【4月10日】は、和田 アキ子の誕生日-『 あの鐘を鳴らすのはあなた』を紹介します!アっ子も歌手だった!

今日はアッコの誕生日。歌手としての原点に立ち返ってみましょう?

今日は、和田アキ子さんの誕生日です。1950年に大阪市で生まれた彼女は、今年で74歳を迎えました。今ではバラエティ番組の女王、芸能界のご意見番といった印象が強いかもしれませんが、実はその原点は、深く響く歌声を武器にした実力派シンガーでした。

そんな彼女が22歳のときにリリースし、今も世代を超えて愛される一曲――それが『あの鐘を鳴らすのはあなた』です。今回はこの楽曲を中心に、和田アキ子という存在の音楽的側面にスポットを当ててご紹介します。


映像でたどる『あの鐘を鳴らすのはあなた』

まずは以下の3本の映像で、和田アキ子さんの歌声と表現の進化を感じてみてください。時代とともに変わりゆく演出の中でも、変わらぬ“歌の力”が浮かび上がってきます。


次の動画は、1972年の大晦日。当時放映されていた「日本レコード大賞の最優秀歌唱賞」を獲得した時の映像ですね。鬼の目にも涙”・・・( ;∀;)

皆若いですね。司会は高橋恵三さん。歌い始めの時、会場内が映つりますが、会場で赤い服を着ていたのは、小柳ルミ子さん、画面左前には、ちあきなおみさん。そして花束を渡しているのは順番に、井上順さん、沢田研二(ジュリー)さん、相撲の輪島さん、・・・・そして1:26秒あたりで出てきた人は、ご存じかな? 作曲をした森田公一さんです。個人的には、森田公一さん大好きで、いい歌うたってたんですよ(;”∀”)
あれから50年以上経過して、他界している人もいます。でもその時は皆いたんですよ、あそこに。

最後の動画は1994年のもの。それでも30年以上前ですね!

僕がこの曲を初めて聴いたのは・・・♫

My age小学校中学校高校大学20代30代40代50代60~
曲のリリース1972    
僕が聴いた時期      

この曲を始めて聴いたのは、ハッキリではないですが、当時はよくテレビも見ていたので、年末の紅白歌合戦や日本レコード大賞を含め、どこかで聴いたのでしょう。

森田公一の作曲とあるように、楽曲自体も大変すばらしいものですが、やはり和田アキ子の声量と声質が素晴らしい!! 森田公一さん・・・どこかで紹介したいですなぁ!!

今聴いても、いい曲です。

和田アキ子という存在 ― 鳴り響く“個性”の原点

大阪下町で培われたまっすぐな気質

1950年、大阪市中央区に生まれた和田アキ子さん。本名は飯塚現子(いいづか あきこ)。父は柔道の師範、母は市場で乾物店を営む商家という、芯のある家庭で育ちました。幼少期から体格と声量に恵まれており、周囲の“男勝り”という見方を逆手に取り、自らの個性を活かす道を選びます。

ジャズ喫茶での出会いが音楽人生を変える

高校卒業後、大阪のジャズ喫茶でアルバイトをしていた際、客からのリクエストで歌声を披露。それを聴いた渡辺プロの関係者がスカウトしたことが、芸能界入りのきっかけとなりました。


デビューから「鐘」が鳴るまで ― 転機と確立

ヒットまでの数年間は模索と挑戦の時代

1968年、18歳で「星空の孤独」にてデビュー。しかし初期作は商業的成功に恵まれず、注目されるようになるまでには時間を要しました。転機は1969年の「どしゃぶりの雨の中で」、そして1970年の「笑って許して」。とくに後者は紅白出場に繋がり、和田アキ子の名前が全国に知られるようになります。

1972年、名曲との出会い『あの鐘を鳴らすのはあなた』

作詞・阿久悠、作曲・森田公一によるこの一曲は、和田さんにとって決定的な存在となりました。当初は派手なヒットには至りませんでしたが、同年末のレコード大賞にて最優秀歌唱賞を受賞。その表現力と歌唱力が正式に評価され、彼女の代表曲として確立されていきます。

授賞式の裏話 ― ジュリーと壇上のエピソード

授賞式で名前を呼ばれた瞬間、彼女は興奮のあまり、隣にいた沢田研二(ジュリー)をそのまま壇上へ引っ張ってしまうという一幕も。後年、「ジュリーに悪いことをした」と照れながら語っています。(2番目の動画のことですね”)


曲に込められたメッセージと構造の魅力

ピアノで静かに始まり、感情が高まっていく構成

『あの鐘を鳴らすのはあなた』は、静かなピアノで始まり、サビに向けて力強く盛り上がる構成です。とくに「…あの鐘を鳴らすのは あなた」というフレーズの繰り返しが心に残り、聴く者に力を与えます。

日本歌謡とR&Bの融合

森田公一のメロディに、和田アキ子のソウルフルな歌唱が溶け合い、日本の歌謡曲の中でも異色かつ魅力的な作品に仕上がっています。ジャズやR&Bの影響を感じさせるこの楽曲は、和田さんの持つ多彩な音楽性の集大成とも言えるでしょう。


時代背景と音楽シーンの中での位置づけ

フォークとアイドルの狭間で異彩を放った存在

1972年は、吉田拓郎・井上陽水・かぐや姫らによるフォーク全盛期。また、森昌子・山口百恵・桜田淳子(花の中三トリオ=皆僕と同じ年です)などのアイドルも次々に登場していました。そんな中、和田アキ子はソウルと歌謡の中間に立ち、力強い歌声で異なる道を切り拓いていたのです。

阿久悠 × 森田公一の名タッグの中でも特別な一曲

『ひとりじゃないの』『虹をわたって』など多くのヒットを生んだ二人のコンビ。その中でも『あの鐘を鳴らすのはあなた』は、歌詞と旋律の力がひときわバランスよく調和した名曲といえるでしょう。


歌詞が伝える“希望”というメッセージ

「砂漠の町」と「あなた」という普遍的なテーマ

〈町は今 砂漠の中/あの鐘を鳴らすのは あなた〉という印象的な歌詞は、現代社会の孤独感や希薄な人間関係を暗示しているかのようです。誰かが希望を鳴らすのを待つのではなく、自らが動くことの大切さを静かに教えてくれます。

「出会い」や「心の回復」もテーマに

〈あなたに逢えてよかった〉というフレーズには、人とのつながりの尊さ、そして一歩踏み出す勇気が込められています。時代や世代を問わず、多くの人に寄り添ってくれる歌詞だと感じます。


令和に生き続ける“鐘の音”

カバーによる再評価とメディアへの登場

2008年にはクレイジーケンバンドがカバーし、映画『歓喜の歌』の主題歌に採用されました。近年ではサンボマスターなど、ロックバンドもライブで取り上げており、この曲がいかに時代を超えて愛されているかが分かります。

和田アキ子の声が持つ永続的な説得力

彼女の歌声には、力強さだけでなく、経験からにじみ出る温かさと説得力が宿っています。どんな時代でも色褪せない“人の声”として、多くの人の心に届き続けているのです。


結びにかえて ― あの鐘を鳴らすのは、あなた

『あの鐘を鳴らすのはあなた』は、ただのヒット曲ではありません。時代を越えて希望を届けるメッセージソングであり、私たち一人ひとりの行動が誰かを救うかもしれない、という可能性を提示してくれます。

2024年、和田アキ子さんが迎える74歳の誕生日にあたり、この名曲をあらためて耳にしてみませんか? 心の中の鐘が、きっとそっと鳴り響くことでしょう。

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