【2月26日】はマイケル・ボルトン の誕生日:『How Can We Be Lovers』~魂を震わせるハイトーン・ボイス、遅咲きの世界的スーパースターの軌跡!

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今日はマイケル・ボルトン の誕生日です。

マイケル・ボルトンは、1953年2月26日生まれ、アメリカ合衆国コネチカット州出身のシンガーソングライターです。

彼はハスキーで圧倒的な声量を持ち、「ブルー・アイド・ソウル」と呼ばれる白人によるソウルミュージックの代表的アーティストとして世界中で高く評価されています。若かりし頃はハードロックバンドのボーカリストとして活動していましたが、ヒットに恵まれない下積み時代を長く経験しました。

しかし、1980年代後半にソロアーティストとしてAOR(Adult Oriented Rock)やポップス路線へ転向したことで才能が完全に開花します。1989年リリースのアルバム『Soul Provider』の大ヒットにより、グラミー賞を複数回受賞するなど、一躍世界的スーパースターの座に上り詰めました。彼の情熱的な歌声は、今なお世代を超えて多くのリスナーの心を打ち続けています。

超訳

友達にもなれないなら、どうして恋人でいられるの?
終わらないケンカの中で、やり直すなんてできるの?
本当はまだ愛してる、だからこそ壊したくない。
すれ違いの壁を越えて、もう一度ちゃんと向き合いたいんだ。

まずはYoutubeの公式動画をご覧ください。

日本語クレジット
アーティスト:マイケル・ボルトン(Michael Bolton)
楽曲名:「How Can We Be Lovers」
楽曲名: How Can We Be Lovers(ハウ・キャン・ウィ・ビー・ラヴァーズ)
収録アルバム: 『Soul Provider』(ソウル・プロヴァイダー)
リリース年: 1989年(アルバム収録)、1990年(シングルカット)
2行解説
1990年代初頭のアダルト・コンテンポラリーを代表するヒット曲で、力強いボーカルとドラマチックな構成が特徴。恋人同士のすれ違いと和解への願いをテーマにした、マイケル・ボルトンの代表的バラードの一つ。

僕がこの曲を初めて聴いたのは

My Age 小学校中学校高校大学20代30代40代50代60才~
曲のリリース年1989
僕が聴いた時期

僕がこの曲を初めて聴いたのは、社会人になってからのことです。 リリースされた当時、僕は32歳で、住宅街にある店舗に勤務していました。

当時は自動車で通勤しており、帰宅時はいつも渋滞に巻き込まれていました。 車内でよく音楽を聴いていたのですが、そんな折に、おそらくラジオからふと流れてきたのがこの曲だったと思います。

音楽というものは、出会った時の情景によって印象が大きく変わると常々思っています。 高台にある町から坂道を下る時、目の前に広がる大分市街の明かりが、当時の僕にはいつも感傷的な景色に映っていました。 というのも、その年の夏に大阪への転勤を控えていたからです。

そんな環境の変化を前にした僕の琴線に、強く触れたのがこの曲でした。 正直なところ、今この曲を聴いても、当時のような大きな心の揺れはありません。 それでも、あの坂道から見た大分の夜景とともに、確かな懐かしさだけが僕の中に残っているのです。

マイケル・ボルトンの遅咲きのサクセスストーリー

苦難の下積み時代と劇的なブレイク

マイケル・ボルトンの音楽人生は、決して順風満帆なスタートではありませんでした。1970年代から1980年代前半にかけて、彼は本名に近い「マイケル・ボロティン」という名義や、ハードロックバンド「ブラックジャック」のフロントマンとして活動していました。

当時の彼は重厚なロックを目指していましたが、商業的な大成功を収めることはできず、レコード契約を打ち切られるなどの苦境を味わいます。それでも彼は自身の音楽への情熱を絶やすことなく、ソングライターとして他のアーティストへの楽曲提供を行うことで、厳しい音楽業界内に踏みとどまりました。

ソングライターとしての活路

大きな転機となったのは、ローラ・ブラニガンに提供したバラード曲「How Am I Supposed to Live Without You」が大ヒットしたことです。

その後、自身の名義で同曲のセルフカバーを発表し、これが全米1位を獲得するという快挙を成し遂げます。彼は30代後半にしてついに大ブレイクを果たした、まさに「遅咲きのスーパースター」なのです。この長く険しい下積み時代のライブ活動で培われた圧倒的な声量と、感情を爆発させる表現力が、彼の楽曲の根底に流れる力強さと説得力に繋がっています。

奇跡のヒットメーカー・トリオによる楽曲制作の裏側

豪華すぎる制作陣の顔ぶれ

『How Can We Be Lovers』は、マイケル・ボルトンのキャリアにおいて頂点の一つとも言えるアルバム『Soul Provider』(1989年6月リリース)に収録され、1990年にシングルカットされて全米ビルボード・ホット100で最高3位を記録しました。

この曲の最大の注目ポイントは、楽曲制作陣の豪華さにあります。マイケル・ボルトン本人に加えて、ダイアン・ウォーレンとデズモンド・チャイルドという、当時の音楽業界を牽引していた最強のヒットメーカー2人がコライト(共作)しているのです。

メロディーの魔術師とスタジアムロックの仕掛け人

ダイアン・ウォーレンは、後にセリーヌ・ディオンやエアロスミスなど数々の大物アーティストに楽曲を提供し、全米ナンバーワンヒットを量産した天才メロディメーカーです。彼女が作るメロディーは劇的で、大衆の心を瞬時に掴むキャッチーさを持っています。

一方のデズモンド・チャイルドは、ボン・ジョヴィの「Livin’ on a Prayer」など、巨大なスタジアムで大合唱が起きるようなアリーナ・ロック調の楽曲を得意としていました。

この「メロディーの魔術師」ダイアンと「スタジアムロックの仕掛け人」デズモンド、そして「魂のボーカリスト」マイケルの3人の個性が激しくぶつかり合い、見事に融合した結果誕生したのが、極上のポップスでありながらハードロックの熱量を併せ持つ『How Can We Be Lovers』という奇跡の1曲なのです。

1980年代末から90年代初頭の熱狂的な音楽シーン

ロックとソウルの見事なクロスオーバー

この楽曲がリリースされた1989年から1990年にかけての音楽シーンは、多種多様なジャンルが入り乱れ、非常に活気のある時代でした。

MTVの全盛期であり、ミュージックビデオによる視覚的なアピールがヒットの絶対条件となっていた時期でもあります。音楽的なトレンドとしては、きらびやかなシンセサイザーを多用した派手なポップスや、スタジアムの観衆を熱狂させるアリーナ・ロック、そして圧倒的なボーカル力で聴かせるR&Bがチャートの頂点を争っていました。

マイケル・ボルトンは、この時代において「ロックのダイナミズム」と「ソウルの感情的な歌唱」を見事にクロスオーバーさせました。

時代を象徴するゴージャスなサウンド

彼特有のトレードマークであったカーリーなロングヘアを振り乱しながら、全身全霊でマイクに向かって叫ぶように歌い上げる姿は、当時のMTV視聴者に強烈なインパクトを与えました。

きらびやかなキーボードの旋律やエッジの効いたエレキギターのバッキングの上で、ブラックミュージックのフィーリングを持った白人ボーカルが躍動する『How Can We Be Lovers』は、まさにこの1980年代末の「最も美味しくて豪華な部分」をすべて詰め込んだような、豊かでゴージャスなサウンドプロダクションが施されています。

メロディーとサウンドの緻密な構造

爆発するサビへのドラマチックな展開

この楽曲の音楽的構造を分析すると、デズモンド・チャイルド特有の「サビへの爆発力」と、ダイアン・ウォーレンの「劇的な展開」の相乗効果が明確に表れています。

イントロから鳴り響くアップビートで力強いポップロックのサウンドは、リスナーのテンションを瞬時に引き上げます。ドラムのビートはタイトかつ重量感があり、そこに分厚いコーラスワークが重なることで、まるで数万人が集まるスタジアムの真ん中にいるかのような高揚感を生み出します。

限界を突き破るボーカルの力

Aメロ(Verse)では少し抑えたトーンで現状の二人の危機的状況を説明し、Bメロへのプレコーラスで徐々にボーカルのボルテージを上げていきます。

そして、サビ(Chorus)へと突入した瞬間のマイケル・ボルトンの「How can we be lovers, if we can’t be friends?」というシャウトは、まさに圧巻の一言です。

声の掠れ具合や、喉の限界まで張り上げる高音域のコントロールは、長年のロックシンガーとしての過酷なツアー経験がなければ決して到達できない領域に達しています。このダイナミックな曲の展開こそが、この曲がただの悲しいラブソングに留まらず、聴く者の心を奮い立たせる力強いロック・アンセムとして機能している最大の理由です。

歌詞から読み解く男女のすれ違いと切実な問いかけ

友達になれないなら、どうして恋人でいられる?

『How Can We Be Lovers』の歌詞は、関係性が破綻しかかっている男女の痛切な叫びを赤裸々に描いています。冒頭からいきなりサビのフレーズが提示され、聴く者に強い衝撃を与えます。「How can we be lovers, if we can’t be friends?(友達になれないのなら、どうして恋人でいられるだろう?)」「How can we start over when the fighting never ends?(争いが絶えないのに、どうやってやり直せるというんだ?)」。

この楽曲の核心は、まさにこの一連の問いかけに集約されています。恋愛関係において、ロマンチックな愛情だけでは長続きせず、お互いを人間として信頼し合える「友人」としての基盤が不可欠であるという、非常に現実的で普遍的な真理を突いているのです。

言葉を失った二人の間の壁

Verse(Aメロ)の部分では、二人の現在の状況が具体的に描写されています。

「Look at us now, look at us baby / Still tryin’ to work it out, never get it right(今の僕らを見てごらんよ、まだ解決しようと努力しているのに、決してうまくいかない)」
「We lie awake, this wall between us / We’re just not talkin’, we got so much to say(僕らは眠れずに起きている、僕らの間には壁がある。言いたいことは山ほどあるのに、言葉を交わすことがない)」。

これらのフレーズからは、同じベッドにいながらも心の距離が絶望的に離れてしまっているカップルの、息の詰まるような緊張感が伝わってきます。

「no communication(コミュニケーションの欠如)」「no-win situation(勝ち目のない状況)」といった言葉が連なり、関係を修復したいという願いと、それがうまくいかない苛立ちが交錯しています。

絶望の中にある力強い決意

しかし、この曲は単なる絶望を歌ったものではありません。

Bridge(ブリッジ)の部分では、力強いメッセージが放たれます。
「Baby, love is tough but we can take it / Baby, times are rough but we can make it / We can work it out(愛は厳しいものだけど、僕らなら耐えられる。今は辛い時期だけど、僕らなら乗り越えられる。解決できるはずだ)」。

激しい争いや冷たい氷の壁のような障害に直面しても、なおこの愛を終わらせたくないという強い決意が、マイケル・ボルトンの力強いボーカルによって強調されています。この「諦めない姿勢」こそが多くの人々の共感を呼び、大波が押し寄せるようなコーラスとともに、まるで応援歌のような役割を果たした要素と言えるでしょう。

ミュージックビデオの視覚的アプローチと熱量

全身全霊のパフォーマンス

公式のミュージックビデオを確認すると、当時のマイケル・ボルトンのパフォーマンスの熱量をダイレクトに感じることができます。ビデオは、バックステージからステージへと向かうライブ前の高揚感あふれるシーンから始まり、彼とバンドメンバーによるエネルギッシュな演奏シーンが中心に構成されています。

特筆すべきは、彼の全身を使ったダイナミックな表現力です。マイクスタンドを力強く握りしめ、顔をしかめ、眉間に深いシワを寄せながら、体内のすべてのエネルギーを音声に変換するかのような姿は、まさに「ソウル・プロヴァイダー(魂の提供者)」というアルバムタイトルそのものです。

1990年代特有の空気感

映像は、青や赤の鮮やかな照明効果と、スモークが焚かれたステージ、そして観客の熱狂的な歓声を織り交ぜることで、1990年代特有のアリーナ・ロックの空気感を完全に再現しています。

視覚的な派手さと、マイケルの無骨で泥臭いボーカルスタイルが見事なコントラストを描き、楽曲の持つ炎のようなエネルギーを何倍にも増幅させているのです。

現代音楽に遺したマイケル・ボルトンの巨大な足跡

時代を超えて歌い継がれる名曲

『How Can We Be Lovers』は、1990年代初頭のアメリカン・ポップスとロックの完璧な結婚とも言える名曲です。

マイケル・ボルトンが確立した、ロックの力強さとR&Bのエモーショナルな表現を融合させた「ブルー・アイド・ソウル」のスタイルは、その後の音楽シーンに多大な影響を与えました。現在でも、アメリカやヨーロッパの様々な音楽オーディション番組において、参加者が自らの圧倒的な歌唱力をアピールするための勝負曲として、彼の楽曲が頻繁に選ばれています。

それは、彼の楽曲が単にメロディーが良いだけでなく、歌い手の感情の限界値を引き出すような、過酷かつドラマチックな構成を持っているからです。


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