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再生ボタンを押すと、「ある日本人が選んだクリスマスソング3曲 ― 3曲目『White Christmas』」について、 この曲が“定番”として存在していたものから、ふと現在形として立ち上がった瞬間や、 年末に気持ちを静かに整えてくれる音楽としての距離感をたどる、 約3分の日本語ナレーションを聴くことができます。
僕がクリスマスを感じる音楽の3曲目は……定番中の定番だけど!!
The Partridge Family(Featuring David Cassidy)
『White Christmas』 です。
この曲は、あまりにも有名すぎて、僕にとっては「聴く曲」というより、まさに定番。「そこにある曲」でした。12月になると、勝手に現れて、勝手に鳴っている。
意識して選ぶ前に、季節の側から手渡されるような存在。

だから長いあいだ、この曲を特別に好きだと思ったことはありません。
整いすぎていて、正しすぎて、少し退屈。
当時、洋楽に夢中になっていた耳には、どうしても保守的に聞こえてしまったのです。
ところが、David Cassidy の声で聴いたときだけ、この曲は別の顔を見せました。
超約『Last Christmas』
冬になると、思い出より先に、景色が浮かぶ。
昔どこかで見たような白さを、心の中でなぞる。
相手の毎日が、少し明るくありますように。
その願いだけを、何度も同じ言葉で繰り返す。
まずはYoutube公式動画をご覧ください。
✅ 公式動画クレジット
White Christmas – The Partridge Family
形式:公式音源(Official Audio)
提供:BMG Special Products
YouTube:The Partridge Family – Topic(公式)
初出:1971年
収録アルバム:A Partridge Family Christmas Card
権利表記:℗ Originally released 1971. All rights reserved by Arista Records LLC
💬 2行解説
1971年にリリースされたパートリッジ・ファミリーのクリスマス・アルバムに収録された公式音源で、
テレビ番組発のポップ・グループらしい、親しみやすく柔らかな響きが特徴の「White Christmas」です
リリースの記録
- 収録アルバム:A Partridge Family Christmas Card
- アーティスト:The Partridge Family
- フィーチャリング:David Cassidy
- リリース:1971年11月(アメリカ)
- レーベル:Bell Records
- 「White Christmas」録音日:1971年8月25日
このアルバムは、テレビ番組『The Partridge Family』から生まれた同名グループ The Partridge Family が、人気絶頂期に制作したクリスマス作品で、当時のアメリカのテレビとポップスの距離感をよく映しています。、当時らしい季節作品です。同年には 「White Christmas / Jingle Bells」としてシングル盤も存在しています。
定番が、急に「若い曲」になる瞬間
David Cassidy の歌う「White Christmas」は、堂々とした名唱ではありません。
むしろ、少し軽くて、少し近い。
完成された像を見上げるというより、すぐ横で歌われている感じがします。

その距離感が、この曲を急に現在形にする。
旋律は変わらないのに、響きは変わる。
重たいコートを脱がされて、薄手のセーター一枚になったみたいに、音が空気を通しやすくなる。
当時の僕の耳には、それが驚くほどポップに聞こえました。
「これは古い曲だ」という先入観が、声の質感ひとつで消えてしまう。
定番というラベルが剥がれ落ちて、ただの“良い曲”として立ち上がってくる。
あの感覚は、今でもはっきり覚えています。
豪華さではなく、静かな反復としてのクリスマス

この曲が描いているのは、特別な夜ではありません。
雪の気配、遠くの音、カードに添える短い言葉。
派手な出来事は何ひとつ起こらない。
それでも、この歌は毎年戻ってくる。
同じフレーズを、何度も繰り返しながら。
David Cassidy の声で聴くと、その反復が心地よい。
大きな感情を揺さぶられるわけではないのに、
「今年もこの季節が来た」と、静かに納得させられる。
僕にとってこの「White Christmas」は、祝うための歌ではなく、整えるための歌でした。

一年の終わりに、感情の角を少し丸くする。
特別な決意はしないけれど、また同じ言葉を口にしてみる。
その繰り返しが、年末という時間によく似合っていたのだと思います。


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