【6月22日】は、 シンディ・ローパーの誕生日:『ハイスクールはダンステリア』をご紹介!

今日6月22日は、シンディ・ローパー(Cyndi Lauper)の誕生日

今日の紹介曲:『ハイスクールはダンステリア』をご紹介!

まずはYoutube動画の(公式動画)からどうぞ!!

🎧 公式動画クレジット
🎥 Cyndi Lauper – Girls Just Want To Have Fun (Official Video)
配信元:CyndiLauperVEVO|レーベル:Sony Music / Epic Records(公式)

2行解説
1983年の代表曲にして、女性の自由とポップカルチャーを象徴する永遠のアンセム。カラフルでユーモアに満ちた映像が、当時のMTV時代を象徴するアイコンとなりました。
🎥 公式動画クレジット
🎥 Cyndi Lauper – Girls Just Want To Have Fun (from Live… At Last)
配信元:CyndiLauper(公式YouTubeチャンネル)
映像年:2004年収録(アルバム『Live… At Last』より)

📝 2行解説
コンサート向けに再解釈された80年代の代表曲。ライブならではの熱量と観客の反応が、原曲とは一味違った躍動感と親密さをもたらしています。

僕がこの曲を初めて聴いたのは・・・♫

僕がこの曲を初めて聴いたのは・・・♫
 小学校中学校高校大学20代30代40代50代60代
曲のリリース     1983   
聴いた時期     ●   

僕がこの曲を初めて聴いたのは社会人2年目の24歳頃ですかね?
確か、当時必ず見ていた小林克也 さん司会の「ベストヒットUSA」で聴いたのだと思います。この番組には大変お世話になり、当時の洋楽の情報源としてたくさんの楽曲を教えてもらいました。

最初の動画が、オフィシャルミュージックビデオなのですが、どうですか? ハチャメチャ弾けている感じがとても素敵です。

彼女には他にも「タイム・アフター・タイム」や「トゥルー・カラーズ」などの有名な楽曲があります。特に「タイム・アフター・タイム」はかなり好きな楽曲なのですが、今回はあえて、一躍スターダムにのし上がったきっかけの「ハイスクールはダンステリア」をご紹介します

女性たちの時代の幕開けを告げたポップ・アンセム

原曲とローパーによる再構築

1983年にリリースされた『Girls Just Want to Have Fun』は、当時無名だったシンディ・ローパーの名を一躍世界に知らしめた大ヒット曲です。原曲は1979年にロバート・ヘイザードが男性視点で書いたものでしたが、ローパーはこれを女性の視点から再解釈し、“女性の自由と自立”を高らかに歌い上げるフェミニズム・アンセムへと昇華させました

歌詞に込めたフェミニズムの視点

ローパーのアレンジにより、元の歌詞にあった「父親が娘を守ろうとする」視点は排除され、代わりに「女性が自分の人生を自分で選び、楽しむことが当然だ」という力強いメッセージに書き換えられました。これにより、『Girls Just Want to Have Fun』は単なるパーティーソングではなく、ポップ・ミュージックの歴史において女性解放を象徴するエポックメイキングな楽曲となったのです。

ティーンへの共鳴とヒットの背景

楽曲のリズムは跳ねるように軽快で、シンディの特徴的なカラフルなファッションやハイトーンボイスとも相まって、当時のMTV視聴者に強烈な印象を残しました。(当時正に僕も見ていてそう思いましたね!!) 結果として、この楽曲は全米チャート2位、イギリスではトップ10入りを果たし、世界中でブレイクしました。特にティーンエイジャーの間では「自分らしく生きていい」というメッセージが新鮮で、ファッション、メイク、音楽の楽しみ方を変える象徴となりました。

MTVが生んだ映像時代のヒロイン

ミュージックビデオの革新性とユーモアの仕掛け

当時アメリカではMTVが開局してから数年が経過し、音楽の“聴く”から“観る”という時代の転換点にありました。その中で、『Girls Just Want to Have Fun』のMV(ミュージックビデオ)はMTVのヘビーローテーションに採用され、その斬新さと親しみやすさで幅広い層に支持されました。

ビデオには、プロレスラーとして知られるキャプテン・ルー・アルバーノがシンディの父親役として出演し、彼の豪快なヒゲやコミカルな演技が強烈な印象を与えています。そして注目すべきは、母親役として登場するのが実の母・キャス・ローパー(Catrine Lauper)であるという点です。彼女はMVの序盤に登場し、シンディとちょっとした口論をするシーンをコミカルに演じており、これがシンディ自身のキャラクターとも重なって“家庭からの自立”というテーマを強調しています。

実際にシンディ・ローパーはこのミュージックビデオ制作の際、「リアルな家庭の雰囲気を出すために、本当の母に出てほしい」と自ら提案したと語っています。こうした“素の家庭”の演出が、視聴者にとっても共感を呼び、当時のMTV視聴者層である若者たちに強く刺さったのです。

さらに、全体を通じてポップで明るい色調の衣装やセット、仲間たちと街を踊り歩くシーンなどが、映像メディア時代の音楽表現の可能性を一気に拡張しました。のちのマドンナやケイティ・ペリーといった女性アーティストたちも、このMVに影響を受けたと公言しており、ポップ・アイコンとしてのロールモデルを確立した瞬間でもあります。

邦題『ハイスクールはダンステリア』がもたらした日本的解釈

邦題の意図と文化的影響

日本ではこの曲に『ハイスクールはダンステリア』という邦題がつけられました。原題の「Girls Just Want to Have Fun」は直訳すれば「女の子はただ楽しみたいだけ」ですが、当時の日本の洋楽マーケティングでは、若者向けのノリを強調するためにあえて“学園青春モノ”的なタイトルが選ばれたと考えられます。

日本におけるティーン文化との親和性

この邦題は、楽曲の本来のフェミニズム的意味合いを薄める一方で、日本の80年代のティーン層には極めて親和性が高く、学校帰りに原宿を歩く女子高生たちの新しいライフスタイルを肯定するようなニュアンスを持ちました。バブル期の日本において、女性の自立や消費文化と結びついたこの楽曲は、原曲とはまた異なる文脈で支持を得ていったのです。

洋楽ブームと邦題の役割

さらに、当時の日本のTV番組やラジオでは「洋楽ブーム」が加熱しており、このような親しみやすい邦題をつけることで、洋楽初心者にもすっと受け入れられやすくなる効果がありました。実際にこの曲はカラオケでも人気を博し、日本の若者文化の中に自然に溶け込んでいったのです。

「楽しむ」ことは“政治”でもあったという事実

タイトルの裏にある社会的意義

『Girls Just Want to Have Fun』という一見軽やかなタイトルは、実は非常に深い社会的意味を内包しています。当時のアメリカ社会では、女性がキャリアを追求することや、結婚・出産に縛られずに人生を楽しむという選択がまだ一般的ではなく、「女の子は楽しむだけ」というフレーズは皮肉にも聞こえたでしょう。

ポジティブな反転とローパーの姿勢

しかし、ローパーはそのフレーズをポジティブに反転させ、「誰かの期待に応えるためではなく、自分のために人生を楽しむのだ」という姿勢を提示しました。これはまさに「ポップの皮をかぶった社会的メッセージ」であり、80年代のミュージックシーンに新たな価値観を提示した瞬間でした。

後続アーティストへの影響

この視点は、今日の音楽でも重要な視座となっています。Beyoncéの“Run the World (Girls)”や、ビリー・アイリッシュの“Therefore I Am”など、自己肯定をテーマにした現代の楽曲に繋がっていることは明らかです。ポップ・ミュージックの中で「誰かの声を代弁すること」が可能であることを示したローパーのこの曲は、今なお未来の表現者たちにとっての原点なのです。

まとめ:世代を超えて響く“自由”のメッセージ

普遍性と現代への継承

『Girls Just Want to Have Fun』は、シンディ・ローパーにとって単なるデビュー・ヒットに留まらず、以後のキャリアを通じて一貫して訴え続けるテーマの礎ともなりました。「誰もが自由に楽しむ権利を持っている」というこの楽曲の精神は、40年の時を越えてなお、現代の社会にも、音楽にも、確かに息づいています。

デジタル時代における再拡散

かつてMTVを通じて画面の向こうから訴えかけられたこのメッセージは、今やスマートフォンの画面やSNSを通じて、再び世界中に届こうとしています。どんなに時代が変わっても、「自分らしく生きたい」という願いは普遍であり、それを最もポップで楽しい形で体現したこの曲は、まさに音楽史に残る“祝祭”であるといえるでしょう。

「Girls Just Want to Have Fun」 Cyndi Lauper:意訳!

朝帰りの娘に、母は問いかける。「いつになったらちゃんと生きるの?」
父もまた夜中に電話で怒鳴る。「このままでどうするんだ」
だけど彼女は思う。
「私たちは誰かの理想を生きるために生まれたわけじゃない」
女の子たちはただ――心から笑って、楽しみたいだけ。

誰かに閉じ込められる美しい人生じゃなく、
太陽の下を堂々と歩きたい。
恋に踊り、仲間と叫び、自由な夢を抱きしめたい。

仕事が終わった夜くらい、誰にも縛られずに羽ばたきたい。
それが本当に望んでいること。
ただ「楽しい時間」を持ちたいだけなのに、
どうしてそれすら許されないの?

「Girls just wanna have fun」
それはワガママじゃない。生きる願いの叫び。
彼女たちは――
ただただ、楽しみたいだけなのだ。

by Ken

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