人だ
その者はすべての人間を傷つける
自分だけが助かりたいがために
(今こそ私を信じなさい)Have pity on those
whose chances grow thinner
For there is no hiding place,
against the kingdom’s throne憐れもう
機会を自ら減らしてしまう者を
王国の玉座から
もう隠れる場所もないのだPeople get ready,
there’s a train a comin’
You don’t need no baggage,
You just get on boardみんな準備しろ
列車が近づいてくる
荷物なくてよい
ただ乗り込めばいいAll you need is faith
to hear the diesels hummin’
Don’t need no ticket,
You just thank the Lord信じればいいんだ
列車の近づく音が聞こえるだろう
チケットはなくていい
おまえは ただ神に感謝すればい
引用:洋楽和訳 Neverending Music 日本語訳 by 音時 より
(いつもお世話になってます!)
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