僕の勝手なBest10:【浜田省吾】編-第1位『君が人生の時…』をご紹介!


第1位は、僕の勝手なBest10:【浜田省吾】編-第1位『君が人生の時…』をご紹介!】です。

第1位は『君が人生の時・・・」です。
浜省で一番回数多く聴いた曲ではないと思いますが、一番壮大なテーマの楽曲だと感じています。

そしてなにより、もっとも惹かれた理由は、
・・・・・それまでに、言葉にできなかった感情、恋し焦がれた人に、伝えたいけど言葉にすると安っぽくなりそうな気持を、この曲のタイトルが正に言いえていました。

それが『君が人生の時…』です。初めて聴いたときに、このタイトルの響きは、素敵だし、ずっと探していた言葉のような気がしたものです。

君が人生の時・・・とても素敵な言葉だと思います!!

超約

荒波のように過ぎる日々の中で、思い通りにならなくても明日へ心をつなぐ物語です。
孤独や傷を抱えながらも、夢を追い、倒れては立ち直る人の強さを歌います。
あふれる愛に触れ、迷いながらも「今」という一度きりの時間を抱きしめよと背中を押します。
君自身の鼓動が鳴るその瞬間こそが、かけがえのない“君の人生の時”だと示します。

まずはYoutube動画をご覧ください。

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次は公式動画です

✅ 公式動画クレジット
チャンネル:浜田省吾 Official YouTube Channel
タイトル:「君が人生の時… (Welcome back to The 70’s『君が人生の時〜Time of Your Life』/ Short Version)」
公開日:2019/09/04

💬 2行解説
2019年リリースの映像作品『Welcome back to The 70’s "Journey of a Songwriter" since 1975』からの抜粋ショート映像です。研ぎ澄まされたステージ演奏で、「今を抱きしめて生きる」という楽曲の核がストレートに伝わります。

ううううう・・・・何と申しますか、公式ではありますが、フルバージョンではなく、ショートバージョンなのが残念でたまりません!!!! 公式動画のフルバージョンは見当たりませんでした。いつか見つけたら再度アップします。

リリースと基本情報

1979年12月発売のアルバム『君が人生の時…』の表題曲です。初期の作風を締めくくりつつ、その後の時代へ続くテーマを提示した重要曲として位置づけられます。のちに再録版(2015 Version)が制作され、現在まで現役感を保ちながら歌い継がれてきました。本記事では“音作りの細部に寄りかかり過ぎない”範囲で、この歌の核心にある言葉とメロディの効き方を整理します。

アルバム内での役割

アルバム終盤に置かれ、物語を静かに着地させる役目を担います。前曲までで描かれた街景や心情を、抽象化しすぎずに“今日を生きる視点”へ回収していく設計が特徴です。

タイトルに込められた軸

“人生”を語ると大仰になりがちですが、ここでは「君の人生の“時”」という単位に絞り込みます。大きな主題を等身大へ翻訳する——この縮尺が本曲の生命線です。

言葉とメロディの“歩幅”をそろえる

Aメロは音程の上下が控えめで、情景(波、旅人、つづれ織り)が淡々と並びます。比喩が映像として立ち上がるのは、語尾の母音と音価が呼吸をそろえているからです。Bメロでは半歩だけ歩幅が広がり、サビで視界が開ける。専門用語に深入りせずに言えば、「言葉が歩ける速さで曲が進む」のが心地よさの秘密です。

ミニ引用と精密解説

「Time of your life」

たったこれだけで主題がすべて見えます。“人生”という巨大なテーマを、可動域のある「時間」まで縮小し、しかもそれを“あなたの”に帰属させる。聴いた直後から動かせるのは「一生」ではなく「今日」です。このタグ付けこそが、長期にわたり聴かれ続ける推進力になっています。

“抱きしめる”という具体

サビで提示される行為は、達成でも勝利でもありません。現実を抱くこと。成功の有無に関わらず、今の自分を主語にして行為を選ぶ。この価値観が、世代や状況を超えて流通します。

2015 Versionという現在地

2015年の再録版は、骨格を残しつつ包容の半径が広がりました。テンポ感はほぼ同じでも、音の厚みが“受け止める視界”を広げます。歌い回しは抑制され、語尾の処理がさらりとしているため、言葉の輪郭がより明瞭になりました。オリジナルの“静かな決意”に対し、2015年版は“抱きとめる広さ”が前面に出る——この差分を感じるだけで、歌が現在進行形で生きていることがわかります。

映像・物語との相性

再録が映画と同時期に示されたのは偶然ではありません。過去と向き合う物語に、この歌の“いまを抱く”視点が接続されたことで、作品は新しい聴かれ方を獲得しました。自作を素材として更新する姿勢は、アーティストの言葉が時代をまたぐ手触りを証明しています。

ライブという“検証の場”

近年のステージでは、セット後半の静かな山場に置かれることが多い曲です。観客の合唱を求めずとも、会場の空気がすっと落ち着き、終盤に向けて体温を整える役割を担います。演出に頼らず言葉と旋律の強度だけで空間を変えることができる——それが名曲の条件だとすれば、本曲は好例でしょう。

70年代曲の中での立ち位置

同時期の楽曲に比べても、主題の置き方がユニークです。社会や関係性を前面に押し出すのではなく、“自分の時間を引き受ける”一点に焦点を結び直す。その結果、他の名バラードとも重複せず、作品同士が互いを引き立て合います。

似たテーマとの住み分け

同じく人生や再生を扱う別曲が多数ある中で、本曲は「決意を外へ表明する歌」ではなく「自分に向けて小さく頷く歌」。ここが重ならないため、アルバム全体の物語も濁りません。

読者向け・聴き方ガイド

まずはアルバムの流れでオリジナル版(最初に紹介している非公式の動画の音源がそうです。)を聴いてください。街の手触りを持つ言葉が連なる中で、この曲がラストに登場する意味が自然に体感できます。次に2015年版へ。同じ骨格が、包み込む質感にアップデートされているのが分かります。最後にライブ映像・ライブ音源を。観客のざわめきが引いていく場面で、この歌が“気持ちを整える装置”として機能していることがはっきり掴めます。

生活の場面へ持ち帰る

朝の出勤前、夜の片づけ、通院の待ち時間。忙しさや不安で呼吸が浅くなる瞬間に、サビのキーワードを心の中で短く反芻してください。「Time of your life」。行動に置き換えるなら、深呼吸して背筋を伸ばす、歩幅を半歩広げる、大切な人にひとこと送る——その程度で十分です。歌は“暮らしの動き”に落ちたとき、最も強く働きます。

小さな引用で背中を押す

「抱きしめるがいい」

この一行は、感情の高まりを煽るのではなく、選択を提示します。抱く対象は、栄光でも理想でもなく、目の前の現実。だから失敗の翌日にも、達成の翌日にも、同じ効き目で作用します。

ユニークなトピック:言葉の“編み直し”

歌詞には“つづれ織り”という語が登場します。つぎはぎや修復を否定せず、むしろ「織る工程の一部」として肯定する視点が示されます。ここがこの歌の思想的なコアです。人生の綻びを“欠陥”ではなく“素材”として扱う。だから、聴き手は自分の過去を抱えたまま前へ進めます。名曲が人を強くするのは、完璧な未来を約束するからではなく、未完成の現在を手渡してくれるからです。

ことば選びがもたらす具体性

情景語(波、旅人)が多義的に開く一方で、サビは具体的な動詞で締める。この“抽象→具体”のリズムが、聴き手の頭の中に行動の矢印を描きます。大仰なメッセージを振りかざさず、日常のスケールで心を動かすところに、浜田省吾という作家の強みがあります。

まとめ:今日という“時”を受け取り直す

『君が人生の時…』は、成功や勝利を讃える歌ではありません。綻びを抱えたまま、それでも今日を選び取る歌です。1979年の視線で書かれ、2015年に現在形へ更新され、いまもステージで機能する。聴き手の年齢や立場が変わるほどに意味を増やし、再生するたびに“今の自分”へ語りかけてくる。私が第1位に据える理由は、ここに尽きます。

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