🎸【僕の勝手なBest10:Boston編】第1位『宇宙の彼方へ』-どこまでも遠くへ!

「観客と共に熱狂するボストンの一瞬」

【ボストン】について詳しくはこちらから!➡Wikipedia

僕の勝手なBest10:第1位は『宇宙の彼方へ』(More Than a Feeling)です。

【僕の勝手なBest10:Boston】の第1位は、『宇宙の彼方へ(More Than a Feeling)』です。
Bostonを知っている方は、予想通りじゃなかったでしょうか?
「僕の勝手な・・・」というタイトルですから、僕の好きな曲を選曲するわけですが、この曲以外で1位は考えられません。

この曲に出会えたおかげで、Bostonを知ることができ、彼らの音楽を楽しむことができたんです。誰が何と言おうと、僕の中で絶対的なBostonの最高の楽曲『宇宙の彼方へ(More Than a Feeling)』です。(>_<)

🎥🎼 Boston – More Than a Feelingの公式動画からご覧ください!

🎧 公式音源提供:Boston「More Than a Feeling」
配信元:Epic Records(Sony Music Entertainment傘下)
公開日:2017年6月17日
https://www.youtube.com/watch?v=DCZNFmHJbV8

【2行解説】
1976年のデビューアルバム『Boston』収録の名曲。
Tom Scholzの作編曲とBrad Delpのボーカルが織りなす、アメリカン・ロックの金字塔。

📺 Official HD Video / ロックの永遠を刻んだ映像はこちら

📺 公式ライブ映像:Boston「More Than a Feeling」(Official HD Video)
配信チャンネル:Boston公式YouTubeチャンネル
公開日:2011年3月22日

【数行解説】
1976年に発表された名曲「More Than a Feeling」の公式ライブ映像(リマスターHD版)。力強く透明感あるボーカルと、緻密なギターサウンドがライブでも圧巻の完成度を誇る。幻想的な旋律とドラマチックな構成が、スタジオ版とは異なる臨場感を生み出している。

カッコいいですねぇ!しびれますねぇ!歌もすごい!! トムショルツもすごい! 宇宙の彼方まで飛んでいきそうです。とにかく最高の楽曲であることは間違いないです。(>_<)

🎥 Boston - More Than A Feeling(Live at Giants Stadium, 1979)
配信チャンネル:Boston on MV(Music Vault)
公開日:2014年9月13日

🎸 クレジット表記
Live Recorded: 1979年6月17日
場所:Giants Stadium(ニュージャージー州イーストラザフォード)
提供元:Music Vault(http://www.musicvault.com)
YouTube公式チャンネル:http://goo.gl/DUzpUF

🎤 解説(3~5行)
1979年のジャイアンツ・スタジアムでのライブ映像。Brad Delpの圧倒的なボーカルとTom Scholzのギターが、巨大な観衆を熱狂させる。公式アーカイブサイト「Music Vault」によってデジタル保存・公開されており、映像・音声ともに非常に高品質なライブ記録とされています。

【記憶と響きの交差点】ボストン「More Than a Feeling」── 時代と心を超えて届く音

一曲が時代を変えた

1976年、アメリカの音楽シーンに突如現れたロックバンド「ボストン」がリリースした「More Than a Feeling(邦題:宇宙の彼方へ)」は、デビュー曲であるにもかかわらず瞬く間に全米チャート5位を記録し、世界中に衝撃を与えました。そのサウンドは既存のロックとは一線を画し、クラシックロックと呼ばれるジャンルの中でも異彩を放つ存在となりました。

当時、アメリカ社会はベトナム戦争終結後の閉塞感、ウォーターゲート事件後の不信感、さらにはオイルショックによる経済不安など、希望よりも混乱と疲弊が覆っていました。そんな中、この楽曲は、きらびやかなギターリフと感情を揺さぶるボーカルによって、聴く人の心に“逃避と回復の物語”を刻み込んだのです。

単なるヒット曲としてではなく、「心の奥に届く音楽とは何か」という問いに、明確な答えを与えた1曲。それが「More Than a Feeling」でした。


トム・シュルツの人物像

この奇跡のような楽曲を生み出したのが、ボストンの頭脳であり魂でもあるトム・シュルツ(Tom Scholz)です。

シュルツは録音機材やエフェクターすら自作し、多重録音と空間設計にこだわった音を完成させました。ドラムやギター、キーボードなどのほとんどのパートは彼自身が演奏しており、レコード会社に提出したデモテープのクオリティは、プロの音響技術者をも唸らせるレベルでした。

つまり、「More Than a Feeling」は、単にインスピレーションの産物ではなく、音響設計のロジックと芸術的直感が融合した科学と感性の結晶だったのです。

シュルツの出現は、音楽の世界に“エンジニア的アプローチ”という新たな視点をもたらし、その後の宅録文化やDAW時代への道を切り開く先駆者となりました。


ギターリフと音の設計美

「More Than a Feeling」の最大の特徴は、イントロに流れるギターリフにあります。エレクトリックギターのやわらかくも鮮烈な響きが、一度耳にしただけで記憶に焼きつくこのフレーズは、シュルツが数ヶ月にわたり試行錯誤を繰り返して完成させたものでした。

そのリフには、ただの演奏技術以上のものがあります。音の立ち上がり、倍音の調整、リバーブの深さ、左右のステレオ感──すべてが緻密に設計されており、“空間に浮かぶような音像”を作り出しています。彼は機材だけでなく、自らの耳と知識を頼りに音を“建築”していたのです。

さらに注目すべきは、曲の展開構成です。AメロからBメロ、そしてサビへの爆発的な上昇。ここでブラッド・デルプのボーカルが天高く駆け上がり、抑えていた感情を一気に解き放ちます。その直後に再び静寂が訪れることで、曲全体に波のようなうねりと抑揚が生まれ、聴き手の感情を乗せていきます。

このように、「More Than a Feeling」は、メロディの良さだけで語れる曲ではありません。“音の設計美”がメロディの感情を裏から支えるという構造により、心に深く刺さる仕掛けがなされているのです。


歌詞に宿る記憶と感情

「More Than a Feeling」の歌詞は、過去への郷愁と、記憶の中に息づく感情を静かに描き出します。冒頭の《I looked out this morning and the sun was gone》という行から始まるこの曲は、失われた何かを思い出す瞬間にふさわしい情景を提示します。

中でも特筆すべきは、《I see my Marianne walking away》というフレーズに登場する“Marianne”マリー・アン)という名前です。多くの人がこれを実在の恋人のことだと思いがちですが、実際には架空の存在。トム・シュルツ本人が、「誰もが経験する喪失を象徴する存在として創作した」と語っています。

この抽象性こそが、この楽曲を“私たち自身の物語”にしてくれる理由です。名前も、背景も語られないからこそ、聴き手は自分の過去と自由に重ねることができるのです。

つまり、「More Than a Feeling」の歌詞は、記憶を再生する装置であり、音楽そのものが心の記録媒体となることを証明したとも言えます。


アルバム『Boston』の衝撃

「More Than a Feeling」を収録したデビューアルバム『Boston』は、1976年8月にEpic Recordsからリリースされました。このアルバムはアメリカ国内で1,700万枚以上、全世界で2,500万枚以上を売り上げ、当時としては空前の記録となりました。

特筆すべきは、その完成度の高さです。全8曲というコンパクトな構成ながら、すべての楽曲に緻密な構成と高いメロディ性があり、いわゆる“捨て曲”が存在しないアルバムとしても知られています。

さらに驚くべきは、このアルバムの録音の多くがトム・シュルツの自宅スタジオで行われたことです。当初、レコード会社はスタジオ録音を要求しましたが、シュルツは自らの手で仕上げた音に確固たる自信を持ち、結局そのままリリースに至ったのです。

この成功により、“ホームレコーディング”という概念がプロの現場にも受け入れられるようになりました。


日本における受容

1970年代後半、日本では洋楽ブームがピークを迎えていました。クイーンイーグルス、ビートルズの再評価などが進むなか、ボストンの登場は“新しい音”として受け入れられました。

特にFMラジオ番組や『ベストヒットUSA』(小林克也さんですね!よく見てました)のようなテレビ番組で「More Than a Feeling」は頻繁に取り上げられ、邦題「宇宙の彼方へ」という言葉の響きが、日本人の感性にしっくりと馴染みました。

この邦題は直訳ではありませんが、音楽に込められた“逃避”や“夢想”といった主題をうまく捉えています。現実の重さや未来への不安に対して、心をふわりと浮かせてくれるような響きが、日本の若者たちの共感を呼びました。

また、ギターを弾き始めたばかりの若者にとって、この楽曲のイントロは憧れのフレーズでもあり、コピーされる機会も多かったのです。


現代での再評価

「More Than a Feeling」は、時代を超えて評価され続けています。2000年代以降、映画『スクール・オブ・ロック』、テレビドラマ『The Office』、さらには複数のCMやドキュメンタリー作品においてもこの楽曲は再使用され、若い世代にも再び火がつきました。

SpotifyやApple Musicなどの配信プラットフォームでも、クラシックロックの中で常に上位にランクインしており、40年以上経った今でも世界中で日々新たなリスナーに再生され続けています。

こうした“再発見”の背景には、トム・シュルツの音作りの精度が挙げられます。どんな機器で聴いても輪郭がくっきりと浮かび上がるそのサウンドは、現代の圧縮音源の中でも埋もれることがなく、むしろ「今だからこそ聴きたいロック」として評価が高まっているのです。


総括:なぜ40年以上愛され続けるのか

「More Than a Feeling」が今も多くの人に愛される理由は、いくつもの要素が絶妙に重なっているからです。まず、感情に直接響くメロディの力。聴いた瞬間に心をつかみ、何度聴いても色褪せない普遍性があります。加えて、抽象的で余白のある歌詞が、聴き手ごとの物語として再構築され、深い共感を生みます。

さらに、緻密な構成と音響技術が生み出す立体的な音空間は、アナログ録音ながら現代の音源にも劣りません。そして何より、完璧を追求したトム・シュルツの存在。彼の美意識が凝縮されたこの曲は、時代を超えて響く「永遠の音楽教科書」と言えるでしょう。


🎸『宇宙の彼方へ(More than a feeling)ボストン-Boston:意訳

目を閉じると、
懐かしい旋律が胸を震わせる。
それはただの感覚じゃない、
時を超え、場所を超えた
心の奥底からの呼び声。

誰もが通り過ぎていく世界で、
あの日の彼女だけが
色褪せずにそこにいる。
夏の空に浮かぶ太陽のように
まぶしくて、切ないままに。

疲れた夜には音楽に逃げ込み、
現実を忘れて夢を見る。
もう戻らない彼女の姿を
音の波に乗せて追いかける。

そしてまた、
彼女は静かに背を向ける。
僕の“マリー・アン”が、
永遠に歩き去ってしまうのだ。

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