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僕の勝手なBest10:【Boston】編-第2位は『Amanda』です。
【僕の勝手なBest10:Boston】編もいよいよ最後の2曲となりました。
第2位は3月10にも紹介した『Amanda』です。同じ曲を2回紹介するのはズルですかね??
でもいい曲なので、よかったら付き合ってください。前回とは違ったテイストで書き上げますので。
🎥まずは、注目の公式音源でお聴きください!
🎵 公式クレジット(日本語訳)
Amanda - Boston(アマンダ/ボストン)
提供元:ユニバーサル・ミュージック・グループ(UMG)
収録アルバム:『Third Stage(サード・ステージ)』
© 1986 Geffen Records
📝 2行解説(日本語)
1986年に発表されたボストンの名バラード。優しくも力強いメロディが、静かな感動を呼び起こします。
この動画「Amanda」は、1986年にリリースされたアルバム『Third Stage』に収録されており、同年にシングルとしても発表されました。「Amanda」はBostonにとって初の全米ビルボード・ホット100チャートで1位を獲得した曲であり、彼らのキャリアにおいて重要なマイルストーンとなっています。
穏やかな情熱が放つ光―Bostonの個性と音楽への探究心
1986年、アメリカのロックバンドBostonは、3作目となるアルバム『Third Stage』を発表し、そこからのリードシングル「Amanda」で再び脚光を浴びました。静謐で感情豊かな旋律、細やかに構築されたアレンジ、そして心の奥に響く歌詞――それらが融合した本作は、Bostonの音楽性の到達点として今も語り継がれています。(僕もBostonとは学生時代以来で、びっくりしましたね!前のアルバムから何と8年の歳月が経過していたのですからね( ;∀;))

トム・ショルツのこだわりと技術力
Bostonは1976年のデビュー以来、透明感のあるサウンドと緻密な制作姿勢で注目を集めてきました。創設者であるトム・ショルツはMIT(マサチューセッツ工科大学)出身のエンジニアであり、自宅の地下スタジオで独自に開発した録音機材を使って作品を生み出してきました。

ブラッド・デルプの声と存在感
フロントマンのブラッド・デルプは、繊細さと力強さを兼ね備えた高音域ボーカルを持ち、ショルツとの絶妙なコンビネーションによってBostonの音楽的アイデンティティを確立しました。二人の才能が「Amanda」においても存分に発揮されています。
長い沈黙の中で熟成された「Amanda」
「Amanda」は1980年代初頭にはすでに作曲されていたとされますが、前作『Don’t Look Back』(1978年)から実に8年を経て発表されました。この遅れの背景には、レコード会社との法的対立やショルツの徹底した音へのこだわりがありました。
ショルツは「納得できる音に到達しなければリリースはできない」と語っており、その妥協を許さない姿勢が結果として『Third Stage』全体の完成度を押し上げたのです。「Amanda」は、その精神が最も色濃く反映された楽曲の一つといえるでしょう。

楽曲構成とサウンドデザイン
「Amanda」はアコースティックギターのやわらかな響きから始まり、徐々に厚みのあるエレキギターへと展開します。シンプルながらも洗練された構成は、聴き手をゆるやかに物語の中へと誘導します。

静けさと厚みの交差点
中盤に差し掛かると、ショルツによる重層的なギターサウンドとテクニカルな演奏は、1980年代の技術革新を象徴するものとして際立ち、楽曲に深みとダイナミズムをもたらしています。 サウンドプロセッシングを駆使したアレンジも、時代を先取りしたものでした。
歌声がもたらす情感の波
一方、デルプのボーカルは、感情を丁寧にすくい取ったような表現力で、特にサビの高音パートでは清らかさと熱量が交錯し、聴き手の心を静かに揺さぶります。ボストンの楽曲で泣ける曲と言ったら、まず最初にこの曲が浮かびます。

当時の音楽シーンと「Amanda」の存在感
1986年、アメリカではレーガン政権のもとで保守的な価値観が社会に根付きつつありました。音楽シーンでは、マドンナ、マイケル・ジャクソン、プリンスといったスターが君臨しつつ、ボン・ジョヴィやデフ・レパードなどのアリーナロックが人気を博していました。
そうした中でBostonの「Amanda」は、派手な演出や商業的なトレンドに流されることなく、内省的な雰囲気と精緻な音作りで異彩を放ちました。ビルボード・Hot 100チャートで首位を獲得し、Bostonにとって最大のヒットとなりました。特にその誠実なサウンドと内省的な歌詞が、時代の潮流に左右されない普遍的な魅力として、多くのリスナーの心に残っています。
MTV時代にあって、Bostonの「Amanda」は、1986年にリリースされた際、公式のプロモーションビデオが制作されませんでした。しかし、イギリスのテレビ番組で放映された映像では、モデルの微笑みやバンドのロゴが登場し、楽曲の誠実な魅力を際立たせました。

バブル前夜の日本と洋楽の浸透
「Amanda」は、洋楽ファンの間で「Boston復活」の象徴(まさに僕もそう受け止めました!)として受け止められ、ロックファンの支持を獲得。メロディアスでありながらも奥深い構成が、日本の感性とも親和性を持っていたことも功を奏しました。

音楽遺産としての「Amanda」
リリースから約40年が経った今も、「Amanda」は新たなリスナーに発見され続けています。YouTubeでの再生数やカバーの多さが、その人気を物語っています。
2007年にデルプが急逝した後も、Bostonの音楽はトム・ショルツの活動によって継承されており、「Amanda」はバンドの哲学と美意識を象徴する存在として揺るがぬ地位を保っています。
総評:永遠の響きとしての「Amanda」
Bostonの「Amanda」は、1980年代という時代の狭間にあって、流行に左右されない「普遍的な愛と音楽の本質」を提示した作品でした。
完璧を求めた制作姿勢、豊潤なメロディ、そして心の深層を射抜く歌詞――それらが揃って初めて生まれたこの楽曲は、いまなお多くの人々にとって「静かなる名曲」として生き続けています。

『アマンダ(Amanda)』–ボストン-Boston:意訳
明日なんて待っていられない
胸に秘めた気持ちは もう隠せない
きみに言わなければ きっと後悔するからもしも今日 この想いを伝えたら
きみは黙って背を向けるのだろうか
でももう逃げたくない
愛してる そう、確かに僕はアマンダ――
突然だとしても受け止めてほしい
今日こそ伝える これ以上は待てない
強く 正直に 僕の言葉できみと生きていけるなら
今この瞬間しかない
“明日”は もう手遅れかもしれない愛してる、この気持ちだけは
生涯をかけてでも 伝えたかったんだ
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