僕の勝手なBest10:【Boston】編-第9位『Let Me Take You Home Tonight 』をご紹介!

「観客と共に熱狂するボストンの一瞬」

【ボストン】について詳しくはこちらから!➡Wikipedia

僕の勝手なBest10:【Boston】編-第9位は・・・

【Boston】編-第9位は、『Let Me Take You Home Tonight 』です。

レコードでは聞ける、イントロ部分の揺らぎが大好きな一曲です。

まずは2つの動画をご覧ください。


レコード音源(スタジオ録音盤)です。揺らぎをどうぞ!!

次は、2004年のライブ映像です。


時代を撃ち抜いた音の彗星――『Boston』と「Let Me Take You Home Tonight」の深層

1976年、アメリカのロックシーンに突如として現れたバンド、ボストン(Boston)。彼らのデビューアルバム『Boston』は、当時の音楽界に新たな衝撃を与えるとともに、現代に至るまでその影響力を保ち続けています。中でも「Let Me Take You Home Tonight」は、ボーカルのブラッド・デルプが単独で作詞・作曲を手がけた唯一の楽曲として、アルバムの締めくくりを飾ります。

エンジニアの情熱が形にした革新的サウンド

ボストンの創設者であり、ほぼすべての楽曲を手がけたトム・ショルツは、マサチューセッツ工科大学(MIT)で機械工学を修めたエンジニア出身。彼はポラロイド社でプロダクトエンジニアとして勤務するかたわら、自宅地下に「フォックスグローブ・スタジオ」と呼ばれる手作りの録音環境を築き上げました。

そのスタジオで録音されたデモテープはレコード会社に衝撃を与え、最終的にEpic Recordsとの契約に結実。ショルツが自ら開発したギターサウンド処理機器「ロックマン」をはじめとする自作機材によって生まれた緻密なサウンドは、70年代のアナログ全盛の時代において突出した透明感と迫力を放っていました。

デルプの繊細な世界――「Let Me Take You Home Tonight」

アルバムのラストに収録された「Let Me Take You Home Tonight」は、バンドの他楽曲と一線を画す柔らかさと親密さを持ちます。ショルツではなく、ブラッド・デルプによる唯一の単独作という点でも特筆すべき一曲です。

歌詞は「Now I’m not like this, I’m really kind of shy」と始まり、内気な主人公が思い切って気持ちを伝えるという、恋の始まりの瞬間を描いています。デルプの澄んだ高音と、重ね録りされたハーモニーは、技術的な緻密さの中にも人間味と温かさを感じさせます。

黄金の喉を持ったボーカリスト――ブラッド・デルプ

1951年、マサチューセッツ州ピーボディに生まれたデルプは、13歳のときにビートルズをきっかけに音楽の道に進みました。70年代初頭には地元クラブで活躍し、その美しく力強いボーカルで知られる存在になります。

1970年、デルプはショルツと出会い、その声がボストンのサウンドに不可欠な要素となります。彼の多重録音によるハーモニートラックの技術は、バンドの特徴的なサウンドの柱の一つであり、ライブでもその再現性に驚嘆の声が上がるほどでした。

2007年に55歳で亡くなったデルプですが、その歌声は『Boston』をはじめとする作品群を通じて今なお多くのファンに聴き継がれています。

デビュー作が打ち立てた金字塔

『Boston』は1976年8月25日にリリースされ、アメリカだけで1700万枚以上のセールスを記録。これは当時のロックアルバムとしては異例の成功であり、全世界でも2000万枚を超える売上を誇る名盤となりました。

特筆すべきは、その大部分がショルツの地下室で録音されたにもかかわらず、メジャースタジオ顔負けの完成度を誇っていた点です。「More Than a Feeling」や「Peace of Mind」などのヒット曲と並び、「Let Me Take You Home Tonight」の存在はアルバムに多様性と奥行きを与えています。

アメリカと日本、1976年の音楽的交差点

1976年当時、アメリカの音楽シーンではディスコやパンク、プログレッシブロックが勢力を伸ばしており、多様性のある混沌とした状況にありました。その中でボストンのサウンドは、過剰な実験性ではなく、構築美とメロディアスなロックを両立させたことで、多くのリスナーの心をつかみました。

一方、日本では山下達郎大滝詠一らが活躍し、ニューミュージックからシティポップへの過渡期を迎えていた時代です。海外のロックサウンドがテレビやラジオを通じて日常に浸透し始めており、ボストンのようなスタジオ重視のバンドは、日本の音楽制作者にも多大な影響を与えました。

技術と情熱が融合した名曲の力

「Let Me Take You Home Tonight」は、単なる恋愛の歌にとどまりません。エンジニアとアーティストの融合、緻密な構造の中にある感情の豊かさ――それらが織りなす音の絵画のような楽曲です。

デルプの素朴で誠実な感性と、ショルツの知的で精緻な音像がぶつかり合い、互いの魅力を最大限に引き出す構造になっています。実際、この1曲だけでもバンドの幅広い表現力と、メンバー個々の音楽的特性を理解する手がかりとなるでしょう。

色褪せない輝きを未来へ

『Boston』は、ただの成功作ではなく、ロック史における転換点を示した作品です。自宅スタジオから生まれたその音が、世界中のスタジオやミュージシャンに「可能性」を教えた点は、今後も語り継がれるべきエピソードです。

「Let Me Take You Home Tonight」を含むこのアルバムは、今なお新しいファンを惹きつけ、ジャンルや国境を超えて愛され続けています。テクノロジーと感性が融合したボストンの哲学は、時代を越え、未来の音楽にも確実に影響を与え続けるでしょう。

『Let Me Take You Home Tonight 』

Now I’m not like this,
I’m really kind of shy
But I get this feeling
whenever you walk by

I don’t wanna down you,
I wanna make you high
If you could see your way to me,
come on and let me try.

ああ 僕はこんなヤツじゃない
本当はどっちかというとシャイなんだ
でもこんな感じになっちゃうんだ
きみがそばを歩くたびにね

きみをがっかりさせたくないし
喜ばせてあげたいんだ
もしきみが僕でいいんだったら
ねえ チャンスをくれないか

Let me take you home tonight
Mamma now it’s alright
Let me take you home tonight
I’ll show you sweet delight
.

今夜きみを連れていっていいかな
ねえ 大丈夫だから
今夜きみを家に連れていくよ
すてきな喜びを見せてあげるから

You must understand this,
I’ve watched you for so long
that I feel I’ve known you,
I know it can’t be wrong

If we just get together,
I want to make you see
I’m dreaming of your sweet love tonight,
so mamma let it be

これはわかってくれないか
僕はきみをずっと前から見てたんだ
前から知ってた気がしてたのさ
決して間違いじゃない

僕ら一緒になれるなら
わかってほしいことがあるんだ
今夜 きみの素敵な愛を夢見てる
だから 流れに身をまかせよう

Let me take you home tonight
Mamma now it’s alright
Let me take you home tonight
I’ll show you sweet delight.

今夜きみを連れていっていいかな
ねえ 大丈夫だから
今夜きみを家に連れていくよ
すてきな喜びを見せてあげるから

I don’t wanna make excuses,
I don’t wanna lie
I just got to get loose
With you tonight

言い訳なんかしたくないし
嘘もつきたくない
僕はただ逃避行したいだけさ
今夜きみとね

Let me take you home tonight
Mamma now it’s alright
Let me take you home tonight
I’ll show you sweet delight.

今夜きみを連れていっていいかな
ねえ 大丈夫だから
今夜きみを家に連れていくよ
すてきな喜びを見せてあげるから

I don’t wanna make excuses,
I don’t wanna lie
I just got to get loose
With you tonight

言い訳なんかしたくないし
嘘もつきたくない
僕は逃げ出したいだけさ
きみと今夜

I don’t wanna down you,
I wanna make you high
And I get this feeling
whenever you walk by

If we just get together,
I wanna make you see
I’m dreamin’ of your sweet love tonight,
so mamma let it be.

きみをがっかりさせたくないし
喜ばせてあげたいんだ
でもこんな感じになっちゃうんだ
きみがそばを歩くたびにね

僕たち一緒になれるなら
わかってほしいことがあるんだ
今夜 きみの素敵な愛を夢見てる
だから 流れに身をまかせよう

Let me take you home tonight
Mamma now it’s alright
Let me take you home tonight
I’ll show you sweet delight
I wanna show you sweet delight,
show ya sweet delight
Pretty mamma wanna show ya
sweet delight

今夜きみを連れていっていいかな
ねえ 安心していいんだよ
今夜きみを家に連れていくんだ
すてきな喜びを見せてあげるよ
きみに見せてあげたいのさ
すてきな喜びをね
ねえ いいだろ 見せてあげたいよ
甘い喜びをね

Let me take you home tonight
You know I wanna take you home
Let me take you home tonight
I don’t wanna be alone

今夜きみを連れて行ってあげる
きみを家に連れていきたいんだ
今夜きみを家まで連れて行くよ
ひとりにはなりたくないんだ

Let me take you home tonight
Let me take you home tonight
Let me take you home tonight

今夜きみを連れて行くよ
僕の家まで
僕の家まで…

引用:洋楽和訳 Neverending Music 日本語訳 by 音時~より!

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