🎸僕の勝手なBest10【フリートウッド・マック編】-第10位-『As Long As You Follow』―“知る人ぞ知る一曲”をご紹介!

【フリートウッド・マック】の歴史について詳しくは➡こちらから!

僕の勝手なBest10:フリートウッド・マック(Fleetwood Mac)編―第10位は『As Long As You Follow』です。

今回の、僕の勝手なBest10はフリートウッド・マック(Fleetwood Mac)編ということで始めさせていただきます。

僕がちょうど大学生の頃と、彼らの全盛期が被ってまして、大好きなバンドでした。歴史でも触れていますが、1970年代中盤以降がその頃になります。選曲もどうしても、その頃が多くなりますが、他の時期にも良い曲がありますので、しっかりと紹介いたします。

紹介する10曲は、とにかく楽に聴けて楽しめます。僕の中ではいわゆるポップスオブポップスという感じです。カーペンターズも大好きで、まさに彼らもポップスの王道を歩いてきました。でも同じポップスでも立ち位置が違うのです。しいて比べると、

◆違いを際立たせる比較表(僕の勝手な作成です!)

特徴カーペンターズフリートウッド・マック
主な感情の色合い静かで繊細な哀愁情熱的で揺れる感情
ボーカルの印象カレンの澄んだアルト、内向的な美しさスティーヴィーの艶やかさと衝動
音楽の質感アコースティック+オーケストラ風味ロック的ダイナミズム+ポップの粋
歌詞世界純粋な愛・孤独・夢と希望恋愛模様・裏切り・自立・再生
聴後感心にそっと触れる優しさ感情を揺さぶるドラマの余韻

って感じですかね? ドライブや海や山にでも持ち出すのには、最高の10曲をご紹介していきます!

🎥まずはいつものように、Youtubeの公式動画をご覧ください。

🎼 楽曲情報
タイトル:As Long as You Follow(アズ・ロング・アズ・ユー・フォロー)
アーティスト:Fleetwood Mac
初出:1988年ベストアルバム『Greatest Hits』にて新曲として収録
収録アルバム(リマスター):50 Years – Don't Stop(2018年)
作詞・作曲:Christine McVie, Eddy Quintela
Ⓟ1988 Warner Records Inc. | 2018 Remastered by Rhino Entertainment
💬 解説(2行)
1988年にベスト盤の新曲として発表された「As Long as You Follow」は、Christine McVieの伸びやかなボーカルと温かなメロディが特徴。フリートウッド・マック後期の穏やかな名曲として、多くのファンに愛されています。
🎵 クレジット情報(公式動画):
楽曲名: As Long As You Follow
アーティスト: Fleetwood Mac
作詞・作曲: Christine McVie / Eddie Quintela
レーベル: Warner Bros. Records
発表年: 1988年(ベストアルバム『Greatest Hits』収録)
ビデオ提供: Fleetwood Mac公式YouTubeチャンネル(Fleetwood Mac - Topic)
著作権表記: ℗ 1988 Warner Records Inc., a Warner Music Group Company. All rights reserved.
🎧 補足解説(2行):
1988年のベスト盤のために書き下ろされた新曲で、Fleetwood Mac後期の代表曲。
クリスティン・マクヴィーの歌声とメロディアスな構成が、穏やかな希望を感じさせる珠玉のバラードです。

夜に寄り添う、静かなメッセージソング

今回ご紹介するのは、『僕の勝手なBest10:フリートウッド・マック編』の第10位に選んだ「As Long As You Follow」です。1988年にリリースされたこの楽曲は、バンドの再出発を象徴するような柔らかさと奥行きを備えています。穏やかなメロディと温かい歌声が、1日の終わりに心を優しく包んでくれる、そんな一曲です。

変貌を遂げた名門バンドの軌跡

ブルースの出自と黄金期

フリートウッド・マックは1967年、ミック・フリートウッド(ドラムス)とジョン・マクヴィー(ベース)を中心にイギリスで結成されました。初期はピーター・グリーンが中心となり、ブルース色の強いサウンドを展開。1968年の「Albatross」はインストゥルメンタルとしてUKチャート1位を獲得するなど注目を集めました。

米国移住とポップ路線への転換

1975年にはリンジー・バッキンガムとスティーヴィー・ニックスが加入し、サウンドはよりメロディアスで洗練された方向へと変化。1977年のアルバム『Rumours』は、4000万枚以上のセールスを記録し、世界的な評価を確立しました。1987年には『Tango in the Night』を発表しますが、バッキンガムはその直後に脱退します。

再構築期に生まれた一曲

「As Long As You Follow」は、1988年に発表されたベスト盤『Greatest Hits』に収録された新曲のひとつで、混乱期の中で再び歩みを進めたバンドの“静かな意思表明”とも言える作品です。歌詞と演奏には、メンバーたちの葛藤と希望が静かににじみ出ています。

普通はベスト盤に新曲はいれませんが、それほどの自信作だったのか? 契約上の問題なのか?不思議です。

1988年という時代の空気

日本:好景気に浮かれた大衆文化

1988年の日本はバブル経済のまっただ中。土地や株価の高騰が続き、街はブランドショップと豪華な広告で彩られていました。『ザ・ベストテン』では中森明菜、光GENJIらが人気を集め、アニメ映画『となりのトトロ』も公開され、ジブリ作品が文化の中心に躍り出た年でもあります。

世界:MTVとスターの拡張

同年はMTVが音楽業界に絶大な影響を及ぼしていた時期で、マイケル・ジャクソン「Man in the Mirror」、ジョージ・マイケル「Faith」、U2「Desire」などがチャートを賑わせていました。ガンズ・アンド・ローゼズの「Sweet Child o’ Mine」が登場したのもこの年で、ハードロックとポップの融合が進みました。

制作背景:別離と再構築の交差点

『Tango in the Night』の成功にもかかわらず、リンジー・バッキンガムはアルバム発表後に脱退。その後、リック・ヴィトーとビリー・バーネットが新たにギターとして加わります。「As Long As You Follow」は、クリスティン・マクヴィーがキーボードとボーカルを担当(ほんとに優しい声をしてます)、グレッグ・ラダニー(Greg Ladanyi)によるプロデュースで完成。1988年7月にベスト盤のリード曲として発表され、シングルはアメリカのビルボード・アダルト・コンテンポラリー・チャートで15位を記録しています。

音楽的特徴と歌詞の魅力

メロディ:穏やかで包容力のある旋律

曲はピアノによる柔らかなイントロから始まり、コード進行はC–Am–F–Gと非常にオーソドックス。4/4拍子の中テンポで進行し、アコースティックギターとストリングスが控えめに重なっていくアレンジが特徴的です。目立った技巧は使われていませんが、逆にそのことが、聴く人の感情を邪魔せず自然に染み込んでくる理由でもあります。とにかく耳障りの良さはさすがです。

ボーカル:感情を抑えた誠実な響き

クリスティン・マクヴィーのヴォーカルは、やわらかな中低音を中心とし、感情を前面に出すのではなく、淡々とした語り口で深い想いを届けます。彼女の声には「騒がないことの強さ」があり、特にサビの「As long as you follow」は穏やかさと信頼感に満ちています。(ここ、是非逃さずに聴いてください!しびれます。)

歌詞:約束と寄り添いの物語

“I’ll be your shadow, your light”というフレーズが象徴するように、この曲の歌詞は“ともにいる”という約束に満ちています。別れを乗り越え、未来を共有しようとする意志は、フリートウッド・マックというバンドそのものの歩みにも重なります。

メンバーと楽曲の深い関係

クリスティン・マクヴィーは、長年にわたりバンドの穏やかな要として存在してきました。彼女の楽曲には常に温かみと現実感があり、「As Long As You Follow」でもその美質が遺憾なく発揮されています。また、バンドの内情として、複雑な人間関係や感情の行き違いが渦巻く中で、この曲のような“まっすぐな愛の表現”が生まれたことは、聴き手に一層の感動をもたらします。

評価と反響:静かなる人気の広がり

大衆的ヒットにはならなかったが

この曲は全英シングルチャートではトップ40入りを逃しましたが、アメリカやヨーロッパの一部ラジオ局では好意的に受け入れられました。特にアダルト層の支持が高く、バンドのコアファン層に根強く愛されています。じっくり聞いてみてください。何度も何度も。微かな揺れが感動の頂点になる名曲だと思っています)

日本での反応

日本の洋楽ファンの間でもこの曲は“知る人ぞ知る一曲”として扱われています。MTVジャパンやNHK-FMの特集などで取り上げられ、派手さのない心に染みる楽曲として静かに評価され続けています。

時を越えて生き続けるメッセージ

2020年代に入り、SNS上ではこの楽曲を「癒やし」と表現する若い世代の投稿が散見されるようになりました。2024年にはバンドの再評価の流れのなかでトリビュートイベントが開催され、「As Long As You Follow」もカバーされる機会が増えています。デジタル時代の孤独を抱える私たちにとって、この曲が語りかける“寄り添い”の感覚は、以前にも増して必要とされているのかもしれません。

まとめ:静かに輝くバラードの逸品

「As Long As You Follow」は、派手さとは無縁でありながらも、深い情感と誠実な響きを持ったバラードです。1988年という時代を背景に、変化と再生の真っ只中で生まれたこの曲は、現在に至るまでリスナーの心に寄り添い続けています。静かな時間に、ぜひ一度耳を傾けてみてください。


『As Long as You Follow』(Fleetwood Mac)―:意訳

ずっと探し求めていた、虹の彼方にあるはずの幸運や答え。
何度も夢を見ては、それが空しく消えていくのを感じてきた。けれど、あなたが戻ってきたその瞬間、すべてが変わった。
今ならわかる。あなたがそばにいてくれる限り、私は負けない。
たとえ何かを犠牲にしてでも、どんな手段を使ってでも、未来を手に入れてみせる。

彷徨い、遠くまで離れすぎた日々もあった。帰り道は決して優しくなかった。
でも、ようやくたどり着いたこの場所で、あなたの瞳の奥に灯る光が、再び私を照らしてくれる。昨日の後悔も、夜の闇も、あなたの存在で意味を取り戻す。

「明日」を信じさせてくれるのは、あなたが「今日」そばにいてくれるから。だから私は生きていける。勝利も幸福も、全部あなたとともに歩むその先にある。

あなたさえそばにいてくれれば、それだけでいい。何度でも誓う。「As long as you follow」――私の人生はきっと輝き続ける。

by Ken


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