今日【3月13日】は、U2のベーシスト、アダム・クレイトン(Adam Charles Clayton)の誕生日です。
3月13日は、U2のベーシスト、アダム・クレイトンの誕生日です。彼の堅実なベースラインが支える名曲『I Still Haven’t Found What I’m Looking For』(以下『アイ・スティル』)は、信仰と探求の旅を描いた傑作。この記事では、クレイトンの軌跡と楽曲の魅力を、1987年の背景や僕の個人的な記憶と共に紐解きます。ゴスペル魂が響くこの旋律を、ぜひ一緒に味わってみませんか?
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3月13日:アダム・クレイトンの誕生日とU2の軌跡
今日はU2の屋台骨、アダム・クレイトンの誕生日。1960年3月13日、イギリスのオックスフォードシャーで生まれ、幼少期にアイルランドのダブリンへ移住しました。高校時代、ラリー・マレン・ジュニアに誘われ、U2の前身となるアマチュアバンドを結成。アンプを持参したことがきっかけでベース担当に決まり、1979年のデビュー以来、不動の存在としてバンドを支えています。マネージャーのポール・マクギネスと契約するまでは、出演交渉も担うなど、裏方としても活躍。おめでとう、アダム!
U2は、革新的なサウンドと深いメッセージでロック史に名を刻むバンド。クレイトンのベースは、ボノの情熱的なボーカルやエッジのギターを底から支え、独特のグルーヴを生み出します。特に『アイ・スティル』では、彼のシンプルながら力強い演奏が信仰のテーマを際立たせています。
『アイ・スティル』の誕生と1987年の挑戦
1987年、U2はアルバム『The Joshua Tree』をリリース。このアルバムは全米1位を獲得し、彼らのキャリアを飛躍させた金字塔です。その中核を担う『アイ・スティル』は、シングルとしても全米1位を記録。シンプルな楽器編成とゴスペル風の響きが、当時のロックシーンに新風を吹き込みました。
この時期、音楽業界はシンセサイザー全盛の時代。ディスコやニューウェーブが主流の中、U2は逆にアメリカのルーツ音楽に目を向けます。『アイ・スティル』の誕生は、彼らの挑戦の結晶。プロデューサーのブライアン・イーノとダニエル・ラノワが、ゴスペルの精神性を引き出し、ロックと融合させたのです。このライブ動画(3:15)のボノの熱唱は、その魂が炸裂する瞬間です!
ゴスペル魂が響く歌詞のメッセージ

『アイ・スティル』の魅力は、ゴスペルからインスパイアされた歌詞にあります。以下、3つのポイントでその深さを探ります:
- 信仰の探求: 「I still haven’t found what I’m looking for(まだ探しているものを見つけていない)」は、恋愛を超えた人生の問い。
- ゴスペルの影響: 教会音楽のような荘厳さが、ボノの声に宿る。
- 普遍的な共感: 誰もが抱く「何か足りない」という感覚を捉える。
歌詞は、自己探求と神への信仰が交錯する旅路を描きます。ボノは後に「これは祈りのような曲」と語りました。ゴスペル魂が響くこのメッセージは、1987年の不安定な時代に多くの心を掴んだのです。
時代背景:1980年代後半の探求と不安
1987年、世界は冷戦の終結が見え始めた転換期。情報技術の進歩やグローバル化が加速し、人々の価値観が揺れ動いていました。一方で、核の脅威や経済の不透明感が不安を煽り、「未来に何を求めるか」が問われる時代。『アイ・スティル』の「探し続けている」というフレーズは、そんな社会の空気とシンクロします。
僕が社会人6年目だったこの年、銀行員として忙殺される日々の中、この曲を耳にしました。結婚し、給料も上がった充実感と、どこか満たされない思いが混じる時期。U2の信仰と探求の物語は、僕に「何を追い求めるのか」を静かに問いかけたのです。
ボノの声とエッジのギターの魅力

ボノのボーカルは、まるで説教者のように魂を込め、聴く者の心を揺さぶります。『アイ・スティル』では、力強さと優しさが共存し、ゴスペルの神聖さをロックに昇華。ライブでの大合唱は、まさに儀式のような感動を生みます。
エッジのギタープレイも見逃せません。ディレイエフェクトで空間的な響きを作り、シンプルながら奥深い音色を織り上げます。この公式PVの控えめな演出が、1987年の素朴な情緒を伝えています。クレイトンのベースが底を支え、バンドの調和が際立つ一曲です。
おまけにもう一つ!雰囲気が随分と違って聴こえます(;”∀”)
僕の1987年とこの曲の記憶
僕がこの曲を初めて聴いたのは・・・♫
My age | 小学校 | 中学校 | 高校 | 大学 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60~ |
曲のリリース | 1987 | ||||||||
僕が聴いた時期 | ● |
1987年、僕は北九州市にいました。30才手前で銀行員として働き盛り。仕事後は同僚と麻雀か飲み歩き、時には両方を楽しむ毎日でした。小倉の社宅に住む仲間と違い、僕は一人で門司港の古い社宅に。週3回はタクシーで帰り、窓から夜の海を眺めたものです。そんな夜、この曲をラジオで初めて聴きました。
ロック魂が薄れかけていた僕に、ボノの声は衝撃でした。単なるロックを超え、心の奥に響く何かを感じた瞬間。(後で調べたら)「まだ見つけていない」という歌詞が、仕事と家庭の間で揺れる僕に刺さりました。人生の節目で聴き返すたび、新しい気づきを与えてくれる不思議な旋律です。
影響とその後の評価
リリース後、『アイ・スティル』は全米1位を獲得し、数々のアーティストにカバーされました。マドンナやブルース・スプリングスティーンとの共演でも演奏され、時代を超えた影響力を証明。ライブでは観客の大合唱が続き、U2の象徴的存在に。今もストリーミングで愛され続ける名作です。
まとめとあなたへの問いかけ
『アイ・スティル』は、信仰と探求を描いたU2の傑作。1987年の不安と希望を映し、ゴスペル魂で時代を超えます。僕の昭和の記憶とも重なり、人生の節目で寄り添う一曲です。あなたが探し続けるものは何ですか?お気に入りのU2曲は?コメントで教えてください。次回の音楽旅もお楽しみに!

『I Still Haven’t Found What I’m Looking For』–U2
I have climbed highest mountains
I have run through the fields
Only to be with you
Only to be with youいちばん高い山々を登ってきた
たくさんの戦地を駆け抜けてきた
ただきみと一緒にいたいがために
きみと一緒になるためにI have run
I have crawled
I have scaled these city walls
These city walls
Only to be with you走ってきたんだ
はいずり回ってきたんだよ
街にある壁をよじ登ってきた
たくさんの街の壁を
ただきみと一緒にいたいからBut I still haven’t found
what I’m looking for
But I still haven’t found
what I’m looking forでも僕はまだ見つけていない
自分自身が探しているものを
僕は今だ見つけていないんだ
僕が本当に探し続けているものをI have kissed honey lips
Felt the healing in her fingertips
Burning like a fire
This burning inside her愛しい人の唇にキスをしたのさ
彼女の指先にいやされながら
炎のように燃え上がってしまった
彼女の中から沸き出る炎の熱さI have spoke with the tongue of angels
I have held the hand of a devil
It was warm in the night
I was cold as a stone僕は天使達の言葉を発して
僕は悪魔の手を握りしめた
あたたかい夜だったけど
僕の心は石のように冷たかったんだBut I still haven’t found
what I’m looking for
But I still haven’t found
what I’m looking forそれでもまだ見つからない
僕が本当に求めているものがI believe in the Kingdom Come
Then all the colors will bleed into one
Bleed into one
But yes I’m still running神の国があると信じてる
やがてすべての人種の血は
ひとつになっていくのさ
そう世界がひとつになっていく
でもそうさ
僕は今でも走り続けているYou broke the bonds
And you loosed the chains
Carried the cross
Of my shame
Oh my shame
You know I believe it束縛を断ち切って
縛りつける鎖を解き放つのさ
これまで犯した罪と恥辱の
十字架を背負っていくんだ
僕は信じているんだBut I still haven’t found
what I’m looking for
But I still haven’t found
what I’m looking for
But I still haven’t found
what I’m looking forそれでもまだ見つからないんだ
僕が本当に求めているものが
それでもまだ見つからないんだ
僕が本当に求めているものが…引用:ブログ~洋楽和訳 Neverending Music 日本語訳 by 音時より
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