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🎸【ビリー・ジョエル編】第4位『My Life』!
第4位は、『My Life』。リズミカルで軽やかなポップスです。
4位においた理由は、、、
- メッセージが鮮明で、自立と境界線というテーマが力強く伝わる
- ポップとしての完成度が高く、イントロ数秒で空気を一新できる
- 今の時代にも通じる「自分の軸を持つ」ための指針になる
人生に迷ったときに聴くと、「まずは自分に立ち戻ろう」と思わせてくれる――
そんな、日常の座標軸になり得る一曲です。
🎥まずはいつものように、Youtubeの公式動画をご覧ください。
🎬 公式動画クレジット(公式音源)
Billy Joel - My Life (Official Audio)
チャンネル:Billy Joel(登録者数 約215万人)
公開日:2013年4月3日
視聴回数:約1,215万回(2025年9月時点)
💬2行解説
1978年発表の名曲『My Life』の公式音源。
軽快なリズムと明確な自己宣言の歌詞が、今も多くのリスナーに支持されています。
📖 2行解説
🎬 公式動画クレジット(ライブ音源)
Billy Joel - My Life (Official Video)
チャンネル:Billy Joel
公開日:2009年10月3日
視聴回数:約2,516万回(2025年9月時点)
💬2行解説
1978年の名曲『My Life』の公式ミュージックビデオ(HDリマスター版)。
都会的で軽快なリズムと、自立を宣言する歌詞が鮮やかに映像化されています。
冒頭でイメージをつかむ(超約)
かつての仲間からの干渉や助言を静かに振り切り、「これは僕の人生だから、もう口を出さないでほしい」と伝える歌です。
他人の期待から一歩離れ、選択も責任も自分で引き受ける覚悟を示しています。
最終的に残るのは自分自身だからこそ、いま自分の足で立つと宣言しています。
リリースと位置づけ
1978年にリリースされたアルバム『52nd Street』に収録された『My Life』は、同年10月に先行シングルとして発表され、全米チャートで第3位を記録しました。
ジャズやアーバンな空気を漂わせたアルバムの中でも、『My Life』はひときわ軽快で明るく、都会的でありながら親しみやすいメロディが際立っています。
さらに1980年代初頭、テレビドラマ『Bosom Buddies(ボザム・バディーズ)』の主題歌に採用されたことで再び脚光を浴び、ビリー・ジョエルの代表的ヒット曲のひとつとして定着しました。
ちなみに、コーラスには当時のバンド「シカゴ」のメンバーが参加しており、声の厚みが楽曲全体の明るさと推進力を増幅させています。

時代背景という切り口:個人主義とアメリカンドリームの転換
『My Life』が生まれた1978年は、アメリカが「戦後の理想」と「個人主義的価値観」の狭間に揺れていた時期でした。
戦後に広まった郊外型の中流生活は、安定と引き換えに「型にはまること」を求めるものでしたが、70年代後半になると、その価値観に息苦しさを覚える若者やアーティストが増えていきます。

曲の冒頭に登場する「かつての親友」は、まさにその転換期の象徴です。
彼は安定した生活を手放し、家を売り、店を閉め、ロサンゼルスでスタンドアップ・コメディに挑戦します。
これは単なるエピソードではなく、「旧来のアメリカンドリームを脱ぎ捨てる姿」として描かれているのです。
ビリー・ジョエル自身も大手レーベルの型にはまりすぎず、自分の意思で曲を生み出してきたことで知られます。
つまり『My Life』は、他人の期待や制度的な「正解」にとらわれず、自分の人生を再設計するという新しい価値観を提示する楽曲でもあるのです。
興味深いのは、この個人主義が怒りや攻撃ではなく、静かな自立宣言として表現されていることです。
叫ばず、説教もせず、「僕は僕の道を行く」とだけ言い切る――
この淡々とした断絶こそが、当時のリスナーに鮮烈な印象を与え、時代を越えて愛され続ける理由のひとつだといえるでしょう。

サウンドの魅力
リズムとフックの即効性
イントロのエレクトリック・ピアノの軽やかなリフと、跳ねるようなビートが、聴いた瞬間に気分を前に進めてくれます。複雑な構成ではなく、シンプルなビートと覚えやすいメロディで耳に残るタイプです。

コーラスが生む推進力
サビでは厚みのあるコーラスが重なり、言葉のメッセージを一層力強く押し出しています。
派手ではないのに前向きな勢いを感じさせる構成が、テレビやラジオでも印象を強めました。
バンド全体の一体感
ピアノが中心の曲でありながら、ドラムやベース、ギターが緻密に絡み、バンド全体で前進させる感覚があります。ライブでは観客が手拍子を合わせやすく、序盤の盛り上げ役としてもよく使われています。
歌詞に込められたメッセージ
距離を取る勇気
冒頭では、かつて親しかった友人からの便りに触れながら、ビリーはこう歌います。
「I don’t need you to worry for me ‘cause I’m alright」
これは「大丈夫だから心配しないで」という意味ですが、突き放しているわけではありません。
情に流されるのではなく、自分の主導権を取り戻す姿勢として描かれています。

さらに続く**「Go ahead with your own life, leave me alone」という一節は、相手を否定する言葉ではなく、「お互いに自分の人生を大切にしよう」**という境界線の確認と受け取れます。
感情的な拒絶ではなく、冷静で実務的な線引きが印象的です。
被害者意識からの脱却
中盤でとりわけ印象的なのが、
「I never said I was a victim of circumstance」(状況の被害者だなんて言っていない)
という一節です。
周囲のせいにせず、決断も結果も自分で引き受けるという意志表明が、ここで明確になります。
これは反抗ではなく、成熟した自立宣言といえるでしょう。

クールな締めくくり
最後に歌われる「Either way it’s O.K., you wake up with yourself」
(どのみち目覚めれば一緒にいるのは自分自身)
という静かな一文は、この曲の真髄を示しています。
大きな成功を求めるのではなく、最終的に自分に納得できるか(これは僕も生きていく基準として大切にしていることです!!)という視点がここにあります。
勢いで突っ走るのではなく、朝の鏡に映る自分と折り合う覚悟を語っているのです。

現代にも響く実用的なメッセージ
自分の時間を守る
「Leave me alone(放っておいて)」という言葉は冷たく聞こえるかもしれませんが、自分の時間と注意を守るための境界線として機能しています。
現代ではメールやSNS、会議など、あらゆる方向から人の時間が侵食されがちです。
だからこそ、「やらないこと」を先に決めておく勇気を思い出させてくれます。

説明できる選択をする
「victim of circumstance(状況の被害者)」を否定する姿勢は、自分の選択に責任を持つことを意味します。
転職や独立、学び直しなど、周囲の理解を得にくい決断をするときでも、自分なりの理由を言語化しておけば揺らがない。 この曲は、「説明を他人に向ける」よりも、まず自分自身に納得させることを促してくれます。
毎朝のリセット
「you wake up with yourself(結局、自分と向き合う)」という一節は、朝から気持ちを立て直すための合図のようです。
寝不足や小さな失敗の余韻を引きずらず、朝の支度で仕切り直す。
通勤前や出勤直後に聴けば、自然と前向きな気分に整えてくれます。

ユニークなエピソード
『My Life』は1980年代のドラマ『Bosom Buddies』で主題歌として再使用され、若い世代に再び広まりました。その際には冒頭部分をカットした短縮版が使われ、テレビサイズでの再ブレイクという珍しい経歴を持っています。
またライブでは、観客が自然に手拍子を合わせ、「My Life!」と声を揃えて盛り上がる定番ナンバー。
重めのバラードやシリアスな楽曲のあとに配置されることが多く、ステージ全体の空気を明るく切り替える役割を果たしています。
単なるヒット曲という枠を越えて、コンサート全体を支える“実務力”を持つ曲といえるでしょう。
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