僕の勝手なBest10:【イーグルス】編-第3位『ならず者(Desperado)』をご紹介!

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イーグルスの名曲『ならず者』を讃える

1973年にリリースされた2枚目のアルバム『Desperado』に収録された『ならず者』は、バンドの代表的なバラードとして広く愛されています。この曲はシングルとしてリリースされませんでしたが、その深い歌詞と情感豊かなメロディーで、ロックの歴史に残る名曲とされています。アルバム自体はアメリカ西部開拓時代をテーマにしたコンセプトアルバムで、バンドメンバーもアウトロー風の衣装でアルバムカバーに登場するなど、独自の個性を打ち出しました。

1973年のアルバム『Desperado』のアウトロー風のジャケットデザイン。
1973年のアルバム『Desperado』のアウトロー風のジャケットデザイン。

まずは、公式動画(音源)でお聴きください。

🎵 公式クレジット
「Desperado (2013 Remaster)」– Eagles(イーグルス)
収録アルバム:Desperado(1973)
© 1973, 2013 Elektra Records LLC

📝 2行解説
アメリカ西部の無法者をモチーフにした、Eaglesの代表的バラード。
孤独と自由の狭間で生きる“アウトロー”の心情を、ドン・ヘンリーの深い歌声で描いています。
🎵 公式クレジット
「Desperado (Live from Melbourne) [4K]」– Eagles(イーグルス)
収録映像:Farewell Tour I: Live from Melbourne(4Kリマスター版)
© 2023 Rhino Entertainment / Warner Music Group

📝 2行解説
メルボルン公演で披露された名曲「Desperado」のライブ版。
ドン・ヘンリーの深みあるボーカルと壮麗なアレンジが、時を超えて感動を呼び起こします。

イーグルス – 西部劇の詩人たち

イーグルスは、デビューアルバム『Eagles』(1972年)の成功後、グレン・フライとドン・ヘンリーがソングライティングのパートナーシップを本格化させました。『ならず者』は、彼らがロンドンでのデビューアルバム録音後、初めて共同で書き上げた曲の一つで、わずか数日で完成したと言われています。アルバム全体は、アメリカ西部のアウトロー、特にダルトン一家(Dalton Gang)をモチーフに、自由と孤独をテーマに展開。プロデューサーのグリン・ジョンズ(Glyn Johns)のもと、ロンドンのアイランド・スタジオで録音され、4週間で£30,000のコストをかけて制作されました。ドン・ヘンリーのピアノとボーカルが中心となり、シンプルながらも壮大なストリングスが加わったアレンジが特徴です。

『ならず者』の誕生とその魅力

この曲は、ドン・ヘンリーが1960年代後半に着想を得たもので、初期はスティーヴン・フォスター(Stephen Foster)の古い歌のスタイルを基に「レオ」という友人をテーマにしていました。しかし、フライとのコラボレーションで、アウトローとしての孤独と自由を求める心情に発展。歌詞では「Desperado, why don’t you come to your senses?」と呼びかけられ、頑固なアウトローに愛を受け入れることを促すメッセージが込められています。レコーディングでは、ヘンリーがオーケストラを背に歌ったものの、彼自身「緊張してベストを尽くせなかった」と後に悔やんでいます。

「アイランド・スタジオの録音風景」 1970年代のロンドン、アイランド・スタジオでのセッション風景。

時代背景と音楽シーン – 1973年のアメリカ

1973年、アメリカはウォーターゲート事件が注目を集め、政治的な不信感が広がる時期でした。音楽シーンでは、ヒッピー文化の衰退後、ウェストコーストサウンドが若者の心を掴み始め、カントリーとロックの融合が新たなトレンドに。イーグルスの『Desperado』は、こうした時代に西部のアウトローというロマンティックなテーマで、自由や孤独を求めるリスナーの共感を呼びました。アルバムは当初商業的には成功せず、ビルボード200で41位に留まり、シングル「Tequila Sunrise」や「Outlaw Man」もトップ50に入らなかったものの、後にゴールド(1974年)そしてダブルプラチナ(2001年)の認定を受け、評価が高まりました。

「1973年のアメリカの開拓地」 荒野と馬車が広がるアメリカ西部の風景。時代を象徴。
「1973年のアメリカの開拓地」 荒野と馬車が広がるアメリカ西部の風景。時代を象徴。 uう

音楽と歌詞の深み

『ならず者』の魅力は、ピアノの静かなイントロから始まり、ドン・ヘンリーの情感豊かなボーカルが感情を乗せる点にあります。歌詞では、孤独なアウトローに愛や人間関係の重要性を説き、「You better let somebody love you before it’s too late」と締めくくられます。スライドギターやストリングスのアレンジが、西部の広大さと切なさを表現し、ロックとカントリーの境界を越えたサウンドが特徴です。この曲は、単なるバラードを超え、人生の選択や自由の代償を問いかける普遍的なメッセージを持っています。以下の動画で、その深い響きを感じてください!心に残る旋律があなたを包みます。

文化的影響と現代への遺産

『ならず者』はシングルとしてリリースされなかったにもかかわらず、アルバムやコンピレーションで広く知られ、1970年代以降、多くのアーティストにカバーされています。リンダ・ロンシュタット(1973年)、カーペンターズ(1975年)、ダイアナ・クラール(2015年)などがその例で、特にロンシュタットのバージョンが人気を後押ししました。2020年代でもストリーミングで愛され、ドラマや映画で使用されるなど、時代を超えた影響力を持っています。2本目の動画で、ライブの情感を味わってください!観客との一体感が心を動かします。

『ならず者』の今

『ならず者』は、イーグルスのソングライティングの礎を築いた一曲であり、孤独と自由のテーマが今も多くの人々に共鳴します。50年以上経った2025年現在も、そのメロディーとメッセージは色褪せず、聴く者に人生を見つめ直すきっかけを与えています。皆さんにとって、この曲はどんな感情を呼び起こしますか?良かったら、コメントで教えてください。残り2曲となった、次回の僕の勝手なBest10:【イーグルス】編もお楽しみに!

夕陽に照らされたアメリカ西部の荒野のシルエット
夕陽に照らされたアメリカ西部の荒野のシルエット

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