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僕の勝手なBest10:第1位は『宇宙の彼方へ』(More Than a Feeling)です。
【僕の勝手なBest10:Boston】の第1位は、『宇宙の彼方へ(More Than a Feeling)』です。
Bostonを知っている方は、予想通りじゃなかったでしょうか?
「僕の勝手な・・・」というタイトルですから、僕の好きな曲を選曲するわけですが、この曲以外で1位は考えられません。この曲に出会えたおかげで、Bostonを知ることができ、彼らの音楽を楽しむことができたんです。誰が何と言おうと、僕の中で絶対的なBostonの最高の楽曲『宇宙の彼方へ(More Than a Feeling)』です。(>_<)
🎥🎼 Boston – More Than a Feelingの動画から!
📺 Official HD Video / ロックの永遠を刻んだ映像はこちら
このYouTubeの動画「Boston – More Than a Feeling (Official HD Video)」はRecordsの公式チャンネルから公開されている正式なミュージックビデオです。
カッコいいですねぇ!しびれますねぇ!歌もすごい!! トムショルツもすごい! 宇宙の彼方まで飛んでいきそうです。とにかく最高の楽曲であることは間違いないです。(>_<)

この映像は、1976年にリリースされたボストンのデビューアルバム『Boston』のリードシングル「More Than a Feeling」の公式ビデオであり、バンドの代表曲として広く知られています。
映像では、バンドのパフォーマンスや当時の映像素材が使用されており、楽曲の魅力を視覚的にも楽しむことができます。この公式ビデオは、ボストンの音楽と映像の魅力を堪能するのに最適なコンテンツです。著作権の関係からグレーゾーンの動画も見当たりません。残念ですがこれ以外のYoutube動画は、みなさん各自でお楽しみください。
【記憶と響きの交差点】ボストン「More Than a Feeling」── 時代と心を超えて届く音
一曲が時代を変えた
1976年、アメリカの音楽シーンに突如現れたロックバンド「ボストン」がリリースした「More Than a Feeling(邦題:宇宙の彼方へ)」は、デビュー曲であるにもかかわらず瞬く間に全米チャート5位を記録し、世界中に衝撃を与えました。そのサウンドは既存のロックとは一線を画し、クラシックロックと呼ばれるジャンルの中でも異彩を放つ存在となりました。
当時、アメリカ社会はベトナム戦争終結後の閉塞感、ウォーターゲート事件後の不信感、さらにはオイルショックによる経済不安など、希望よりも混乱と疲弊が覆っていました。そんな中、この楽曲は、きらびやかなギターリフと感情を揺さぶるボーカルによって、聴く人の心に“逃避と回復の物語”を刻み込んだのです。

単なるヒット曲としてではなく、「心の奥に届く音楽とは何か」という問いに、明確な答えを与えた1曲。それが「More Than a Feeling」でした。

トム・シュルツの人物像
この奇跡のような楽曲を生み出したのが、ボストンの頭脳であり魂でもあるトム・シュルツ(Tom Scholz)です。彼はマサチューセッツ工科大学(MIT)で機械工学の修士号を取得し、卒業後はPolaroid社にエンジニアとして勤務していました。一般的な音楽家とは異なるキャリアの持ち主でありながら、彼は夜な夜な自宅の地下室で音楽制作に取り組んでいたのです。
シュルツは録音機材やエフェクターすら自作し、多重録音と空間設計にこだわった音を完成させました。ドラムやギター、キーボードなどのほとんどのパートは彼自身が演奏しており、レコード会社に提出したデモテープのクオリティは、プロの音響技術者をも唸らせるレベルでした。
つまり、「More Than a Feeling」は、単にインスピレーションの産物ではなく、音響設計のロジックと芸術的直感が融合した科学と感性の結晶だったのです。
シュルツの出現は、音楽の世界に“エンジニア的アプローチ”という新たな視点をもたらし、その後の宅録文化やDAW時代への道を切り開く先駆者となりました。

ギターリフと音の設計美
「More Than a Feeling」の最大の特徴は、イントロに流れるギターリフにあります。エレクトリックギターのやわらかくも鮮烈な響きが、一度耳にしただけで記憶に焼きつくこのフレーズは、シュルツが数ヶ月にわたり試行錯誤を繰り返して完成させたものでした。
そのリフには、ただの演奏技術以上のものがあります。音の立ち上がり、倍音の調整、リバーブの深さ、左右のステレオ感──すべてが緻密に設計されており、“空間に浮かぶような音像”を作り出しています。彼は機材だけでなく、自らの耳と知識を頼りに音を“建築”していたのです。

さらに注目すべきは、曲の展開構成です。AメロからBメロ、そしてサビへの爆発的な上昇。ここでブラッド・デルプのボーカルが天高く駆け上がり、抑えていた感情を一気に解き放ちます。その直後に再び静寂が訪れることで、曲全体に波のようなうねりと抑揚が生まれ、聴き手の感情を乗せていきます。
このように、「More Than a Feeling」は、メロディの良さだけで語れる曲ではありません。“音の設計美”がメロディの感情を裏から支えるという構造により、心に深く刺さる仕掛けがなされているのです。
歌詞に宿る記憶と感情
「More Than a Feeling」の歌詞は、過去への郷愁と、記憶の中に息づく感情を静かに描き出します。冒頭の《I looked out this morning and the sun was gone》という行から始まるこの曲は、失われた何かを思い出す瞬間にふさわしい情景を提示します。

中でも特筆すべきは、《I see my Marianne walking away》というフレーズに登場する“Marianne”マリー・アン)という名前です。多くの人がこれを実在の恋人のことだと思いがちですが、実際には架空の存在。トム・シュルツ本人が、「誰もが経験する喪失を象徴する存在として創作した」と語っています。
この抽象性こそが、この楽曲を“私たち自身の物語”にしてくれる理由です。名前も、背景も語られないからこそ、聴き手は自分の過去と自由に重ねることができるのです。
つまり、「More Than a Feeling」の歌詞は、記憶を再生する装置であり、音楽そのものが心の記録媒体となることを証明したとも言えます。
アルバム『Boston』の衝撃
More Than a Feeling」を収録したデビューアルバム『Boston』は、1976年8月にEpic Recordsからリリースされました。このアルバムは、アメリカ国内で1,700万枚以上、全世界で2,500万枚以上を売り上げ、当時としては空前の記録となりました。

特筆すべきは、その完成度の高さです。全8曲というコンパクトな構成ながら、すべての楽曲に緻密な構成と高いメロディ性があり、いわゆる“捨て曲”が存在しないアルバムとしても知られています。
さらに驚くべきは、このアルバムの録音の多くがトム・シュルツの自宅スタジオで行われたことです。当初、レコード会社はスタジオ録音を要求しましたが、シュルツは自らの手で仕上げた音に確固たる自信を持ち、結局そのままリリースに至ったのです。
この成功により、“ホームレコーディング”という概念がプロの現場にも受け入れられるようになりました。
日本における受容
1970年代後半、日本では洋楽ブームがピークを迎えていました。クイーン、イーグルス、ビートルズの再評価などが進むなか、ボストンの登場は“新しい音”として受け入れられました。
特にFMラジオ番組や『ベストヒットUSA』(小林克也さんですね!よく見てました)のようなテレビ番組で「More Than a Feeling」は頻繁に取り上げられ、邦題「宇宙の彼方へ」という言葉の響きが、日本人の感性にしっくりと馴染みました。

この邦題は直訳ではありませんが、音楽に込められた“逃避”や“夢想”といった主題をうまく捉えています。現実の重さや未来への不安に対して、心をふわりと浮かせてくれるような響きが、日本の若者たちの共感を呼びました。
また、ギターを弾き始めたばかりの若者にとって、この楽曲のイントロは憧れのフレーズでもあり、コピーされる機会も多かったのです。
完璧主義と制作哲学
トム・シュルツの音楽制作における姿勢は、他のロックアーティストと比べても異常なまでの“完璧主義”でした。デビュー作『Boston』が成功した後、レコード会社は続編を急かしましたが、シュルツは「納得できないものは世に出せない」として、制作を自らのペースで進めることを譲りませんでした。
2作目の『Don’t Look Back』(1978年)は当初の予定より大幅に遅れましたが、これでもシュルツは妥協したと語っています。そして3作目『Third Stage』(1986年)に至っては、前作から実に8年もの期間を要しました。
時間をかけることによって、音のバランス、空間設計、感情の流れまでを突き詰める彼の姿勢は、音楽を“芸術”として考える人々から高く評価されています。
現代での再評価

「More Than a Feeling」は、時代を超えて評価され続けています。2000年代以降、映画『スクール・オブ・ロック』、テレビドラマ『The Office』、さらには複数のCMやドキュメンタリー作品においてもこの楽曲は再使用され、若い世代にも再び火がつきました。
SpotifyやApple Musicなどの配信プラットフォームでも、クラシックロックの中で常に上位にランクインしており、40年以上経った今でも世界中で日々新たなリスナーに再生され続けています。
こうした“再発見”の背景には、トム・シュルツの音作りの精度が挙げられます。どんな機器で聴いても輪郭がくっきりと浮かび上がるそのサウンドは、現代の圧縮音源の中でも埋もれることがなく、むしろ「今だからこそ聴きたいロック」として評価が高まっているのです。
総括:なぜ40年以上愛され続けるのか
「More Than a Feeling」が今なお愛され続ける理由は、いくつもの要素が複雑に絡み合っています。
まず、感情に直接訴えかけるメロディの力。聴いた瞬間に心を掴み、何度聴いても飽きない普遍性を備えています。次に、歌詞の抽象性と余白の巧さ。それがリスナー一人ひとりの物語として再構成され、感情移入を促します。
さらに、音響技術と緻密な構成によって実現した“立体的な音空間”。この構築美は、アナログ時代に録音された楽曲であるにもかかわらず、今なお最新の録音と並んでも聴き劣りしないレベルです。
そして最後に、トム・シュルツという孤高の完璧主義者の存在。彼の思想と美意識が詰め込まれたこの1曲は、単なるヒット曲を超えた「永遠に聴かれる音楽の教科書」であるとも言えるでしょう。

🎸『宇宙の彼方へ(More than a feeling)』–ボストン-Boston
I woke up this morning and the sun was gone
Turned on some music to start my day
I lost myself in a familiar song
I closed my eyes and I slipped away今朝起きた時には太陽はもう昇ってた
ラジオをつけて 一日をはじめよう
おなじみの曲にしばしば聴き入ったのさ
目を閉じていたら…
僕は時空や場所を超えていたんだIt’s more than a feeling
More than a feeling
When I hear that old song they used to play
More than a feeling“感覚”以上のものが蘇る
僕は”感覚”すら超えてしまったんだ
昔のあのなじんだ曲を聴いたとき
“今ある感覚”を超えたのさAnd I begin dreaming
More than a feeling
‘Til I see Mary Ann walk away
I see my Mary Ann walkin’ away僕の夢が始まるよ
“現実の感覚”を超えてあの場面が蘇る
マリー・アンが行ってしまうんだ
僕のマリー・アンが
出ていってしまうのが見えるSo many people have come and gone
Their faces fade as the years go by
Yet I still recall as I wander on
As clear as the sun in the summer skyたくさんの人々が来ては去っていく
年月が過ぎるように その顔も薄れていく
それでも想いをめぐらせば
記憶を呼び戻せるんだ
夏の空の太陽のようにあざやかにIt’s more than a feeling
More than a feeling
When I hear that old song they used to play
More than a feeling
And I begin dreaming
More than a feeling
‘Til I see Mary Ann walk away
I see my Mary Ann walkin’ away“感覚”以上のものが蘇ったんだ
僕は”感覚”を超えたのかな
昔のあのなじんだ曲を聴いたとき
フラッシュバックしてきたんだ
僕の夢が始まる
“現実の感覚”を超えてあの場面が蘇る
マリー・アンが出ていくあの光景
出ていくのは僕のマリー・アン
僕はただ見ているだけなんだ・・・When Im tired and thinking cold
I hide in my music, forget the day
And dream of a girl I used to know
I closed my eyes and she slipped away
She slipped away疲れたり 心が寒くなったとき
僕は音楽にのめり込み 現実を忘れる
そしてかつて知っていた
女の子のことを夢見るのさ
こうして目を閉じると僕はトリップする
かつてのあの時あの場面にね…It’s more than a feeling
More than a feeling
When I hear that old song they used to play
More than a feeling
And I begin dreaming
More than a feeling
‘Til I see Mary Ann walk away現実の感覚を超えるもの
あのときの感覚を蘇らせるもの
馴染んだあの曲を聴いたとき
音楽は”実際の感覚”を超えるんだ僕はあのときのあの場面を思い出す
現実の感覚を超えて鮮明に
そしてマリー・アンが出ていってしまう…引用:ブログ~洋楽和訳 Neverending Music 日本語訳 by 音時より
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