【7月11日】は、リッチー・サンボラの誕生日『 Always』-(Bon Jovi)をご紹介!

  1. 今日7月11日はリッチー・サンボラの誕生日!
    1. 今日の紹介曲:『Always』!
      1. まずはYoutube動画(公式動画)からどうぞ!!
    2. 僕がこの曲を初めて聴いたのは・・・♫
  2. 『Always』― 時代と感情が織り重なる、永遠のロック・バラード
    1. お蔵入りから奇跡の復活へ ― 『Always』誕生秘話
    2. 再発見の鍵は、一本のカセットテープ
  3. グランジ全盛の1994年に響いた異端の美学
    1. ロックの潮流が変化していた時代
    2. 逆風の中で咲いた“真紅のバラード”
  4. 『Always』が描いたのは、「愛の永遠」ではなく「喪失の永遠」
    1. 冒頭に込められた、自嘲と痛みの入り混じった独白
    2. 写真、記憶、そして祈りが示す、失われた日々の手触り
  5. 届かない“誓い”としての「Always」
    1. あえて“相手の幸せ”を想像する視点が胸を打つ
  6. リッチー・サンボラのギターが“語る”もの
    1. テクニックではなく「物語」としてのソロ
  7. 1994年のJ-POP黄金期と、洋楽の存在感
    1. CDバブル時代の日本で異例の大ヒット
    2. 「切なさ」や「未練」という情緒の共通性
  8. リッチー・サンボラの存在が、『Always』を“永遠の名曲”にした理由
    1. ジョンとリッチー――奇跡のケミストリーが生んだ『Always』
  9. “永遠”のバラードは、今も誰かの心に宿り続ける
    1. 現代でも変わらぬ支持と再評価
    2. “不完全な愛”を語りきったからこそ、永遠となった

今日7月11日はリッチー・サンボラの誕生日!

本日7月11日は、Bon Joviの黄金期を支えた名ギタリスト、リッチー・サンボラの誕生日(1959年・米ニュージャージー州パースアンボイ生まれ)です。

イタリア系・ポーランド系のルーツを持つ彼は、同州出身のジョン・ボン・ジョヴィと地元音楽シーンで出会い、1983年にBon Joviへ加入以降30年にわたり、バンドのサウンドと成功を牽引しました。

ブルースを基盤とした情感豊かなギタープレイと厚みのあるコーラス、時にリードボーカルも務める多才な表現力は、Bon Joviの音楽に深みと立体感を加えました。

特に『Livin’ on a Prayer』『I’ll Be There for You』などのヒット曲に刻まれたギターは、「心で弾くギタリスト」としての彼の真価を証明しています。

今日の紹介曲:『Always』!

まずはYoutube動画(公式動画)からどうぞ!!

🎧 公式動画クレジット
🎬 Bon Jovi - Always (Official Music Video)
📺 提供元:BonJoviVEVO(公式VEVOチャンネル)

💬 解説(2行):
バラードの金字塔とも称される1994年の名曲「Always」。壮大なメロディと哀切な歌詞が、Bon Joviの叙情性を象徴する代表作です。
🎧 公式動画クレジット
🎬 Bon Jovi: Always – Live from Wembley Stadium (June 21, 2019)
📺 提供元:BonJovi(公式チャンネル)

💬 解説(2行):
2019年ロンドン・ウェンブリー公演で披露された「Always」のライブ映像。円熟したパフォーマンスが、楽曲の深みとバンドの歴史を物語っています。

僕がこの曲を初めて聴いたのは・・・♫

My Age 小学校中学校高校大学20代30代40代50代60才~
曲のリリース年 1994
僕が聴いた時期

僕がこの曲を初めて聴いたのはリリース当時で僕が36才の頃だと思います。

同じ部署にいた20代の女性(Yaeちゃん)がボンジョビの大ファンで、洋楽好きを謳っていた僕としては、「それなら、一丁聴いてみようか?」となり、彼らの楽曲を聴いた時期がありました。良い楽曲が多くありましたが、もともとバラード系が好きだったので、この曲に相当惹かれました。この記事を書くにあたり、リリースのいきさつを知りましたが、正にお蔵入りからの生還! こんなこともあるのかと、驚いた次第です。

『Always』― 時代と感情が織り重なる、永遠のロック・バラード

お蔵入りから奇跡の復活へ ― 『Always』誕生秘話

1994年秋、Bon Joviの代表曲となるバラード『Always』が世界中のラジオで繰り返しオンエアされ、人々の心を揺さぶっていました。
しかしこの名曲が我々の耳に届くまでには、意外なドラマがあったのです。

『Always』は当初、1993年の映画『ロミオ・イズ・ブリーディング(Romeo Is Bleeding)』のサウンドトラック用に書き下ろされました。冒頭の歌詞 “This Romeo is bleeding” はその名残です。

ところが、完成した映画の試写を観たジョン・ボン・ジョヴィはその内容に落胆し、「この映画にこの曲は合わない」と判断。提供を取り下げてしまいます。
結果として、『Always』はマスターテープごと棚の奥にしまわれ、日の目を見ない“お蔵入り”状態に。

再発見の鍵は、一本のカセットテープ

翌年、Bon Joviが初のベストアルバム『Cross Road』の制作に取り掛かった際、A&Rのジョン・カロドナーがジョンの自宅で保管されていた未発表音源の中から偶然『Always』のデモテープを見つけます。

それを聴いたカロドナーは、「これを収録しない手はない!」と強く勧めました。
こうして『Always』は奇跡のようなタイミングで蘇り、ベスト盤のリードシングルとして世に送り出されたのです。

もしこの“発掘”がなければ、『Always』は今なお知られることなく、永遠に眠っていたかもしれません。このエピソード自体が、楽曲の運命的な魅力をさらに際立たせています。


グランジ全盛の1994年に響いた異端の美学

ロックの潮流が変化していた時代

1994年の音楽シーンでは、NirvanaやPearl Jam、Soundgardenなどのグランジ/オルタナティブ・ロックが主流となり、華美な演出や感傷的な歌詞は「時代遅れ」とされつつありました。

その象徴とも言えるカート・コバーン(Nirvana)の自死は、時代の価値観を一変させる出来事でした。社会への怒り、内向きな葛藤、虚無感といったテーマが音楽の中心に浮上し、従来のラブバラードやロマンティックな詞世界は居場所を失いつつあったのです。

逆風の中で咲いた“真紅のバラード”

そうした文脈の中でBon Joviが放った『Always』は、時代の潮流に真っ向から逆らう作品でした。
ストリングスの導入、堂々たるラブソングの構成、そして何よりも「永遠の愛」を真正面から歌い上げたこの楽曲は、まるで時代の隙間に差し込む一筋の光のように輝いていました。

結果として『Always』は、全米ビルボードで4位、イギリスで2位、日本でも大ヒットを記録。
「リアル」や「皮肉」を求める空気の中にあっても、人々はどこかで「真っ直ぐな愛の言葉」を求めていたのかもしれません。

『Always』が描いたのは、「愛の永遠」ではなく「喪失の永遠」

冒頭に込められた、自嘲と痛みの入り混じった独白

物語は、主人公が「血を流すロミオ」にたとえられるシーンから始まります。
しかしその「血」は、物理的なものではなく、誰にも見えない「感情の痛み」を象徴しています。しかも、その痛みが相手にすら伝わらないという孤独感が、語り手の絶望感を一層際立たせています。

ここに描かれているのは、単なる失恋ではありません。
傷つきながらも未練を断ち切れず、言葉にもならない後悔を抱えて立ち尽くす、成熟した大人の悲しみです。

ラブソングというよりも、これは「感情の残骸を描いた叙事詩」と言えるでしょう。


写真、記憶、そして祈りが示す、失われた日々の手触り

中盤に登場するのは、かつて共に過ごした記憶の断片です。
彼女が残した写真には、笑った日もあれば、涙を流した日も写っており、そのどれもがもはや別の人生のものになってしまったという、取り返しのつかない喪失感がにじんでいます。

さらに語り手は、「指で髪に触れたい」「唇に触れたい」という描写を重ねることで、過去のぬくもりにすがりつこうとします。

加えて、彼女が祈りを捧げるたびに自分を思い出してほしいと願う様子からは、「許し」や「理解」を今でも求めている主人公の脆さが垣間見えます。


届かない“誓い”としての「Always」

あえて“相手の幸せ”を想像する視点が胸を打つ

印象的なのは、後半で主人公が「彼女が別の男性と幸せになる未来」を想像し、その相手に対して嫉妬ではなく、「彼の代わりに自分がそうでありたかった」と語る点です。

これは、未練や執着だけでは語りきれない、ある種の“愛の昇華”とも言える心情です。
本当の意味での愛とは、自分が選ばれなくても相手の幸せを願うことだ――そんな痛々しいまでの誠実さが、このセクションから読み取れます。

この一節こそが、『Always』というタイトルに込められた真意であり、言葉としての「永遠」よりも、届かないまま終わる想いを、それでも抱き続ける意思を象徴しています。


リッチー・サンボラのギターが“語る”もの

テクニックではなく「物語」としてのソロ

この楽曲でリッチー・サンボラが弾くギターソロは、音楽的な技巧を超えて、まるで一つのセリフのように聞こえます。とくにチョーキングやスライドを駆使して“泣かせる”プレイは、歌い手が言葉にできなかった感情を、音で補完するような役割を果たしています。

このギターソロがあることで、『Always』は単なるバラードではなく、感情の総決算とも言える「音楽劇」にまで昇華されているのです。
リッチーのギターが「第三の語り手」として楽曲に深みを加えていることは、決して誇張ではありません。

1994年のJ-POP黄金期と、洋楽の存在感

CDバブル時代の日本で異例の大ヒット

1994年の日本では、Mr.Children、篠原涼子、trf、WANDS、大黒摩季といったJ-POPの大物たちがチャートを席巻していました。この年はCD市場が最も潤っていた時代のひとつであり、邦楽が圧倒的な勢力を誇っていたことは疑いようもありません。

しかしそのなかで、『Always』はベストアルバム『Cross Road』のリード曲として異例のミリオンセラーを達成。FMラジオや有線放送、音楽番組での露出も多く、日本のリスナーの記憶に深く刻まれました。


「切なさ」や「未練」という情緒の共通性

『Always』が日本で受け入れられた背景には、J-POPとの「情感的な親和性」があります。
“失った愛を想い続ける”というテーマは、日本の歌謡曲やフォークソングにも通じる普遍的な情緒であり、リスナーの共感を呼びました。

英語詞でありながらも、その切実さや表現の直線性は、言葉の壁を越えて心に届いたのです。
そこにあるのは、文化の違いではなく、感情の共鳴なのだと思わせてくれます。


リッチー・サンボラの存在が、『Always』を“永遠の名曲”にした理由

ジョンとリッチー――奇跡のケミストリーが生んだ『Always』

Bon Joviの魅力の核心には、ジョン・ボン・ジョヴィとリッチー・サンボラの音楽的な相互作用がありましたジョンは情熱的な語り手であり、リッチーは繊細な感情を音に託すギタリスト。この二人が生み出した楽曲は、単なるヒット曲にとどまらず、聴く者の心に深く残る作品へと昇華されていったのです。

中でも『Always』は、その到達点のひとつ。ジョンが誓いを歌い上げる一方で、リッチーのギターが叶わなかった哀しみを静かに語る――この“感情の両極”の融合こそ、彼らの真骨頂でした。

2013年のリッチー脱退後、その存在感はかえって際立つようになります。サウンドの空気感や温度――代えのきかない“何か”が失われたことに、リスナーは気づいたのです。

『Always』はまさに、ジョンとリッチーの関係が結実した象徴的な一曲と言えるでしょう。


“永遠”のバラードは、今も誰かの心に宿り続ける

現代でも変わらぬ支持と再評価

2020年代に入っても、『Always』は世界各国のストリーミングチャートやカラオケランキングで高い人気を誇っています。これは、『Always』が時代や年齢を問わず、人々の心の痛みや希望に寄り添える稀有な楽曲であることを示しているのではないでしょうか。


“不完全な愛”を語りきったからこそ、永遠となった

この曲は、ハッピーエンドを描いていません。
叶わなかった想い、届かなかった言葉、やり直したいという祈り――そうした「不完全さ」に満ちています。

しかし、それゆえに人はこの曲に心を預けることができるのです。
誰もが経験する「終わってしまった恋」や「後悔と未練」というテーマに対して、安易な慰めや理想化をせず、正面から描いたことが『Always』の最大の魅力であり、本質です。

AlwaysBonJovi意訳

愛は終わらないと誓った
どれほど傷ついても、君を想うだけで生きていけた
涙も、笑顔も、写真の中のまぼろしになっても
心の中では君の声がまだ響いている

もう一度だけ、時を巻き戻せるなら
君の手を握って、別れの言葉を言わせはしない
罪を悔やみ、失ったすべてを取り戻したい
たとえこの命を差し出しても構わない

空が崩れ、言葉が意味を失っても
僕の想いは変わらない
星が消えても、君は僕の中に生きている

そして僕は――
いつまでも君を愛し続ける

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